教授の戯言

手品のお話とかね。

あすぱらチャリティー雑感

いま金沢にいるのですが(2011年4月8日正午現在)、「電車がそれほど走ってねえ!」ので、待ち時間が余りに寂しく、これら動画を見て、忘れない内にちゃんと感想をメモしておこうと思った所存。参加者は読まないでください。不快になっても責任取れないですし。
買おうか悩んでる人が「こいつが言ってる意味がわからねえ。しょうがねえ、1500円程度、確認のためポチるか…」と思ってくれればいいな(変な方向性の期待)。
なにより、20日で一旦〆るみたいなので、それまでに10人くらいでも興味を持って、あわよくばご購入頂き、義援金の額がちょっとでも増えたらいいなと。なお本文は個人の感想であり、商品の効能をお約束するものではありません。薦めてるわけじゃないので、その辺は自己判断でお願いします。私も普通にお金払って購入しましたので、いつも通り好き勝手書いてますし。まあ、若干緩めかもしれんですけどw

「東日本大震災チャリティーのお知らせ」


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01:゜△゜さん
「Kick Back Water」赤黒4枚のOW現象、と見せかけて…。ジンクスイッチの自然さが際立つ。「このクオリティのが延々と続くとしたら私って…」と最初から嫌な気持ちになる。8枚を使う、というコメントで始まるのですが、なぜデックは置かないのか、というのはちょっと気になったかも。というかデックを持ち続けている=アナタ絶対デック使って色々悪いことするつもりでしょ、ルセロみたいに!という穿った見方をしてしまいましたw スタンドアップで、腰くらいの高さに小さなテーブルしかない、みたいな所の方が行為の正当性が増しそう。
「Sandwich Card」2段のサンドイッチ現象。1段目はもぞもぞしてたけど挟まる瞬間が大変ビジュアルでした。2段目は一瞬差が分からなかったけど、「ああ!?何だこれ、変わってる!」とか気付いて驚愕。指先での保持が華麗で、「ああ、こういう手品出来る人、人気者なんだろうな」と思った。



02:BlueMountainさん
「WISH」アンビシャス&チェンジ現象。ややホンワカ音楽と、昔のフレンチドロップを彷彿とさせる字幕の調子で「よし、なんかいい感じに(私が劣等感を感じないのを)やってくれそうだ!」と思ったら変態テクニシャンだったでござる。アディションの方が変態度は高いように思えましたが、チェンジの方は練習してみたいです。古の奥義、二枚重ねをばらさないように、ですがw 「慣れると難しくありません」そりゃそうだけれどもw 解説で4枚がAに変わったときにまた驚き、こういう形なら私も使いたいなあ(変態だけど)と思った。で、二人目を見た時点で既に、「参加したことをなかったことにするギアス」が欲しいと思った。



03:buzz2632さん
「旋風」デックケースでのフラリッシュ。「はは、こんなクルクルするだけ、それがしにも余裕でござろう」って裸のデックでそのままやって、ぶちまけて、夜中に残念な気持ちになった。 
「蝶番」三分割デックのフラリッシュ。私は無意識に三分割フォールスカットをやる癖があるので、こういうのやってみたい。
「slicer」五分割フラリッシュ。このおにいさんには似合うが、私には間違いなく似合わないw
「vertical_shot」カードを飛ばす技法。これ親指じゃなくて人差し指で飛ばすのは昔フィアソンがやってたのを見た気がする。



04:ezさん
「vanish」Qに挟んだカードが振ると消失。消えっぷりが綺麗。書かれているように「Visitor」とかでこれで消したら良さそう。というかちゃんとVisitorを"不思議に"演じられているようで凄いなと思った。私があれやると、作業になる不思議。
没ネタ集の2のチェンジ(1)は面白く、4の移動は普通に没じゃなくてイイじゃんかよう、と思った。カード捌きが上手くて羨ましい。
「ボタンが取れてry」すみません、これはテキストにも書かれている通り服もボタンもどっちも黒くて拙宅のやや暗めの設定をしているモニタでは見分けがつきづらかったです。ボタンの色か照明の問題なのですが。



