教授の戯言

手品のお話とかね。

帰ってきた菅原茂レクチャー 3/3

こら、こんな長文読んでないではやく寝なさい。たとえ昼であってもだ。ここからは殆ど、更におかしなテンションで書き綴られたパラグラフですから。なお、いつも以上にですます文体とだである文体が混在。

                                                • -

▼ 菅原さんも面白かったし、リングとリボンも買った。相沢先生にもご挨拶できたし、満足満足。とりあえず文房具探しに木場まで歩き、帰宅後ジムにでも行くかな、と思って会場を出ようとすると、主催の森山さんに呼び止められる。最初何を言っているのか分からなかったのですが「きょうじゅさん」と呼ばれていた模様。リアル世界でハンドルネームを呼ばれると悶えたくなります。ちなみにこのあだ名で呼ぶ知人はもはや3人くらいしかいません。往来できょうじゅきょうじゅ呼ばれたら泣いちゃうよ、私。もう開き直って「ああ、大学で教鞭とってましてね。専門はサブカル手品論です。本当はまだ准教授なんですけど」ということにするか。楽太郎師匠みたいに海外の大学でのディプロマでもとっちゃおうかな (それだと"博士"にはなれるが"教授"ではないことに気付く)。

森山さん「きょうじゅさん、ちょっとよろしいですか?呼んでらっしゃる方がいますよー」 嫌な予感が。「あの、ブログでとかなんとかって」 …しまった、リボンがするりと抜けるのに気をとられて素で忘れていた。なんかゴゴゴゴとかドドドドとかいう例の文字が見える。そしてどこからともなく聞こえる声。
  
謎「今日、俺はひとつ重要な発見をした…」 会場の真ん中にDIOっぽいポーズで後ろを向いたまま喋っている人が。  謎「手品ブログを書いている人間の左手の甲には、レクチャーを受けたあと、いつの間にかレクチャー内容の詳細なメモが浮かび上がってくるんだ…」  私「え…、ええっ!(狼狽して左手を見るが何もない) う、うそでしょ!?」 謎「ああ、うそだぜ…。だがマヌケは見つかったようだな!」 バァァーーーz____ン! 私「…!くくっ、シブイねえ…まったくおたくシブイぜ」 
…ということで(どういうことだ)日曜手品師さんと対面。静岡からこのイベントのためだけに来られたそうで、その情熱に感服。

「えー、日曜手品師です、こんにちは」「あ、きょうじゅです、どうも」「あの、とりあえず対決しとかないといけないと思いまして…」
これは先輩の名言「とりあえずハーフパス」に比肩するなと思った。 「とりあえず対決」とは。メモしておこう。こういうときはやっぱりデック出して「デュエルしようぜ!」とか叫びつつ、黙々とクラシックパスを見せ合うのがマーロニアン的対決手法なんでしょうか。本家・遊戯王に比べ、きわめて地味すぎるデュエルと言わざるを得ない。最小限の動きでしかも無音。悪い意味でゾクゾクするZE。遊戯王読んだこと無いですけど。

相沢先生・日曜手品師さん両名から「最近飛ばしてますね」と言われる。言われるまでもなく、今月の更新回数と分量は異常。別に手品愛が溢れて零れているわけでもないのです。理由は二つあって、ひとつは手品イベントやとひさん・上口さんにお会いしたりと長文を書く話題があってしまったから。もうひとつは…今月お仕事が暇なんですなw 移動も長距離が多くて、暇潰しに電車の中で書いてるともうだらだらと。shadowさん…ほど働くと私は死んじゃうと思うのであれですが、もう少しまじめに働かないといけない気もしなくもない。とはいえ、案件ないものはないのです。

自分が書きたいのは、DVDの各トリックの感想や特色などの"書いておかないと忘れちゃうものへの対策"です。それが、皆様の購買時の参考なり思い出しの一助にもなればいいなあと言うのが主眼のブログなのですよ…たしかそうだったはず。別に私の"キモイ脳内を晒すバカ文章垂れ流し"が目的ではないのです。…ないのですか?ないよね。…あれ? 
書いている私はストレス発散になります。しかし自分で書いていてなんですが、昨今のエントリはあとで見返したときに、資料的な意味合いがまるで見出せないと言う反省。手品内容を整理した原稿とバカ文章は分離すべきなのですが、つい混ぜてしまうのです。「Small Magician」のBeeさんのように、ストイックに製品情報をまとめられる心の強さが欲しい。あと脳汁の分泌されるがままに妄想を書き続けてしまわない品性とかも分けて欲しい。そもそも製品でソートできないと、なにが書いてあったか知らない方には探せないものなあ。まあ、実際は横の検索ボックスに検索ワード入れれば大体出ますけども。私も絶賛利用中。リストの整備もそのうちしよう。もう1年くらい触っていないことに気付かないふりをしていました。

