教授の戯言

手品のお話とかね。

「Killer Cut」

■ John Kaplan「Killer Cut」
もういい加減トランプいじるの疲れたよという事で(主に"クリップシフト"と"ピンキーシフト"が出来ないからと思われる)、カードやコイン以外をやりたいなと思っていたところにちょうどいいのが。それが今回ご紹介、John Kaplanの「Killer Cut」。動画を見る限り破綻無く(ここで破綻してたらオシマイだという話もありますが)、公明正大っぽく見えるハンドリングの割に現象もかなりハッキリクッキリであり、「あー病院ボランティアとかやってた時に覚えてたら良かったかなあ」と思ったりなんかしちゃったりしました。

現象は動画見れば一目瞭然ですが、要は「新聞紙とシルクでやる、美女の胴体切り」みたいな手品です。手品マニアの方が見てもあまり目新しくも無く「フーン」かなとは思うのですが、やってて結構楽しいです。新聞も復活、シルクも切れてナーイ。ギミックはDVD見ながらで1時間くらい、知ってる人から習いながらやれば多分15分くらいで作れるのではないかと思いますが、一回作ってしまえば使い回しがきくのでそんなに手間でもないかなと。ていうかKaplan氏がホイホイ解説を進めるのですが、新聞の上下とかが分かりづらい上に、左右の手にそれぞれのパーツを持ったまま同時にひっくり返すとか、「この解説、嫌がらせか!」とか思ったのは内緒。しかもそれがギミック作成の最後のパートで、「あれ、今向きどっちだった!?」とか思ってる内にエンド、メニューに戻されるという。あの作りはイカンでしょうw
一応一通り出来るようにはなりましたが、そのあとでまたKaplan氏の演技を見るとさすがにうまい。動きに無駄が無いというか、流れるようです。工作していて思いましたが、新聞紙ってある程度似た図柄のものを貼ると、作っている本人さえも境目が分からなくなります。てことは多分サロンになったらもう何でも良さそうな気がするw 解説ではかなり似た図柄のものを貼ったりしているのですが、彼のショー映像見ると相当広いところでやっており、あの広さなら日本語の新聞と英語の新聞で作っても観客には全く分からないだろうなと思いました。なんだろう、他の手品が非実用というわけではないのですが、工作含めて久々にちょっと楽しい手品です。なお個人的感想ですが、この手品で一番怪しいのは"内ポケットから三つ折の新聞を出してくる"、まさにそこかなとw でっかいシルクを使えば日本の一般新聞でも出来ますが、付属の45センチシルクだと地下鉄の駅にあるタウン系新聞がぴったりでした。日刊ゲンダイとか、一部スポーツ新聞のような小さ目の新聞と同じサイズかな?

余談ですが、このデモ動画のBGMの出だしが、名探偵コナンのオチの時に流れるBGMので出しに似てるんですよね。

さらに余談ですが、Silkって"材質"以外にも"ハンカチ状の布"、とかそういう意味はあるんですかね。シルク素材の、というのは分かるのですが、DVDなどを見ていて普通にアメリカ人も「one silk」とか言ってるのですが。手品用語?

並行して「NewsFlash」もようやく通せるようになりました(遅い)。カードサークルの大先輩、ありがとうございます。せっかくテーブル新調したりしてさっぱりしていた部屋が、破いた新聞紙だらけでなんかひどい状態です。久々に見たGene Andersonの「Torn & Restored NP」も不思議。「戻すくらいなら破くなよ」と思いつつも、新聞破いて復活するってのは分かりやすくていい手品ですね。テンヨーの「復活する新聞紙」も良くできてるし、この間どこぞで見たTony Stevensの「No tear Torn & Restored NP」も素敵。まあ大体の原理はどれも一緒ですけれども。