05:Foxさん
「トランスローテーション改案」赤いA〜5のエレベーター現象。Foxさんはなんだろ、土師さんみたいというか田中さんぽいというか、なんか素敵お父さんボイス(テンション上げると美しい魔闘家鈴木みたいな声も出来そう)。…声フェチなんだからしょうがないじゃないか!(キレる若者) 現象とタッチが凄く合ってて、エレベーター現象+αとして完成されてると思った。「ていうか最後なんで5じゃないんだよ!…え、1?…そこで2が出てくんの?…え…」うん、普通に唸りましたよ。昔サークルの先輩がよくエレベーターカードをやっていて、私もよくやってたモンなのですが、すっかり遠ざかっており…。こういう落ち着いた演技が出来るようになる日は来るのか…?そして「掌に載ってるものの改案で〜」という時点で、私がまだ読んでないことが自分にバレる。



06:hiroさん
「Quattro Shuffle Triumph」ト、トライアンフ現象…(トライアンフを見た時に言わなきゃいけない台詞)。かなりしっかり表裏混ぜたように見えるTriumph。トライアンフと謳っているからには絶対戻るとは思って見てはいたんですが、明らかに混ざったように見えるんですよね。佐藤さんの山火事を少し思い出しました。特に最後二つのパケットを合わせる時など、これからどこで変態技法を駆使するんだろうとか思っていましたが全くそういう気配がなく。解説を見るとhiroさんの技法が如何に自然に隠匿されているかということがよく分かりました。…イイ、イイなあ、こういう少しずつ少しずつ組み合わせてやる手品。なおMPCで見たとき、動画の時間計が9分59秒でそこに笑ったのだけど(今回の提出物は総時間10分以内という縛りがある)、WMVで見たら10分01秒で、これはこれでどうなってんだとか思った。



07:juventus00さん
「Ambitious Sandwich redux」タイトル通りアンビシャスとサンドイッチ現象の複合。きわめて合理的に構成されていると思った。なのであまり指摘するポイントがないw あの斜めに突き出したカードなど、「もう、やらしいなあ。…私もそういうことしたいタイプです」と思って見ていました。スタンドアップで完結でき、角度にもある程度強そう。テーブルホップだと観客の目線の高さ的にちょっとアレかもですが、通常のクロースアップとか、パーティー会場とかでとかだと完璧だと思います。…ていうかなんかモテそうじゃない?この手品。「きゃっ、ステキ!」と女どもは大喜びです(例のカタログ風)。



08:k_motonariさん
セカンドディールあすぱら風味」セカンドディール。以前後輩君と盛り上がった共通話題がk_motonariさんのセカンドディールであったので、興味深く拝見しました。原理そのものは見れば分かる話なのですが、セカンドカードのみを1枚滑らすコツはイマイチつかめないのよね。
「separate_diamonds」観客の選んだカードがデックに戻される。先に出されて、その後公明正大にカウントされたダイヤのA-Kを1枚ずつ表向きにして置いていくが、一枚だけ裏向きの、観客が指定した所のカードがなぜか観客のカードになっていて、あるべきダイヤのカードはデックの中から表向きで出てくる。…うん、2回見直したよ!w 理屈としては分かるけど、これ人前でやる勇気はないわ…。しかし彼はパームも凄く上手いなあ。3回見たよ。…あれ、何回見たのかな?w さすがチャリティーとかやりだすだけのことはあるよ。いつもの動画も変態だなと思ってましたけど、やっぱ彼、間違いなく変態だよ。



09:kaitoさん
「quick matrix」高速のコインマトリクス。口調が妙にツボにはいった。解説を聞いてコインマンやっぱすげえとか思いました。コインに疎いのでよく存じ上げないのですが、このスチール技法は汎用性が高そう。バックファイアとかにも使えないのかな。自分が昔作ったやつに組み合わせられないかな、と思ったけれど、私のはそもそも全部消す現象であり毛色が違った。無音で複数枚スチールできるのはいいよなあ。



