教授の戯言

手品のお話とかね。

たっぷりとクロースアップ #30

30回記念だしなあということで。で、行ってみて知らされる事実:荒井さん「記念回は31回になります」 エーw 本当はこの会にハートリングの本が間に合ってれば売れたのですけどねえ。残念ながら1週分間に合いませんでしたねえ。

                                                        • -

1.さとるさん
a. メジャーによる”心の距離” b. 小指と小指を結んだリボンに輪状の腕時計が通る 3つの時計と2本の小指と1本のリボン c.2本のロープ d.カード当て e.メジャーネタ回収

基本的にはギャグスタイルで、以前拝見した時同様、割とテンション高めな演技をされていました。私は別に手品じゃなきゃダメとか、不思議じゃなきゃダメとか思わないのですが、よくよく考えると例年の守屋さんよりも手品成分低めだった気がしました。



2.ふじいあきらさん
a.ストローの貫通  b.スリー・シェルゲーム  c.Card from the Box d.2枚のカード当てCard under the BOX e.チョップカップ  f.コインズアクロス g.10カウント h.1コインルーティーン

ストローの貫通とシェルゲームはもはや名人芸みたいな扱いでした(私の中で)。ストローは抜くのも凄いんですが入るのがもうね。瞬きしてないのに。視覚が信じられなくなります。コインズアクロスは多分マッスルパスを駆使しているはずなのですが、(当然)まるで見えません。どうなっているのか。



3.小林洋介さん
a.ライターtoシルク(色抜け) b.ビルチェンジ c.メタルフラワーfrom the card box d.デコード(QRコードでの予言) e.カード当て(インビジブルデック風味?) f.Bigフリスク g.Have a Smiley Day(ニコちゃんシールでの変化/増殖)

QRコードの予言は存在は知っていたのですが面白い。ちなみに私はスマホを買ったはいいがQRコードの読み方が分からない子なので、指名されなくて良かったw しかもあれ、QRコード読まなくてもちゃんと予言示せるんですね。ニコちゃんシールのは、要するに観客のサインカードと、演者のシール・カードを作って、シール・カードの増加→戻り→サインカードがシール・カードに というような奴なのですが、あれはシールが大きい分視覚的インパクトが想像以上に高い。追える追えないの話ではなく、客ウケしそうだなという感触。実際ウケていました。ビルチェンジはジンバブエドルの実物を拝見できただけで満足です。


4.荒井晋一さん
a.透明プラ板にフェイスが移る  b.カード2枚当て c.マッチ箱とマッチを使ったコインの移動(変化) d.ジャンボカードでの予言(3人のカード当て)

今回の最大の失敗は、お腹が空いていたので早々に会場を出てしまい、毎年恒例アフェクションズを買いそびれたことです。ていうか私、荒井さんの手品が結構好きなんですよね。今度買いに行こう。なんか若いかっこいい青年のキャラのマジシャンが荒井さんのマジックを完璧に演じれば、かなりTV映えしそうな気がする。というか40年ほど前の、日本における”パケット地獄”の先頭をひた走っていたというのは伊達じゃないですよね。プラ板のは無駄に気付いてしまって、ドリフ的に言うと「荒井−!逆−!」的な状態だったのですが、まさかちゃんとオチでその伏線を回収するとは。参りました。予言は特殊なフォース(それ用のフォーシングデック?)を使われているみたいなのですが不思議でした。ラショーモンプリンシプル系の演技の難しさも垣間見ました。



5.二川滋夫さん
a.ポーカーレッスン b.AKトランスポ c.カードトゥポケット d.エニエニ e.3重の予言 f.コインズアクロスと指輪の移動 g.ちらっと見えたのと別のカードになって当てる

割と定期的に二川さんの演技は拝見しているはずなのに、ほぼ騙されるあたりが私のアレなところ。こう言うと変ですけど、やはりちゃんと手品なんですよね、二川さんのは。変にギャグに逃げるわけでもなく(むしろギャグ先行の時もありますがw)、変な演出を加えるでもなく、純粋に不思議で。今回も実にいい感じの、いい意味で肩の力の抜けた素敵手品を拝見させて頂きました。なお完成度の低い作品を二川さんの前に適当に晒すと、大体翌週くらいに穴を埋めた形で演じてくださるところが凄いw



6.Yuji村上さん
a. CMHほか b.チェーンロックの番号予言 c.3枚の予言と15枚のカード d.憶えたカードがインディケーターカードの枚数目から

村上さんの演技が無駄に好きな私登場。CMH面白いなあ。レクチャーノートにもあるやつだと思いますが、実に滑らかで。チェーンロックのは見てる途中で鼻血が出てしまい集中力を欠きました。粘膜血管弱いのか私。3枚の予言は駄洒落なのだけど、理解するのに2秒かかりましたw ひどいw 憶えたカードがトップのインディケーターカードの枚数分繰ると出てくるのは全然分からない。そういう配列に組んであるだけなのかもしれないけど。不思議でした。



7.坂井宏行さん
a.ポーカーチップの3FLY b.コーヒーカップと紙ナプキンと500円 c.鶴と亀の予言 d.6枚ブランクのワイルドカード e.3枚のカード当て(3人の異なる数字での) f.おまけ Max maven MASK ジェネラルカードみたいな奴

3FLYはびっくりするほど綺麗だった。さすがDr.レオンのマブダチ。コーヒーカップに500円入れて、紙ナプキン折ったやつをちぎって星型にするとコップの中の500円玉も…という。鶴と亀の予言はかなりずるい駄洒落だったw いや、大好きです。3枚のカード当ては、3人の観客がそれぞれ選んだ数分繰っていくと当たる奴なのだけど、不思議だけどちょっと長いなという印象。

                              • -

終わったあとは何人かでジョナサンに行って食事。当日干貝柱しか食べていなかったので、初めてちゃんとした食事でした。本会の直前に訳したとある不思議トリックを実験的にマニアの方たちに見せてみましたが、何とか無事に通せて良かったです(やってる最中に結構憶えたり数えたりしなければならないところが多いのです。そのかわり超キモいです)。下卑た物言いですが、見せたマニアの皆様が割と見当違いの手法の想像をあれこれしている様というのは大変にいい気分でしたw(いや、ちゃんとこうやってます、というのは示しましたけど) なお、その場にいらっしゃった「BLANK」の作者、タナカヒロキさんに終電まで色々オリジナル作品を見せて頂きまして、やる手品やる手品で概ね引っ掛けられており、「この人早くレクチャーノート出してくれないかな」とか素で思いました。解説聞いても何でそうなるのかよく分からないものとかいくつかあったとかは内緒。私が言うのもなんですが、トリックを構成するセンスが凄くイイですよね、タナカ先生。手品をまじめに作ったことが殆ど無い私には眩しすぎるのだぜw