教授の戯言

手品のお話とかね。

2009年を振り返って

▼では昨年より恒例とした「おおきく振りかえって」(略称:おお振り)。今年も長かったようで早かったですねという老人的感想。今年は本当に色々な「初めて」がありました。気付くと色々な方とお話しさせて頂く機会が増えて嬉しいのですが、迂闊なことが書けなくなってしまうなあと思ったり。もっとも、現時点で「迂闊なことを書いてない」つもりだと言うのなら、もはや判断基準自体の手遅れ感が否めない。年初時点で、きょうじゅ(手品担当の方)がこのブログを書いていることを実生活で知っている奇術サイドの人って10人いなかったはずなんですが。…今20人くらいはいるんだよなあ。その数少ない人たちは、私が24歳OLということは内密にね(流すところ)。ともかく2010年は露出と買い物を極力減らそう。私は手品に対する姿勢が極めて不真面目なので、真っ直ぐに手品に取り組んでる人が眩しくて仕方が無い。私も道を間違わなければああなれていたんだろうか(実際そうなりたかったのかどうかは吟味不要w)。

備忘録がてら書き垂れているものを、笑ってもらえたり「参考になった」とか仰って頂く、これはもう極めて嬉しいことなのです。たまーに見に行ったサイトなどで「『教授の戯言』を参考にした」とか書いてあると、ああ無駄に仔細を書いてて良かったZE、というガッツポーズ。褒められて伸びる子です、私。

今年はプロマジシャンではジェイイーソンアッシャー上口さんグリーンと、色々な方にお会いしました(たっクロ組やお姿拝見しただけの方は除く)。上口さんはレクチャー会とかワークショップとかやらないのかな。しっかし昨今の自分の手品への姿勢はあまりにひどいので、"きょうじゅをスパルタで鍛えなおす会"とか誰か開催してください。どなたか講師募集。バーとかファミレスに居座るコースか。主にカードとコイン以外を。ちなみにサクラを使うことにも何の躊躇もありませんが、理屈を伴わないダウンアンダー/アンダーダウンを使うプレイは断固拒否です。ダウンアンダーについては二川さんの名言「仏教と同じです。まず捨てることからはじめるのです」は名言だとは思いますが、これは理屈とは違いますw



▼今年は特に、誤解されるようなイベント参加頻度ではありますが、私、そこまで手品を愛していないと思います。これは今年はっきり思ったのですが、なんとなく理由が分かったきっかけは、ヒロサカイさんのMMLコメントにあった「他の色々な芸能は心に来るけど、手品と言う芸能は脳にくるもの。心に来る芸能は何度も見たいと思うけれど、手品ってどうなんだろう」というお話の部分を読んで。自分の中で結構もやもやしていたのですが、おそらくは何かそのあたりの理由なんだと思います。私の中で"手品は魔法の一歩手前"という素敵部分も勿論あるのですが、多分にパズル的と申しますか、「普通に考えたら解けないようなことを、きわめて合理的な手法で実現する」という手品の持つ特性の、その"合理的手法"の部分が好きなのですね、きっと。ある種のパズラーなのかもしれません。

たまに類推のしようが無いくらい不思議なことをしてくれるマジシャンがいて、そういう方に遭遇すると実に幸せです。しかし数少ない状況を除き、大抵の場合"私の心の中の飯倉さん"はマジシャンの腕を掴んだりしているのです、本当は。もっとも、"一般向けとしては全く破綻が無い"、というレベルのものがほとんどですし、私がそういうように思ってしまうのは、手品を多少かじって余計な知識や技法の情報が増えてしまったせいもあるのですけれど。以前コメント欄で HI さんの仰っていたような、いわゆる「ノイズのない」演技というのは、これはもう滅多に見られませんね…(まあ私もほぼ出来ませんけど)。上記を元に、生で見てなお本当に不思議だったと言うか、手がかりすら無かった、私の中での今年の「マジック」は何だろうと思い返すと、以下ですかね。

根本さん「ファンスチール(ファン開いて閉じる動作でパーム)」、ジョシュア・ジェイ「Discreet Displacement」 ドク・イーソン「Card under the plastic bottle」、Axel Hecklauの「Newsflash」(これは生じゃないけど)、上口さんの「トライアンフ」「4Aアセンブリ(これはHammanの「Final Four Aces」でしたか)」、菅原さん「リングとリボン」「クリスタルキューブ(飲み屋での手法)」、二川さん「(無題ですが、表見ないで当てるやつ)」、リー・アッシャーの「The Losing Control」、レナート・グリーン「いろいろ」、カルロ「カード当て他」 …意外と無いものなのです(それでも多いのかな?)。