10:KitCutさん
「SandwichCard」サ…サンドイッチ現象…(サンドイッチ現象を(略))。作品の直接的なネーミングにはかなり自分と近い匂いを感じるw この方法は個人的にはちょっと怖い。パケットが崩れないようにするというか、左手に残りを持ったままそっと置いた方がそっちに観客の目線が行ってディセプティブな気がする。と思ったらAnother Ver.1はバランスが良くて、個人的にはそっちの方が好み。Another Ver.2は一番マニアックかもしれないけど、一番不思議でした。スチールが見えなかった。袖で右のパケットを乱すのは、何かの布石かと思ってどきどきして見ていました(自分の提出手品にそういう意図があったので、そういう目線になっているだけですが)。普通にこすっちゃっただけっぽかったですw

つづく。
◇◇◇恐ろしい内容、揃ってるだろ。…1/4なんだぜ、これ…。(2011/0408/1350)◇◇◇


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続いてみた。帰京途中なう。


11:kouさん
「ONE COIN ROUTINE PERFORMANCE」ワンコインルーティーン。上手い。そしてなんかえらく手が大きいように見える。10%分けて欲しい。そういえば私もその昔は稀にコインもやっていて、たまに両掌を自分の方に向けてCPを秘匿するということをしていたのだけど、ある日知人に、「あれ何かに似てると思ったけど、執刀医がオペ前にやるポーズみたいだよね」とか言われて以来、なんか納得のいかないもやもやを抱えるようになってしまったw 「メス!」
「TOTOKI SHIFT」一瞬クリップシフトかと思ったら違った。こっちもどっこいの変態技法だと思うけれど、まるでマスターできる気がしないよ。このシリーズは変態ばっかりか。まあ主催も変態の方ということはよく分かったのでしょうがない。ていうかそれはさておきだよ、解説のオヤジ誰だよw



12:m1ta23さん
人工衛星」カードフラリッシュ。いわれてみれば確かに人工衛星というかさいたまー!というか、なんかつんつんしてて可愛い。酉乃「ほら、人工衛星」 須川「…え?」 酉乃「…なんでもない…」(なんだか急に気恥ずかしくなってパケットをそろえて戻す)というシーンでやって欲しい。



13:MFlourishさん
Awa」カードフラリッシュ。出た、指が長い人がやると映えるタイプのくるくるぱたん。しかしあれだ、フラリッシュはそもそも見た感じのイメージが現象の全てであり、コメントを詳細に記載するのはちょっと無理がある。なんか感想にもなってない気がするのは申し訳ない。素直にかっこいいフラリッシュであり、華麗であります。



14:Mistさん
「NAZ」カードフラリッシュ。カッコイイという以外では、ジェリナゲを使っているというのがポイントだろうか。みんなしてカッコイイカード使いおって。なお最近、ドラえもんトランプ(プラスティック製)で手品をやりだすのもシュールじゃないかと思い始めています。



15:msqさん
「en-sen-ga」カードフラリッシュ。三分カットベースなので個人的に好みでカッコイイという以外では、名前がテイルズシリーズの必殺技ぽい(そういうのは大好きである)というのと、漢字表記が「炎燕牙」なのだけれど燕をせんと読むのは呉音か何かなのかという手品とは全く関係ない部分が気になった。



16:propateerたん
「ResetAfter」カードトランスポ。まあ、なんですか、中の人のひとりです。単純なのしか出来なくてごめんなさい。ちなみにこの表題は適当に付けたもので、本当のタイトルは演技の時下に出ている「Transpo〜」です。私手品にかっちょいいタイトルつけるの好きではないので。タイトルって付けると大体現象に直接的な名前か、厨二かの両極に収束すると思うのですが、後者はちょっと恥ずかしいので、昔から「現象」と「日付」の組み合わせだけなのですよ、普段。でもさすがにそれもどうかということで適当に。あと「すっかり騙されたよ!」的なコメントは大歓迎ですが「クソネタだったな」系は演者がへこむので胸に秘めておいてくださいw