相沢先生には拙文で笑っていただけていたようでなにより。プロの作家さんが自分の文章読んで笑ってくれるとか、ウケ狙い方向冥利に尽きる。とても嬉しい。小説を書いては自分の好きな別の小説と見比べ、「自分のは何が面白いのかさっぱりだな」と言うことで、数知れぬ小説世界をそそくさと闇に葬ってきた私ですが、それを葬らずに磨き続けた者こそが小説家になれるのですねえ。あれ何の話でしたっけ。ああ、そうだ、打ち上げ。まだ会場から出てすらなかった。



▼ 森山さんから「このあと打ち上げに行きましょう」と言われちょっと焦る。打ち上げって演者とスタッフで行くものでしょう。が、気がついたら飲み屋にいました。…あれ、いいのかな。
なお道すがら、初対面の日曜手品師さんとはやはり間合いを計りかねる。 「あ、あの、ご趣味は…」とか聞こうと思ったのですが、私ほどのプロファイラーになると、なんとなく答えの予想がついたのでやめておきました。おそらく彼の趣味は手品、あるいはそれ以外のなにかだと思います (田宮理論)。とりあえず、かねてより思っていたことは素直にぶつけてやりましたよ。
「あのですね。素人マジシャンの一人言・Hey presto!・そして日曜手品日記、非常にいけない。…購買意欲をそそりすぎです。それからjpmagicさんと日曜手品師さんがたまに書いてらっしゃる"廃盤製品を魅惑的な筆致で書いてくる"あのエントリ群!あれは欲しがらせるだけ欲しがらせておいて"実はもう手に入りません、てへ♪"とか、もう犯罪だと思うのですが!キイ!でも楽しいのでもっと紹介してください!」 ってね! はい、日曜手品師さんもいい迷惑のただの愚痴でした。しかしあのあおりというか紹介の仕方はまさに販促であります。振り込めない詐欺。私も一回くらい普通に書いたエントリの中に、購買意欲をそそるように頑張ってみたバージョンもつけてみようかしら。私だとあまり魅力的に紹介できないと言うか、ただの提灯記事っぽくなりそうなのが悔しいですけれど…。



▼居酒屋にて、森山さんが居並ぶ面々を紹介。菅原さんに元テンヨーディーラー麻生さん。プロの日向さんもいらした。ああいうちゃんと手品してる人が周りにいると練習したりできるのかなあ…。続いて島晴さんを敬愛する若手の方といつものOさんという、ショウマンの方。ついで日曜手品師さんが紹介され、実は件の「クリスタルキューブ」手順作成に関わっていらっしゃったと言うことを初めて知った。凄い。やはりあちら側(奇術サイド)の方だったのか…。で、私。ここでさっききょうじゅと呼ばれた理由がようやく分かる。森山さん、多分私のHNは覚えておられたけれど本名忘れてたなw あまり名乗らないし、普段から頻繁にお付き合いがあるわけでもないので仕方ないのですが。 「…誰だよ…」「こいつがあのダメ手品ブログの…」的な突き刺さる視線を感じ、正座の上ただただ恥じ入っておりますと、はす向かいに座られていた菅原さんが「ああ!"きょうじゅ"ってあなたなんだ。読んだよ、この間の夏の」とか仰られ、素で一瞬気が遠くなりました。もうだめー。やっぱもう外には出ないで過ごすー。今度からHNを蚤乃初とあらためよう。別名:のみの心臓  続いて相沢先生と森山さんにツッコむ係の女性、そして森山さん。
お話伺うとみんな中学生とか小学生の頃から手品してるんですね。私はきちんと人に習ったりしたのは大学に入ってからですし、手品にとりたてて興味があったわけでもありません。アニメサイドの人間でしたし。マラバリスタに行った知人がジャグリングをマスターしていて、それ見て「ああいうのちょっといいなあ」とは思っておりましたけど。で、大学入学後のオリエンテーリングで綺麗なおねーさんが「マジックとジャグリングに興味ありませんかー?」ということを言っていたので「あ、ちょっとは…」とか言ってしまったのが全ての始まりだったのだよ。よくもまあ続いてるよなあ…。そして、大して手品知らないくせに、何で私は斯様な場所にいるのだろうかと、ちょっと哲学的物思いに耽ってしまいました。



