教授の戯言

手品のお話とかね。

トンプソンレクチャー

前説で、実は直前までトンプソンの体調が思わしくなかったことを知る。確かもう70代も半ばだと思いますしさもありなん。長生きして頂きたいものです。

レクチャーは一つやって一つ解説という形態。こちらもショーに同じく、2時間の予定を2時間半程度やって頂けました。体調思わしくないのに、ありがたいことです。
終わったあとで一緒に写真を撮って頂いたのですが、彼は座った状態で、横に広げた自分の膝をぱしぱし叩いて、「ここに座んな」ゼスチャー。以前摩耶一星さんが「デビット・ウィリアムソンの楽屋行った時、ひざ抱っこで写真撮ってもらったことあるよ」と仰ってたのですが、期せずして似たような状態に。最近デブってなくて良かった。体調悪くて物が食えないだけなんですが、怪我の功名。これでトンプソン翁が膝悪くしたとか言ったら、取り返しがつきませんw 
しかしトンプソンは間近で見るとでかいですね。手もそうですが、体もかなり大きい。強面の彼の膝に座っていると、「今日からこいつもファミリーの一員だ」とか、そんなシチリアンマフィア映画な台詞が出てこないかとかドキドキしちゃいました。…スミマセン、今思いつきました。めちゃくちゃ温和でステキな方です。

今回のレクチャーはさながら各種有名マジックを幹にしたTips集のような感じで、技法そのものは当然その場でマスターできるようなものでもないし、かといって個々に詳細に書いてよいものでもなく(一つ一つは非常に分かりやすく、すぐに実践できるようなものも多いのですが、そこは参加者のひみつということで)。今は覚えているけれど、そのうちきちんと活字媒体見ないと確実に分からなくなるものも多かったので、下は本当に私の脳内メモレベル。写真記憶の特技を駆使してそのうち自分用にはまとめなおします。しかし各トリックや技法について、その出典や、誰と誰の工夫を経ているのか、更に今トンプソン自身がどう工夫して演じているかをあわせて説明してくださり、他の人には真似の出来ないレクチャーだなあと、後から感心しました(その場ではもう憧れの人が目の前でレクチャーしているわけで、そんなこと考える余裕なんかないさ♪)。

レクチャーの通訳をしてらした方は上手かったのですが、ショーの方の通訳は適当すぎでしたw そういや会場では水戸マジッククラブ…には最近も出ていらっしゃるのか存じませんけれど、アマーのレクチャーで知り合いになれた英語教師のNさんにもお会いできてちょっと嬉しかったです。

トンプソンの画像を適当に探していたら若き日のカップスの写真を持ったトンプソンを発見。なんか伝説が二人いるよって感じです。事前に日本語で画像検索したら、おおきく振りかぶってのサントラ画像とか、ドナルドとか出てきて、なんだこりゃとか思ったのですが、何のことは無い、このブログのせいでした。ジョニー・トンプソンという単語を書いた日と同じ画面に載った写真がヒットするという。迷惑なw

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>3ボールトリックについて
手品そのものも好きなのですが、すぐ近くで見ているにもかかわらず彼のリテンションパスは全然見えないです。あんな大き目のものを消しているのに…。コインのリテンションは更に綺麗でしたけど。

>コインマジックについて
ギミックのない、実に王道のコインマジックです。どうやってグラスに入れる直前コインを拾ってるんだろうと思っていたのですが、まさか拾ってなかったとはw そのほか、各種堂々とやられているがゆえに気付かなかったこと多数。おかしいな、彼のDVD頻繁に見ていたはずなのにな。

>チンカチンク
確かにあれはパームしやすいです。飲み屋でやる手品でマスターしておくべき傑作ですね。ちなみに家で瓶ビールを飲まないのですが、ペットボトルのキャップで似たようなことはしております。いい感じに食い込むんですよ、キャップ。

>カード
もりだくさんw 「バーノンのトライアンフシャッフルが難しくて出来ないんだよね」と。その代わり彼がやるのは、実際バーノンも使っていたプッシュスルーシャッフル。そっちの方が難しい気もしますが。何度あれにチャレンジして本当に裏表ごちゃ混ぜにしたことかw マクドナルド4Aはやはりいい作品です。特にトンプソンの手順は序盤にかなり強い検めをしますので、かなりフェアにAが4枚しか使われていない印象を残すことが出来ます。それにしてもトンプソン、あの歳なのに全然手がぶれないんですね。歳とると手が乾くんだよ、とは仰ってましたが、それ以外のマニピュレーションは全く淀みが無かった。

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<メモ>
1.3ボールトリック
ジャケットのボタンの理屈 掌45度 軽く握った右手の穴にユーティリティパス

2.コインマジック
4coins&glass(アル・ベーカー?) メキシカンジャンピングビーンの話 CTT winged silver ハンピンチェンに関するヴァーノンの著作内容と実際 Heads or Tails グラスを新聞紙で包む方法 ラッピングしたコインの処理 クローバー形の配置と銀貨でハンピンチェン

3.ビールの王冠によるチンカチンク
パームの手法 移動のプロセス

4.カードマジック
サイ・エンドフィールドのサンドイッチ現象 ハリー・ロレインのスローイングによるカードあて ヒンズーシャッフルフォースと同原理だが、事前に違うフェイスを見せる手法 カットによるボトムコントロール トライアンフ<ブラックトランスファとストリップアウト> ストリップアウトの手法とコツ エド・マーローのピークとそのあとのブレイク保持 ボトムパームの手法(あんなに不可視にできませんw) 左上のプッシュとデックの台形 テーブルザローの際のカバートップを前後でバックル リフル前にデックを平行四辺形にしておくことで、リフルのあと抜きやすく(ブルース・サーボンのアイディア) Mc4As DVDにもあった解説プラス消失手法について エルムズレイ→ジョーダン→ダブルカードを真ん中に挟んでのエルムズレイ 全て違う見え方での消失 カットにおけるブリーザークリンプ ヒューガード ジョン・カーニーのトリプルコインシデンス 8枚で行うフォロー・ザ・リーダー