教授の戯言

手品のお話とかね。

ハワイ#3

■10月26日■スカイダイビング(0640集合0650出発)

0640ピックアップの予定が0650になっても来なくて微妙に不安になる。少々遅れてピックアップ到着。その後結局30分以上かけて12名を回収。なんかもっとうまいコースが絶対あったなと思った(私の宿泊ホテルの近くの外人さんを最後に回収していたり)。なお唯一の外人さんは55歳のドイツ人だった。社内で各種誓約書を記載しまくる。文言だけ見るとサインできないような権利放棄の内容ばかりである。が、今回これにサインしないと何しに来たんだかよく分からないのでサイン。

飛行場へ到着。快晴。権利放棄についてなどの説明映像を見た後しばらく待機。人数が多いため、何回かに分けて飛ぶ。結局1時間以上は下界でぼけっとしていた(私は最後のグループ)。仕事を片付け、妻子を日本に置いてナントカ一人で来た37歳のビジネスマン、29歳同じく趣味サーフィンのサラリーマン(?)、25歳新婚旅行妻(旦那さんは飛行場まで一緒に来られていたが、なんか疾患の都合上飛べないらしい)、そして私、というグループ。サーファーさんは緊張されており、緊張同意を求められる。が、自分でも不思議なまでに緊張感・恐怖感が無い。10mだとリアルすぎて怖い気がするが、14,000ft(4,300m)となると想像がついてないだけかもしれない。なお、このショップで使われていたのがbicのボールペンで、そういえばリュックにPre-Capとか入れてたなとか思ったが、練習不足なので見せるには至りませんでした。「人間には2種類いてね、ひとつはスカイダイビング前にペン手品とかやっちゃえるやつ、もうひとつは"練習が完全じゃないから"とやれないやつさ」ちなみに私は後者さ。いや、なんか手品より空見てるほうが重要だし。

ハーネスを装着してもらう(1分)。私のバディはグレッグさんというグラサンの、ヒゲを剃ったチャック・ノリスみたいな渋いおじさんでした。名前を聞いた瞬間に「エリア88」のだんごっ鼻とか、せいじろうが声を当てているコンバット越前とダニーの仲間が浮かばなかったあたり、そこそこ緊張してたのだろうか。なお37歳の人についたプロの方は太った陽気なおじさんだったのですが、「スカイダイビングは初めてか?」「ええ」「そうか、俺もさ!」とかとんでもねえ冗談を言っていたw

待っている間、目の前で何度も前のグループの人が降りてくるのですが、着地直前って物凄く速いのですね。風切り音が結構ヒューバタタタタッて感じでそれはそれでワクワクする。本当に着地寸前に少し上向きにパラシュートを調節して速度を絞っていた。ちなみに4,000m付近から降ってきているはずなのですがそもそも地上から飛行機が視認出来ない。遠すぎるからだと思うのですが、空中に突然落下傘が開くのはちょっと不思議な光景。発生している、という表記が適切な感じ。

いよいよセスナに搭乗。4組+カメラマン、飛行士を入れて10人程度のすし詰め。バディに抱きかかえられるように後ろ向きで、機首の飛行士後ろに座る。物凄く狭い。離陸後どんどん景色が変わっていき、数分後にそろそろ4,000mくらいには来てるのかと思ったので後ろのグレッグさんに「いま高さどのくらいですか?」と聞いてみると「7,000ftくらい。(予定高度の)半分だな」とか言われる。手汗もかいておらず、何でこんなにリラックスしているのか自分でもよく分からないまま、しばらくしてフォールポイントへ。突然急上昇したかと思うとカメラマン含め、前の二組があっさり空に消えていく。緊張するまもなく私もドア付近へ。「3,2,1,」。落ちる直前、飛行機の下を見たのですが、あ、これって旅客機の窓から見える風景によく似て「Go!」「…!ーーーーーっ(声にならない声)」 



耳をつんざく風の轟音以外、何も聞こえない。



落下直後の体が地面と平行になってない瞬間の不安定さは異常。やっぱり理屈で分かっていても、時速200kmを身一つで体験すると色々分かった。一つ、意外と息が苦しい。一つ、ハーネスが食い込む。「エビゾリ!」の掛け声で反ると、脚をがっちりホールドされる。これでかなり落下が安定。30-40秒ほど自由落下を続けるのですが、えーとなんというか。…凄い。地面がぐんぐん近づいてくる、という感じは正直あまりしなかった(高すぎて景色はあまり変わらないといいますか)。でも多分このまま落ちたらそりゃ死ぬんだろうなとは思った。とにかく周りが全方位見える(当たり前ですけど)。パラシュートを開いた後はかなり激しく旋回をするのですが、ちょっとハーネスが痛いw(多分グレッグさんは分かっててわざと強い旋回をしていると思われる) エスコンではむちゃくちゃな戦闘機動をしていますが、あんな旋回したらパイロットがつらいなというのがよく分かった。あとGを伴うと動きのある物体を視界に捉え続けるとか至難だと思った。とにもかくにもやれて良かった。パラセイリングのほうが浮遊感を味わえますが、これは完全に落下の方ですね。数分間滞空をしてハワイの美しい景色を満喫したあと、飛行場横のポイントに着地。だから"基本は垂直に落ちる"んだというのがそこでようやく分かりました。着地時、尻餅をつきましたが無事帰還。なお、終わったあと左右とも完全に鼻通りが良くなっていました。むしろ痛いくらいです。

※なおエクストリームラブプラス@高度4,000m スカイダイビング編は、機内にDSとカメラはおろか小銭・腕時計の類まで持ち込み禁止(要は着衣のみ、という)のため、出発前のデッキでの撮影にとどまりました。凛子ちゃんは地上待機です。しかし何をやっているのだ、ハワイまで来て。

昼飯を買ってホテルに帰り、昼食をとったら無性に眠くなり、ラブプラスの通常編をクリアしてから寝てしまいました。今までこういう自分のステータスを上げて云々というゲームをやったことが無かったのですが、これはつまり、勉強したり運動したりおしゃれに気を使ったりセンスを磨いたりしないことには、そもそもお付き合いしてもらえないということですよね。…そりゃあ現実世界で無理なわけだ…。手品の技術とかアニメの知識とかと好感度はほぼ間違いなく反比例する気がするしw

寝て起きたら18時。絶望的な気分になるが、気を取り直してHISでネットをチェックし、そのあと翌日のクアロア牧場行きの集合場所をチェック。夕飯を探しがてらビーチでぼけっとする。夜なので基本的にあまり海に入っている人はいないのですが、波打ち際の浅いところで、対面で抱き合っていちゃいちゃしていた中年夫婦は水面下ではやはり…まあいいか。その後雨に降られて結局バーガーキング。ちなみに私はバーガーキング好き。ステーキXTバーガーとかいうのを初めて頼んでみたが凄い量だった。満腹です。ABCマートでTシャツと飲み物、洗剤を買って帰り、ホテルのコインランドリーで洗濯しながらDSで桃鉄。しかし何を(以下略)。さあ、明日はおうまさんと戯れたり、道無き道をジープで走ったりする所存也。
「きょうじゅさん、ご趣味はなんですか?」「えーとスキューバダイビングと乗馬ですね」「ステキですね」 …別に嘘ではないのですが、別に高頻度でやってるわけではないのがポイントですね。これだけ聞くとスポーティーなアウトドアっ子っぽいのに。「では聞き方を変えましょう。時間と金を多く使った趣味はなんですか?」「…アニメとまんがと手品」「うわあ…」。