▼相沢先生が隣だったので、「飯倉さん(とついでにポチ)の外見的特徴があまり書かれていない気がするのですが、落描きの参考にしたいので、八反丸さんのお色気描写クラスの詳細さで設定を教えてください。ツリ目ですよね!?ね!?」と、言おうとは思っていたはずなのですが忘れました。真横って話せないものですね。そういえば飯倉さんだのマスターだのは脳内だけでそれっぽい造形のが描けそうですが、須川君はまるで容貌が浮かばないのはなぜなのだろう。八反丸さんのゆるんだネクタイとはだけた胸元、すらりと伸びた太腿、などの描写しか読んでなかったからか。はたまた作者が「うん、やはり主人公の容貌描写は極力せずに読者の感情移入に任せつつ、…というか、詳細な描写をするならやはり、男子高校生よりも美少女高校生の太腿だな」という英断を下したからだろうか。実に正しいと言わざるを得ない。
ついでに「午前零時のサンドリヨン」の巻末書評(選考についての話)は、ハッキリ申し上げて邪魔。作品そのものの清かなる読後感(と私の妄想世界)を台無しにするので、あんなものは出版側もせめて別冊子にするとか気を遣って欲しいもの也。つーか嫌がらせですか、あれ。



▼まあ皆様と色々なお話をしたわけです。で、そう、クリスタルボックス(以下CB)ですよ。CBをみんなで触っていたのですが、ふと菅原さんが、「そういや、こういうのとかも考えたりしたっけなあ」と、CBを使って何気なくやられた2ステップがあったのですが、一同びっくり。 「え、なんですかそのビジュアルなやつ!」「え?いや、こうやってひょいって消えまして。で、こうやって叩きつけると戻ってくる…んですけど。…え?こんなの面白いですか?」 …菅原さんわかってらっしゃらないよ!w 凄く不思議ですって!あれ会場でやってたらCBは間違いなく完売していたと見ました。そのあとは実物を持ちながら向かいのOさんと、地味にそれを練習したりしていました。菅原さんも奥の方から「あ、いや、そうじゃない。こう、ね」と、なぜか見てくださっていたり。"見る側"になってみると結構鮮やかに消えているのがお分かり頂けた模様です(技法的に演者側からは丸見えなので、確かに自分で見ても全く不思議でない)。 これから察するに、菅原さんの中でボツにしたものの中には、かなり色々なお宝が転がっているのではないかという予想。まあそんな流れもあり、居酒屋で買っちゃいましたよCB。寝る前に楽しむ用。いやしかし誰もが知っている技法のはずなのに、CBと組み合わせると物凄くハッキリしたマジックになるのですね。説明書手順も勿論厳選された内容と思いますが、ディーラーさんのやられるすぺっしゃるな手順とかはやはり素敵です。あれはまた次回、レクチャーとは関係なくリクエストしたいものです。

予告としてやられた"一重の輪ゴムマジック"も近場で再度見せて頂いたのですが、やはり分からない。絶対何かしてるんだと思うんですけどねえ(当たり前)。夏のイベント時の"観客につまんでもらった中指に輪ゴムが貫通するやつ"なども再演していただく。このマジックに関しては秘匿方法がちょっと気に入っていて、本当に繋げた輪ゴムをディスプレイするのに使えないかなとか、試してみたりしていたのです。両手の人差し指を内側に曲げて、そこにリンクした輪ゴムを引っかけてディスプレイするより、菅原さんの手法を活用してぷらぷらさせた方が説得力が出る気がしまして。…なにを言ってるか分からないと思いますが、私はたぶん分かるから許すが良い。

菅原さんの「さっかく定規」実演を見たら二本目が欲しくなった。菅原さんが正々堂々とした工夫を語られる中、自分は学生の時、500%くらいに拡大コピーして厚紙に貼った猫をマット下に用意しておいてラストに取り出し、「いやー、しかし錯覚って凄いですね。全然違う長さに見えますよ」とかとぼけた演技をしていたとか言い出せなかった。あの猫、捨てちゃったかな。

まあそんなこんなでとても楽しい飲み会でした。帰りは麻生さんと一緒に談笑しつつ帰る。麻生さんの「超能力ダイスで1時間」「むしろ蓋だけで30分」は是非マスターしたいのですがどうしたらいいですかw


さて、会の最中ずっと気になっていたことがあったのです、Oさん。 …。 …たぶん靴下がどっちも裏返しだったと思います! …やっと言えた…。