▼思い出すよすがとして、今年のエントリを読み直してみました。暇そうだな、私…。

高校生の後輩君、初めて会ったの今年だったのですね。あんまりマニアだし、てきとーに話せる気安さがあるので、読み返してみて極めて意外でした。浪人を多数輩出することで有名な我が母校ですが、彼が英語の勉強と称してタマリッツおじさんの「ねもにか」とかあの辺を読み出さないことを祈ろう(持ってそうですけど)。「Five time five」とか注文している暇があったら過去問でしょう!?(目を泳がせつつ)。
ミスターマジシャンフレンチドロップも今年初めて伺ったのか。…凄いな、今年。また行ってみたい。手品ショップの空気って独特ですよね。すれ違う客と客も何か視線を合わせない感じというか、殺伐としてるというか。客も店員も微妙に距離を測りかねている感覚がたまらない。
とひさんやら相沢さん、日曜手品師さんとオフラインでお会いしたのも今年か。なんか皆さんの手品愛とかに触れると"ひかりのかなた"です、私。そのうち他のサイトの方にお会いすることもあるのかな。あとはプロ枠な気がしますが浅田さんや日向さんはそのうち演技を拝見してみたい、物陰から。…正面きって観ると即座に心が折れちゃうからw

スカイダイビングはとても楽しかったですが5分くらいってのがネックですかね(しかしこれはこれで何度もやってみたい)。日本国内でまた飛ぼう…。

ベベルのDVDが出たのは個人的には嬉しいですし、梶浦DVDも相当良かった(こっちは手品じゃなくて音楽ですけど)。

あーやりましたねえ、あほ手品も。二度とやらないと思いつつも第2弾と第3弾があるのだなあ。

「card magic designs」はじっくり読んだのは今年でしたが、ひとりしか実演している人にお会いしていない。さすがにあれをきちんと演じるのは難しいのだろうか。単に私がお会いしていないだけで演技に取り入れている人は結構いるのかな?

「ヱヴァ破」は極めて良かった。某所にあった「俺はうじうじするシンジくんを観に行ったんであって、グレンラガン観に行ったわけじゃねーんだよ!」という評はちょっと面白かったです。アスカが幸せになれますように。

菅原さんのイベントは偶発的に参加したとはいえ、それをきっかけに色々な方にお会いしたりできて、手品は勿論、それ以外の部分でも広がりを持つことが出来ました。今年のテンヨーグッズ大人買いは、このイベント日曜手品師さんjpmagicさんの記事がほぼ全ての元凶です。もっとお願いしますw

「午前零時のサンドリヨン」。正直なところ、酉乃が"マジシャン"ではなく"ミュージシャン" とか"アパレルショップアルバイト"等だったら読んでなかったんだろうなあ、この小説。戸崎さんの書かれていた「え、濡れ場は?」についても理解は出来ます。がしかし、太ももなどの詳細描写があるのにちゅーはないというあざとさと寸止め感は、「BOYS BE…」的な煮え切らなさに悶えた、中高生の頃の感覚の追体験だと思うようにしています。田丸浩史の傑作「アルプス伝説」で、リッチー先輩(高2♂) が「イカンぞ〜〜〜〜、エッチなコトとかはオトナになってからでもできるけど、制服着てプラトニックでドキドキってのは今のうちしかしかできないぞ〜〜〜〜」と熱く力説するシーンがありますが、やはりそれが真理か。

シリーズ化していくにつれてこんな展開とかどうですかw
酉乃「明日またこのバーに来てください。本物の Cylinder and Coins を見せて差し上げますよ!」
飯倉「み、みんなどうかしてしまったのか!?縦に返すダブルリフトなど邪道だ!」「馬鹿共にESPカードを与えるな!」 
謎の豪商「十九波はん…あんた、なんてもの見せてくれはるんや…。こないなフローティングコルクは見たことない…。…いや、ちがう、前に一度見たことがある…。せや、PCMA東京や。あん時のカップスや。あれこそほんまの"魔法"やった…。これに比べたら酉乃はんのフローティングコルクはカスや…」 十九波(海原雄山ポジション)「これで分かったろう、お前のマジックがいかに表層的かということを!ケブラーを使うかそれともエラスティックを使うか?電動リールの方がテンションが一定に保てて良い?そんなことはこのトリックの本質ではない!ストッキングをほぐしたものを油性マジックで黒く塗ったものを使おうと、いや、極言すればダイソーの黒木綿細糸を使おうが関係ない!大事なのは人をもてなす心なのだ!それをくだらぬ方法論にとらわれおって。何が"究極のマジック"だ!片腹痛いわ!」 酉乃(山岡的ポジション)「くっ…」 須川(栗子的ポジション)「と、酉乃さん…」 
妄想終わり。私の中では手品版ブラックジャックというか美味しんぼというか、そんな感じでシリーズ化中っぽい(脳内)。手品で問題解決するシリーズw