反省Q&A会/Q1. なぜ指を鳴らす時、反対側の小指が立つのですか? A.うお、今気付いた。キモっ。 Q2.音の消し方の編集が雑。指パッチンフェード、0.5秒くらい手前で切れてるだろ。 A2. うん、ラストフェイズは手品よりワクワク編集やってたんだけど、ちょっと仮のお仕事の方(海中アトラクション施設LeMUで巻き起こる、不可解な出来事をめぐる事件に巻き込まれている)が忙しくて、チェックをろくにやってなかった。ゴメン Q3.添付資料、よりによってまじめな挨拶で「願わくは〜」はじまりで、「願っております」締めって。社会人としてどうなの? A3.返す言葉もねーです。 Q4.水音強いんだけど、いま何らかの理由で放水を受けてたりするの?(不謹慎) A4.雨音は部屋のスピーカーから流しております。落ち着くから。放水は受けていないはずです。 Q5.なんかデブのキモオタっぽい声で解説するっていってなかった? A5.「(ハァハァのデブボイスで)ここでぇ拙者はカードを引き抜くッハーーーktkr!これでもう観客イチコロでござるですよドゥフフ♪」全部それでやると疲れるでしょ、私が。 Q5.これQ6じゃない? A5.よくぞ気付いた。 Q7.で、これひっかかるの? A7.手品界の人は優しいから多分引っかからなくても黙ってるか引っかかったって言ってくれるはず。Twitterとかでは私がへこむのを慮って「大丈夫だよ、騙されたよ?ね、だから落ち着いて。この虹色のおくすり飲もうね?」て言ってくださる人が数人いらっしゃったので、そういう"自分に都合のいい情報"は信じることにして、"初見者撃墜マーク"を7個ほど追加はしました。虹色のおくすりもちゃんと飲みました。あととひさんに、「きょうじゅが手品やってるところ初めて見た」「あれはたどたどしくやるほどより騙されるよね」と言われ、よく考えるとdisられている気もするが聞かなかったことにしたい。…ていうか反省するからもう許してください。



17:shimoさん
「classic pass3種&Tricks」クラシックパス3種とそれを用いたトリック2種。上手いものだなあ。3番目はカバーパスだったが秘匿性はやはり高い。私は怖くてカバーはーマンパスしかやらないできないけど、クラシックパスは難しいですよね。私も必ず左手の人差し指が伸びちゃうのだけど、伸ばさず出来ないものだろうか…。もうパスなど最近開き直って、「よっこいしょ」とか言いながらやったりしているほどの杜撰さ。2番目のトリックは赤A2枚のプロダクションかと思いきや、その後サンドイッチで2枚の黒Aがでてくる。気持ち悪くなったのは電車内で打ってるからってだけではないはずw そして動画終了。「…ちょw あれ?基本パフォーマンスオンリーww」 やられた。まあ動画素材なのでなんども指の位置とか見るようにせよということだね。



18:shiro.さん
「DL」ダブルリフトのプッシュオフ考察。その昔憧れ、10分後には早々に挫折してヒットメソッドに落ち着いた私には眩しすぎる。個人的にはプッシュオフというのはどこまでのズレが許されるのかがよく分かってなくて、押し出す瞬間、2枚は絶対多少はズレていると思うのですが、そのズレをどこで矯正するのかというのが疑問なのです。多分押し出していった先の中指とか、めくる瞬間の右人差し指の側面なのかというのが推測ですが。多分理想形は「押し出すときからずれてません」ってことなんだろうな。デックの状態については考えたこと無かった。帰宅したら色々試してみよう。…元気があれば。



19:Takayaさん
「The Pinkey Count」ピンキーカウント解説。う、うめえ。何だこの人。「興味のある方は最後までお付き合いください」ということでホイホイやってきてしまったのだぜ。私が出来ないのは手が小さくて小指が届かないと言うのもあるのですが(物理制約)、なんか力んだ上に届かせようとするあまり、実に理想的に「BAD例」にクリソツでしたよw(努力不足) 2・3枚であればヒットメソッドで出来るのでピンキーの有用性を感じないのですが、これ5枚とか以上だと使えるんですよね…。まあ10枚より多い場合はピンキーではなく別の手法を模索すべきと思いますが、なんかいいよなー、上手い人の技法見るととりあえずマスターしないといけないんじゃないかという妄想には駆られる。
「V-Rise」真ん中に差し込んだカードがトップに上がってくる。この発想は無かったw 追えはするんだけれど、ああ、そういう説得性の持たせ方はあまり見たこと無かったなあと。しかしあれだ、彼くらいのての大きさがあるとなんとなく楽そうだが、この動き、私は物凄い精密性を要求されるんだな、これ…。


