教授の戯言

手品のお話とかね。

ジョシュア・ジェイ ショー

4月5日(日) @東陽町のジョシュア・ジェイさんたちのマジックショーについて、行ったままにするのもなんなので備忘までに。書いてて何なんですが、いつもほど内容をしっかり覚えてないのは、ショーのあとに日を空けてしまって手品とは関係ない色々な情報を入れてしまったからなのでしょうか。

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▼二川滋夫さん
・3本ロープ
・チュクチュクトレイン
・Catch That Tiger
・OW
・よんじゅうの不思議
・誤認逮捕
・コインプロダクション
・コインズアクロス(3枚/4枚)

OWは2エキストラパターンなのでしょうか。
「よんじゅうの不思議」と「誤認逮捕」については、以前サークルで見たことがあったのですが、ああいう脱力マジック大好き。よんじゅうの不思議は正統派のトリックなんですけどね。最初の「カード出してるだけ?」っていう感じから徐々に「あれっ?そんなカード無かったよね」ってなっていく盛り上がりが素敵。
「誤認逮捕」は会場での突込みにもありましたがあのネタは「年代的にちょっとミドルエイジ以上向き」感は否めませんね(昭和40年頃ですかね、あれ)。




▼ジョシュア・ジェイさん
・4人の観客の選んだカードだけが表向きになる
・4人の観客の選んだカードが破片を含めて一致
・Prest Printみたいなやつ
・The Remote Control
・Jumbo Overlap Homing Card
・A.C.A.A.P.N(Any Card at Any Page Number)

彼の演技はところどころ「粗いんじゃないの?」という箇所もあるのですが、基本真正面以外を気にしていないのかもしれない。ただ、それを差っぴいてもやはりプレゼンテーション慣れしている気がする。プレゼンテーション力と、やってるというだけで観客をワクワクさせられちゃうのはひとつの大きな魅力。
リモコンでのアンビシャス「The Remote Control」はあれはコンセプト自体が秀逸だと思います。リモコンの電池ボックスのギミックって、ミステリーボックス2の機構と同様の原理なのでしょうか。
ACAAPNはTaTを見たときから思っておりますが、カードの選ばせ方、ディスプレイ、どんでん返しと、秀逸極まりないトリックだと思います。パーツを切り出すとどれも別に新しい原理ではないのですが、着想と結び付け方が彼の強みですね。
彼は「マジックを作り上げることが好きなんだよ(本人の弁では"Invention")」と数日前の居酒屋で話してくれましたが、あれはセンスもそうなんですが、膨大な知識の裏づけが必要なんですよね。結構な効果の作品で、かつエルムズレイカウントとマルチプルリフトの順列組み合わせじゃないものを作れる人ってのは非常に憧れますが、私はろくでもないものしか出来ませんね…。いわんや、先述の順列組み合わせ系の出来ときたらひどいものですw



▼福島信男さん
・寿司ネタと寿司カードとその他怪しいグッズ満載のギャグマジック

大阪からいらしたとのこと。何か怒涛の如く演技が続きまして、記憶があやふやです。なので詳細項目が書けません。ごめんなさい。はっきり言ってもう手品はどうでも良いくらい、もう演技に突っ込んだ時点で私の負けだと思いましたw ぜんまい仕掛けのおもちゃでカードを当てたり、カードの順番を予言したりと、普通のカードでやれば普通のカードマジックなものも、福島さんがやられると異様なテンションの不思議寿司空間に。
何だろう、おそらく私より断然年長の方だと思いますし、手品の造詣に関しても非常に深そうなのですが、見ているとドキドキするんですよ、福島さんの演技。本イベントの4名の演者の中で、最も先の読めない演者w え、だって、寿司出して並べて、いきなり次の演技に行っちゃうんですよ!しかも今度は巻き寿司とかも出てくるし!でも一番笑えました。まあ何度も書いていますが、私は下手な不思議より、笑える方が好きなのでこれで結構です。端的に申し上げて笑点の、主にTVオンエアされる部分に顕著な、マギー司郎師匠のやるいんちき手品なノリに近いかもしれません。観客の反応も含めてw



▼東雷太郎さん
・SCスペルバウンド→チャイニーズコイン
・二つのデックを使った予言
エスティメーションと一致/キーカードによる4Aプロダクション
・カード当てとカードアンダーザペットボトル
・カードアクロス
・OW(ギマレスのと、もうひとつはダーウィン・オーティスの?)

とても正統派演技でした。全般的に「うまいなー」という感じだったので、もうちょっと笑いの要素を入れてくれたらベターだなあ、と。
このイベントでひとつくらい手品について書くとすれば、まさに東さんのカードアクロス。ああいうスイッチを使うならギミックカード使ったりされた方が良かったかもしれないとか、どうしてあそこで封筒に文字を書かなければいけないのか、とか個人的には微妙に引っかかる部分が。枚数操作を観客の視線中では行わないというコンセプト(という私の勝手な想像)はいいと思うのですが、何だろう、成り立ってはいるんですが何かが惜しい。演出ひとつで物凄くなりそうな気がするのですが、「それをこう変えたらいいんですよ!」っていうのがすっと出てこないのがもどかしい。あの演技のプレゼンテーションが進化されると非常にいいと思うんですよ(うっは、なんて偉そうなんだ私w)。ともあれ、現象とその不思議さを伝えると言う原則に関して、時間的に長めのせいもあってそこがちょっとぼんやりしちゃう気がしたので、やはり演出がキモになるのかなと思ったりしました。大体成立しているので、自分でもどこがどう気に入らないのかが微妙に説明しづらいです…。



▼おまけ
ジョシュア・ジェイさん
・Shurenken Revelation
・「Trumped Triumph」「Back in Time」ほか、怒涛のトライアンフ8種類以上 
・その他

本来は「ディーラーショーと言う位置づけで、持って来た製品等に関して演技をやってください」と言うことだったらしいのですが、売り物と直接の関係が無いことを始めており、「まあそれでもいいや」的な空気が良かった。もちろんやってることの中の半分以上はレクチャーノートやDVDにもあるんですけどね。ともあれ怒涛のトライアンフ連発は色々な意味で凄かった。あんなにトライアンフ見たの初めてかもしれません。

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▼6月にはドク・イーソンのショーだかレクチャーがあるらしいです。その昔何かで彼の存在を知って、ワクワクしながらDVD買って、ビルインレモンとカードアンダーザグラスとアニバーサリーワルツは事前情報に違わない面白さだったけれど、結局のところ同じようなマジックが多く、ライブと言う意味ではいいのかもしれないが、レクチャーとしてはDVD3枚にする意味が分からないとか思ったような思わなかったような。もう4・5年前くらいだと思うのですが記憶が怪しいです。と、うだうだ言ってますが、余程のことが無い限り行きます。いや、何と言いますか、色々意見はありましょうが、手品は生で見るのがきっと一番いいのです。少人数であれば尚良し。最近は人の演技見てるのが一番楽しい。



▼全然関係ないんですけど、ギミックカードで複数枚のカードが印刷されているやつがあります。なんで市販されているあのギミックカードの内境は、示し合わせたように黒の単色線にするんだろうか。どうせやるなら濃い目の灰色のグラデーションにししてくれればいいのに。遠くから見たらどちらでも区別はつかないかもしれませんが、あの黒線を灰色単色にするだけでもリアリティ5割増だと思うのですがねえ。クロースアップで見ても分からなくなると思うんですけど。
「話は聞かせてもらった!それは世界転覆を目論む、黒線好きの陰謀だったんだよ!」「な、なんだってーーーーー(AA略)」
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