教授の戯言

手品のお話とかね。

GWがてらの…

▼出張がてらまたフレンチドロップへ。新大阪駅で"阪神電車"の文字を見て、その昔読んだ「超兄貴」に、「貴様などもはや、巨人帽かぶって阪神電車に乗ったも同然ッ!」という台詞があったのを唐突に思い出した。ポーカーチップと箱破損お買い得デック、フォーチュンドーナツ、大きな500円玉を購入。重い。
帰りがけにポン太さんにお会いする。「「SICK」見ました。こ…この変態め!」「うわ、スイマセンw」的なやりとり。ワンダラーと同サイズチャイニーズコインを持っていたので卓上に置いておいたら、変態スペルバウンドをやって頂けた。「いよっと」「…いや、ポン太さん、なんか私のとは違うコイン使ってるでしょ」「きょうじゅさんの持ってきたコインじゃないですかw」 おかしいな。彼のテクニックを鑑みれば、摩り替えたということか…!むうw 
あのカジュアルなクリックパスと言うか、"音が物凄い錯覚を生み出しているあれ"がお気に入りの旨を伝えてみた。「あー、あれはいいですね。僕もよくやります」だそうで。コインマニアの人が1枚をゆっくり握って消すバニッシュも凄い錯覚だと思うのですが、最近「コインって普通あんな握り方するかな?」という疑問を持っていた中、ポン太さんの"ひょいっと手渡す"手法(庄野さんの手法らしいですが)は、行動としても、かつ行動の結果として音がするというのも、自然な流れでステキです。要精進。あと口金の無いパースの開け方をここで初めて知りました。コイン素人を舐めてはいけませんw ああやって開くんだ…。むしろそこがマジック。



▼ポン太さんに「大阪にいらしたらアルスとか観とくといいですよ」と以前言われていたので、行きの新幹線の中で出演日程を見たら、たまたまその日出演予定という幸運。デモムービーを見て、久々にカードなのにテクニックで既に吐きそう(いやもう、大概慣れているはずなんですけど)。ということで人生初のひとりBAR、心斎橋は「あーおもろ」へ。亜空亜shinさんとリッキーさんとアルスさんに見せて頂けました。普通のマジックバーで、普通に演技を見たのは実は初めてかもしれない。ヒロサカイさん以来(5年位前?)。
shinさんがカードをスプレッドした時に、無意識に公差をとろうとしていた自分に引いた。チャイナリング見せて頂いて、途中で私が息をかけたらリングがとけるように外れたんですが、これはやはりACUOの力なのか!もう少し頑張れば彼自身が古泉になったりしたのかな。惜しい。数日前、「例のACUOを噛んでいるのに、同席の友人が長門にならないのです」とか言ったら、「JAROに訴えていいレベル」「それは猫を探さないとダメです」「古泉になってたりしませんか?」とか色々いわれていたのですがw ほか、予言の一致、コインネスト、チョップカップなど。
リッキーさんはチャイニーズチャーミングクラシックをやられていたのですが、たまたま久々に練習しようと自宅のPCデスクにコインとリボンを置いていて、その偶然にちょっと驚く。その他フォーク曲げ、カードマジック(AとKの入れ替わり)、スポンジボール。
ということで初アルスさん。…。……。「わあ!変態だ!変態は本当にいたんだ!」(ラピュタっぽく) あと着席して早々にして「きょうじゅ…さんですよね」とかいわれて肝を冷やす。単にポン太さんに電話して聞いただけらしいけれど、怖いw そういうメンタルマジックは禁止。ポーカーデモや3FLYなど拝見。アルスさんには以前二川さんに伺っていた、いわゆるグレイシャッフル系のフォールスシャッフルについてをリクエストしたのですが、現時点での私のだめなところが全て改善された素敵進化形だった。何より音が良くて更には角度にも強い(左後ろという変な角度から見せて頂いてもまるで分からない)。あとで色々伺ったらやはり色々工夫されたようで、二川さんが仰っていた「柔らかいカードでないと難しいらしいです」も今は硬めでも大丈夫になっているそうな。近づくと1枚になり、遠ざかると2枚になるという3FLYの演出も間近で見ているのにまるで破綻点が無い。あれは確かに現代テクニシャンの最高峰のひとつだと思えました。全然関係無いですけど、容姿的に遠藤浩輝のまんがに出てきそう。あとはYuji村上さんが仰っていたのでトライアウトシャッフルもリクエストしてみたら「最近やってないんですよねー」といいつつ綺麗に分けてくれました。まああれです、俗に言う変態。やっぱり関西圏の手品っ子は変態ばっかりです。退店間際に「そういえばクリップシフトって…」とかいったらやってくださるしw 変態技法実演DVD出してくださることを切に願う。でもご本人は「技法がやりたいんじゃなくて、ちゃんと手品がやりたいんですよね」とかいうあたりも素敵。私はどちらかというと変態技法"だけ"やっていたいタイプw 出来ませんけれども。
2年前、二川さんがシルベスターピッチを練習していたことを知る。やはり二川さんは変態だ。ちなみにパームは日常動作だからともかく、私が一番感銘を受けて練習したコイン技法はシルベスターピッチなんですよ。モノにならなかったですけど。隣のご婦人が「二川さんって?マニアの人ですか?」とか聞いていて「マニアってw いや、マニアには違わないですけど」というアルスさんの応対を生暖かく見守るw また今度お邪魔して色々伺いたいものです。あと私は、会話は大阪のノリについていけることが分かりました。



▼翌日奈良へ。チェックアウト後少し迷子。ていうか大阪人はいくつ"なんば"を作れば気が済むんだ。府民の悪ふざけぶりにも程があるわ。私の行きたいのはどれ。特急に飛び乗るも驚きの混み具合。近鉄奈良へ。途中の大和西大寺あたりで広大な史跡っぽいものが見えて、「東大寺とかさくさくっと見て回って、後で来ようかな」と思ったりしていました。…このタイミングでは。
駅で手品グッズなど邪魔物をコインロッカーに預け、興福寺北円堂→南円堂→五重塔 コース。
昼食は「釜飯 志津香」。物を食べるのに80分待ったのは初めてかもしれません。文庫本なども預けてきてしまったため、待ち時間の間暇で暇で仕方ありませんでした。どのくらい暇かって言うと、「SICK」スペルバウンドのファーストシークエンス部分がなぞれるようになってきてしまうくらい。勿論この程度では手品になってないレベルなんですが、そのくらい暇でした(落とした回数:3回)。
昼食後、国立博物館の「大遣唐使展」。吉備真備の架空外交史のお話が面白かったが、食後に"碁石を飲み込む"とか"下剤がどうの"とか勘弁してくださいw コインいじってると、仏様の印(手指を色々曲げたりしている状態)の一覧展示が、パームの解説に見えてくるという難病。
氷室神社→正倉院東大寺→二月堂→春日大社およびその周辺→志賀直哉旧居→興福寺→駅 ほぼ半日歩き通しで疲れました…。平城宮跡とか行く余裕ゼロです。いやしかし日本史で学ぶだけ学んでいましたが、東大寺の大仏殿ってあんなに巨大だったんですね。あれが木造と言うのだから驚きです。五重塔もかなりのインパクトがありましたが、やはり東大寺は凄かった。あと開いてなかったので遠景でしか見られませんでしたけど、正倉院も観られて嬉しかったです。京都も好きですが、奈良は広大な自然の中にある感じで散策向きだなと思いました。久々に山の中で独りになれましたよ。
その後はなんばに戻り迷子になり、なんだかんだあって帰京しました。へとへとでございます。