20:terryさん
「melt coins」スリーコインルーティーン。現象はおろか、解説の時にも騙されている辺り、もう私コインとか触れない方がいいかも知れない(2:30あたり、「(右手に)FPしながらもにょもにょおまじないかー、なるほどなー」とか思ってみていたら、右手には何もなくて一瞬真っ白になるw)。コインマジックはやはり左右のパスをする部分が関門ですね(動作・体勢の意味付けとして)。関係ないけど曲がかぶることもあるのねw



◇◇◇まだ半分いってねーとかおかしーし!(2011/0410/1730)◇◇◇

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帰宅してお酒の準備も出来たので続けてみた。



21:Tom_Kさん
java」CMHのアレンジハンドリング。「抜け出すのは出来るのに、入れるのが出来ないのはおかしいよ」と思って、昔やろうとしたけど、「…うん、輪ゴムはなんかへにゃへにゃだから無理ッすー」って即座に投げ出した思い出。貫通からの示しもそうだけど、ペネトレイティンラバーバンって流れるようなフレーズも素敵。しかしjavaとか聞くと、先日の30年くらい気づかれていなかったセキュリティホール発覚の問題対応とか思い出して、若干胃が痛くなるなw これちょっと練習しよう。一瞬で入れるあの流れは、この方は上手いけど、言うほどサクッとできるもんでもない気がするんだよなあ。最近、やはり輪ゴムはいいような気がするんですよ。



22:Torogaiさん
「Revival」カードフラリッシュ。きめえ!w けどカッコイイ。題字のグラデがKOFを思い出したのは何でなんだぜ。


23:triplebataflyさん
「カラーチェンジングトライアンフ」タイトル通り。リフルシャッフルで公明正大に赤裏が示されていたので、タイトルがタイトルだけに、右手が卓の下に行く度にドキドキしながら見ていたが何も無く、「え、チェンジも無しにどうするんだろうこれ」と思っていたんですが、まさかそういうカラチェンとは。あと解説「xxxxをさせて…あ、失敗した」が面白すぎるw 何故カットしなかったw



24:wataruさん
「Model answer Hofzinser」ホフジンサーズプロブレムの一解。まず素直にうまいもんだなあと思った。で、これはバランスと好みの問題なのだけれど、1枚の裏向きAを示せるという利点の代わりにあの処理をしないといけない、というのが私には結構なジレンマ。処理とリバースを一手で成立させているところクレバーなのだけれど、私は嫌なことは先に済ませておきたいので、自分がやるとすればその裏向きAのフェイスを見せるという部分はオミットしてしまうかも知れない。アレをやりつつというのであれば、何だろ、真横にファンにして手前に隠し、トップパームで・・・ってパターンかしら。あちらを立てればこちらが立たないのは世の常か…。いや、なんか一人で悩んじゃいましたけど、これ自体は上手く出来ていると思います。私が技量・心理両面的ににちょっと避けたい動きがあるなというだけで。あと言うとすれば、名前を出す時は、海外の偉い人じゃない限りは「無駄を省く」というフレーズは使わない方が後々安全な気がする。「私のやりやすいように作り替えてみた」あたりが無難ではないかとw



25:WHOさん
「F.P.P.P.」コイン技法。これは参った。コインマンは変態しかいない、という持論の論拠を強固なものにするに足る。MAパスみたいなもんかと思ってたらもっと直接的だった。この動画だとフレームレートがやや粗いので全く破綻点が見当たらないのだけど、実際どの程度"これのために指は動くのだろうか"というのが素直に気になる。軌道変更とか超やらしい。これあれかな、薬指に一瞬親指の爪引っ掛けるようにしてからやると、親指第一関節以下は動かなかったりするのかな。なんか凄そう。問題は、「私はこれを練習する前に、普通にリテンションバニッシュとか練習しろ」なのですが。



26:あっぷるさん
bluebell」カードフラリッシュ。そのデック、私も使ってます。ウサギが凶悪そうですよね、という。タイトル元ネタは何なんだろう。ツインビーかな?なんか速いし。



