教授の戯言

手品のお話とかね。

HAWK 2.0

ミネルヴァの梟は黄昏に飛ぶ」という言葉を思い出したけれど、梟はowlであり、HAWKは鷹である。つまりその程度の英語力です。てへ。

デモ動画を見て「おいおい映像トリックじゃないのか、これ」と久々にワクワクしたので買ってみた。朝から気が狂ったように照り付ける夏の日差し。出勤時に宅配ボックスに入っていた黄色い小包を新聞と一緒に何も考えずに鞄へねじ込み、「社会人なら新聞…そう、新聞を読むべき」などという愚にもつかないキャッチフレーズを振り払い、俺は電車内でごそごそと包みを開けてひとまずギミックを見た。「…これをどう使ったらあれが起こるんだろう」、巨大なクエスチョンマークを頭上に出現させた俺を乗せ、網の目の如く張り巡らされた地下坑道の中を地下鉄はひた走る。そう、俺は気付くと会社へと運ばれていたのだった(ラノベ風)。

で。

帰宅して付属のDVDを見る。これにはHAWKギミックを使った3種のマジックをはじめ、TIPS、作成・修繕方法などなど、実に2時間程度にわたって事細かな内容が解説されており、これの撮影に時間かかったんじゃないのかと思うくらい、いちギミックの解説DVDとしては濃い内容でした。

で。

ギミックの概念としては想像通りだったのですが(特に2.0のコイン乗せても大丈夫パターン)、まず使う材料が違った。手を触れていない状態で変わるあれについては虚をつかれた。なるほどなあと素直に感心。…が、厳密にタイミングコントロールするのは相当難しそうです。難しそう、というか、自室で練習をしている限り、まったくもってままならねーのじゃよ?これ。やるとしたらPVのように置くんじゃなくて、手で持って指パッチンで瞬間変化、とかの方が現実的な気がします。すぐ処理できますしね。置きっぱなしにしていたら2分以上作動しなかったりして泣いた。
 
ギミックとしてはそれなりにデリケートな感じであります。あとはインビジブルスレッド同様、"分かっている演者からすると明らかにバレバレっぽい気がする"が、"やってみると意外に大丈夫"系、と思われますね、これは。某所で見た"音"はあまり気にならないというか、静かな私の部屋でやっても大丈夫。なお、ちゃんとサインをしたカードでやる方が不思議に見えます。解説でも言っていましたが、サインがあるとそっちに目が向くんですね。


海外通販で買いましたが、3,500円とすればよく出来てるなあというのが率直なところ。特に付属の解説DVDが微に入り細を穿つクドさで展開されてステキ。マジックは3種解説されていますが、まあぶっちゃけ普通のルーティーンが一番不思議だと思いました。しかしデモムービーは本当にコマ落とししてないのだろうか。60分の1コマでも識別不能。最早私は機構を分かっているから、というのはあるにしても、生で見たら機構概要は把握できそうな気がするんですけれどねえ、これ。まあとにもかくにもどこかで試してみますか…。