あ、そういえば今年は個人的に幾つか怪しいフラグイベントもあったのですが、大体はビターエンドだったなあ。普段営業スマイルで過ごしていても根が変態紳士なので、色々にじみ出ているものがあるのでしょうね。うまく行かないものです。あと異業種交流会で「声がアナウンサーみたい&話し方が教授みたい」とか言われて、一瞬「この人、私のこと知ってて言ってるんじゃないだろうな」とか無駄にドキドキした。

テンヨーグッズを年末にきて買いまくってみたり。咀嚼しないこと甚だしい。



▼で、まあ色々書いたんですけれど、2009年一番の想い出は「マブラヴオルタネイティヴ」です、間違いなく。(一応)手品ブログの態をとっていますが、自分にとって今年これを超える衝撃は無かった。ていうかもう次元が違った。感激の深み度合い的には手品含めて他の大体が取るに足らないと言って良いくらいです。手品現象の視覚的インパクトでは菅原さんの「リングとリボン」が群を抜いてキモかったですが(褒め言葉)、それでもなおオルタに比べれば、とりあえず横に置いておいても平気な感じです。まあ比較すべきものでもないというのは重々承知しておりますが、手品見て泣いたりしませんし、感激はすれども感動まではね…。てなわけでマブラヴオルタ最高、そんな年間総括。手品ファンの皆様、すまぬ、…すまぬw(「すまぬ、…すまぬ」って元ネタなんでしたっけ…) でも事実だったのでしょうがない。

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▼去年の年末のエントリを読み返してみると、殆ど目標を果たせていないような気がする。


>トランプマジックなどは一つもやらないで、20分くらいもたせられるような演目をもっとマスターしていきたい所存
いま出来なくもないです。が、努力してレパートリーが凄く増やせたかというとそれも無いです。単にやろうと思えば意外と出来たのだな、というそれだけですね。



>来年はのんびり「Card Magic Library」を熟読したいです。
まるでできてねーですw 3巻あたりから徐々に加藤さんの私案の記述が増えてきたのは気のせいですか? 前も書いた気がしますが、このシリーズのトリックを映像化しないかなあ。どなたか、「カードマジックしかやらないよ」というステキマニアの方々とか。私も1個ずつ練習・撮影していってみようかしらん。どうでしょう、1トリックずつちまちまと頑張って、最終的に同人映像化プロジェクトとか。



>来年こそは、もう少し人間性が見えづらい透明な文書を書きたいとは思っております。
どちらかというと、2008年と比べて2009年の方が遥かに「品性下劣」「素のキャラクター」「脳汁垂れ流し」「妄想大増量(当社前年比)」の駄文だったという事実。さすがのきょうじゅもこれには猛省…っ! 2010年こそはgaramanさんとかSAMUさんのように、あとから見返してもきちんと分かるようなまとめ方をしないとダメですね。信じてもらえないかもしれませんが本当は、「絶賛したいものをきっちり筋道立てて絶賛」し、「僅かに瑕疵と思える部分があれば(そのクオリティはともかく)代案を書いてみる」、そして「見た方が不快にならないような表現を心がけ」、「万が一ここを参考にしてグッズを買ってみた方が「おお、買って良かったな、これは」と思って頂ける」のが理想だったりするのですよ。
尤も現実は、"脊髄反射で妄想を書き散らしている"のでダメダメですけどね。来年こそは、少なくとも文章だけについては、"変態"の付かない「紳士」的な文体にしてみたいと思うもの也。雑文部分とかごっそり削るべきですよね。間違いなく"w"だの妄想だのは使うと思いますが。って、もう諦めモードwww 251572

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みんな、カードとコインばっかりやってないで、たまにはアレなグッズで冒険でしょでしょ! あとはどなたか「(株)KENYO」の「全テンヨーグッズレビュー」的なスタイルで、「ジェイ・サンキー全トリック解説」とか、「東京堂の「デレック・ディングルのカードマジック」「ブラザー・ジョン・ハーマン カードマジック」 を全部実演」とかを頼みます!私はそれを見ながら練習する係を希望するもの也!
来年こそは吟味もしないで手当たり次第に手品グッズを買う蛮行はもうやめる!私も大人になるよ!たぶん!…無理かもしれないけど。 

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皆様の2010年が(私が幸せであるという制約条件下において)、お幸せでありますように…。