27:インディーさん
「No face」カードツイストからのチェンジ。うは、うまっ。いや、すみません、オールバックで終わると思ってました。変化したとき普通にずり落ちました。解説を読んで、「そうか、何かに似てると思ったらアレだよ」というのがようやく分かりました。お気に入り手品で、一時期良くやってたのに。パケット系の趣向作品としてはちょっと憧れる部類の出来ですね。現象の理屈付け含めてお見事だと思います。往時に浸るため、必ず手順はさらいたい。手順書も詳細に付けて頂いて感謝(私自身は意図的に、テキストはTIPSのみに削ってしまいました)。あ、ちなみにそのデック、私も今使ってます。125周年記念バイシクル。綺麗ですよね。



28:ジョンさん
「AmericanSandwich」コレクター現象。でたな、魔法の言葉「慣れれば大丈夫」。ボブ・ロスも言っていた;「ね、簡単でしょう?」…簡単じゃねーのですよw 昔、私もコレクターを考えていたけど、この作品の方が説得力高そう(とはいえ、こっちのほうが多分難しい)。どうバランスを取るかというのは難しい問題ですねえ…。ジョンさんの演技はもうそれはちゃんと完成されているのですが、まあ…やはり慣れの問題に帰着するのかw あのボトムの1枚は効いてるよなあ。なお拝見したところ左利きのご様子なので、左右反転で映すと、右利きの人にも理解しやすそうですね。



29:トヒデルアルデヒド先生
「yet-another-hofzinser」ホ、ホフジンサー現象…(お約束)。変化の手順部分がガイのアレなのですが、非常にビジュアル。それはさておき解説書類のこの詳細さがたまりません。読み物としても、さすがはこざわ先生の無二の親友というだけあるなと。むしろ同一人物だなと(長門のコスプレをした二人がカメラ目線で人差し指を立てて「インコンプリート!」)。なお私はたまたま最近この手順を見せて頂くことがあったのですが、そこでの方がこの動画より各種の動きが綺麗で、「(あすぱらさんの企画のと)全然違うじゃないですか」と言ったところ「まあちょっと古めの映像だし。それに、人は進化するから」とか言われてすごすご引っ込みました。



30:ほほうほうほうさん
「スピンアウトチェンジ」チェンジ技法。えらい綺麗。解説を見ても視覚的にはつかめない。最初別の技法かと思ったらまるで違っていた。とはいえ無茶技法というわけでもなく、保持の仕方としては好みなので、後は危険角度を知ることだろうか。映像の角度とかにもよるのかも知れないけど、裏側でそんな仕事してるようにはまるで見えなかったのよね。


だめだ、致死量の手品を浴びたあと、2時間酔眠なのに元気よく兼六園散策して、帰宅後酒を飲みながら延々と手品を見るのは。
◇◇◇明日に回す(2011/0410/2315)◇◇◇

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では最後のグループ。迂闊に読み直した「マブラヴオルタネイティブ」のコミックスが面白くて止まらなくてまずかった…。



31:みすたーしのっちさん
「invisiblepass」パスに関してのアイディア。2のフラッシュタイプは鮮やかで、3のターンタイプは指を鳴らさない形で私もやっているものに近いかも。ご本人の邪道と仰る4のシェイクタイプはあまり観たことないですけど"意図的な動き"の中で変える、言い換えれば「こうやって振るとね」っていうジョークのように見せて、ホントにその中で実行すると面白そうだなと思いました。そして手品と関係ない謎は"何故全編にわたってウィスパーボイスなのか"というw 夜中に撮影されたのかな。



32:みんちょさん
「Any Card at Any Number」エニエニ。これはレクチャーテキストのみなのですが、やられたと思った。封筒についてはリバレッジのDVDで同様のアイディアを見ていたし、レベレーション部分はGoldmanの売りネタで「これは図々しくもディセプティブだなあ」と感激、一時期よくやっていた手法だったのにも関わらず、これをエニエニとして組み合わせる発想は無かった(あれ、Goldmanのはカードアットエニーだっけ。なんか分からなくなってきたが、確認はせぬ)。みんちょさんは組み合わせたのではなく独自に思いつかれたのかも知れないですけれど。無茶苦茶なことや、異様な準備は必要なく、一度作ってしまえば何度も出来るという点で、極めてバランスのとれた実用度の高いAny Card at Any Number だと思います。ていうかエニエニ愛好者として何だか悔しいっ、びくんびくん。



33:ヤマギシルイさん
「Siamese Revelation」予言用サトルティ。Siamese Revelationというメカニズムを使った9作品(作りすぎですw しかも一晩で6つ考えましたとかやりすぎですw)。Twitter上でお話させて頂く機会があり、演技動画を事前に拝見していたのですが、どうしても「何故ここでマジシャンズチョイスではない堂々とした選択が可能なのか」という1点が分からず。二日考えても結局決定的なソリューションは思いつかなくて、今回DLして最初にテキストを拝読、「オゥフ!…そーかー・・・そういう使い方なんだ…空が…青いなあ…」と嘆息、久々に単純な原理にも関わらず非常に応用範囲の広いものでした。個人的に「やれそう」「色々なものに活用できそう」と思いましたし、素敵な道具を頂いた気分です。ヤマギシさんについては後日の別記事でもご登場頂きますが、今回のテキストも1万字とかあるので頑張ってお読みくださいw なおご本人は「Siamese Imaginary Gumbling Prediction」をイチオシしておられましたが、ちょっと壮大なので(ジャンケンの結果(誰が何の手で勝つか)・想像上のふたつのダイスの目・想像上の好きな日本円硬貨のコイントスの結果、これらが予言されている)、個人的には普通に短い時間で終わる作品のほうで許してくださいw



34:ゆうゆうさん
「心の中で」観客が心の中で覚えたカードが当たる。こういうアンチスライトな感じのやつが大好きなので、演技の後解説見ないで自分で組んで、答え合わせのつもりで解説見て、私の想定の半分の労力で達成されていたことに愕然とする。いや、言い訳させて欲しいんですが、解説ではなくテキストにある「例外時」を想定したからこそなのです。…くっ、良く出来てるじゃないか…。なお正式名称は存じ上げませんが、大学の頃先輩に原理自体は習いはした気がします(なので上記のような解法想定に至ったわけですが)。



35:よーたさん
「7 card reset」3枚の絵札とAの入れ替わり、そして…。いや、もう完全に引っかかりました。「カウントとマルチプル・リフトの順列組合せばっかりだよ」とか呟いて悪かったですよw そして実に嫌な時事ネタを入れてくるw テキストに書いてあるように手法等は一貫していないのですが、正直気になりませんでした。多分タッチが綺麗なせいだと思います。
「one coin routine」ワンコインルーティーン。FPDでの解決はちょいとした見物です。コインマジックに共通していえますが、各人の指の構成(太さとか隙間とか)には少々条件がつくタイプの手法でしょうけれど、手の角度を調整すれば対応可能なレベルでの応用範囲かと思います。いやしかしうまいもんだなあ…。



36:リコピーマンさん
「bartn bash」観客の選んだカードが突然卓上に出現する。すみません、ビビった。「真田豊実の3種盛り」に同じような現象のものがあった気がするのだけど(デモしか見てないのでよく知らない)、ビジュアルでカッコイイ。
フジメグ」カードのツイスティングと一瞬での混合現象。確かに最初の宣言通り「ごちゃごちゃしている」のですが、別に理解出来ないほどでもないと思いました。最初「向きを覚えろ」ということで、ワンウェイじゃないものに関しての状態を記憶せよと言われているのかと思い「無茶言うなw」と思いましたが、そうではなく、単純に裏表の向きだったのですね。トライアンフの前後とかにやっても、お話の筋として面白いなあと思いました。これでごちゃごちゃするんだけどトライアンフですっきり!とか。…あ、トライアンフやってからこれだと、混ざったままで終わっちゃうのか。…それはなんかイヤですねw しかしあれか、喜義さんの所の方ですか。先生は覚えてらっしゃらないと思いますけど、よろしくお伝え下さい。



37:佐藤ジョン彦さん
「All Fiction」赤Aの位置交換現象が繰り返されるが、黒Aになり、最後には…。冒頭、「皆さんをアキラくんと呼びます」とか言われた時点ですでに負けた。なんだこのキャラ。自分以外で「ああ、このひと声だけで怪しい。ついていったら絶対ダメだ」って思いましたw というなんかもうそれで全部持って行かれたんですけど、現象自体は極めてまっとうに構成されており、カラチェン、トランスポの組み合わせと、最後の非常に鮮やかなクライマックスも相まって、トリネタとして使える類の豪華な作品だと思いました。いやしかし「箱は捨てちゃいます」はずるいよなあw 「何かの手違いでアレを2セット買う」ってのはどういう手違いなのか知りたいところですがそこは聞かずにおきましょう。



38:鹿化人さん
「oil&water / popup / striking change」オイルアンドウォーターとAプロダクションとストライキングバニッシュのバリエーション。月並な物言いだけど、全部見事。俗に言う、「へ、へんたいだーーーー!」(AA略) 問題はどれもすぐにマスターするのは無理そうというところかなw OWなんか沢山見てるはずなんですが非常に見事に成立。なんかいやらしい言い方だけど、小さな映像じゃなくて生で拝見したい。どれだけあの部分は生の直接の視線に耐えるのか、興味が有ります。 Aプロダクションは、前半のあの技法を使う方もいいけれど、後半の例の技法を使う方がキモかった。試しにやってみたらデックをぶちまけた上に小指が攣ったのでしばらくやりたくありませんw ストライキングチェンジはこれまたテクニカルで、私など普通のストライキングバニッシュでさえ上手くないのに、チェンジまではとてもじゃないけど対応できません。 テクニカル派の方は鹿化人さんのマジック群に挑んでみたら良いと思います。繰り返しますが、現時点での私には無理無理ですw フラリッシュ同様観賞用認定。



39:洞砂円居さん
「CWX」AとJOKERのトランスポ。小規模なパケットトリックなのですが、現象自体がはっきりしているので観客として心安らかに惑えます。一番最初が一番難しいように思いますが、それさえ乗り切れば後は自然に流れていく印象でした。極めて少ない枚数なので、逆にごまかしがききづらく、完全に説得力を持たせるには実は意外に難しいような気もしますし、いやいや、テンポ良くやれば大丈夫じゃないかな?とか、正直難易度がつかめません。



40:病マジさん
「メリッサ」ホ、ホフジンサープロブレム…(略)。きーみのっ手ーでー♪とか、おててのシワとシワを合わせて人体錬成、とかは関係なかった。難度と効果のバランスが非常にいいと思いました。特殊なことは一切していない、非常に素直なルーティーンで、作者さんも書かれているように各種の変化が付けやすいエンドであり、これ単体でも完結しているのですが、次のマジックなり現象なりに繋げやすい作品です。



41:風船ガムさん
「sandwichcard_pandac」サンドイッチキックバックトランスポ。これも技法難易度と効果のバランスが良いと思います。なにより作者さんのハンドリングが異様にソフトタッチでちょっと真似したい(普通に見習いたい)。交換の瞬間が多分この作品での一番難しいところかと思ったのですが、作者さんはさらりとこなすのよね(当たり前ですけど)。そして解説、…みんなこの曲好きだなw



42:迷惑探偵さん
「共鳴しちゃうカード」観客の意思で混ぜたパケットの並びが予言してある。この原理は本当に面白いよなあ。蛇足かもしれないけど、これは一回表向きでやって本当に順番が入れ替わることを示してからやるという古のサトルティがあるわけですが、それも併用するとディセプティブさが増すかなと思いました。これ、昔習った原案だと、予め演者があからさまに怪しく卓の下でカードの順番を調整した上で、あのそのまま置くか混ぜるかの選択をさせて最終的に順番通りになるって奴だったけど、原作者誰なんだろう。


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ということで、好き勝手感想をメモってみました。在野には変態が沢山いるんだなってことと(私でも知ってる有名人がちらほらいらっしゃるけど)、やっぱ私って凄くライトなんだなということ、こういうのがまたあったら(災害が、という意味ではない)ぜひまた参加したいなあと思いました。勿論購入オンリーでですけど。