教授の戯言

手品のお話とかね。

日本語版「ONE DEGREE」&「Three of a Kind」予告

みんな大好き……かは知らないですが、私は大好き、世界でも人気のアメリカのマジシャン、ジョン・ガスタフェローの2015年5月現在最新のレクチャー・ノート3冊『Ready, Set, GuastaferrO!』(2012)『Discoveries and Deceptions』(2013)『Seven Wonders』(2014)が、日本語完訳の合本、『Three of a Kind』として発売の運びとなりました。訳したのは毎度お馴染みのTくん(寺生まれではない)です。彼、暇なんでしょうか。(後ほど彼より「暇じゃありません!現実逃避です!」との回答がきました)

                                          • -

き「さて、訳者くん、早速だが聞きたいことがあるのですよ」
T「ここどこですか、何であたし連れてこられたんですか、何で、かか鍵をしめるんですか?(迫真の物真似)」
き「(無視)これ3冊合本の完訳なのよね?」
T「そうです」
き「元のは全部で幾ら?」
T「19.95ドルと20ドルと15ドルですね」
き「キミ、足し算出来る?」
T「これでも大卒ですよ!任せてください。……55ドルですね大体」
き「オーケー、じゃあ掛け算は出来るかしら?レートは120円/ドルでいいわ」
T「これでも経済学部卒ですよ!任せてください。……6,600円くらいですね」
き「この本、売値は?」
T「ちょっぴり高くてごめんね、5,000円です!……あ、あれ?」
き「あれじゃねえよ!なんでおのれはこういうよく分からんことをするんじゃああ!」
T「な、なんでこんなことに……!あ、あれですよきょうじゅさん、原本買った頃は円相場105円でしたし!」
き「それでも計算あっとらんわ!訳出、組み、印刷!手間かけて何で価格下がってんだスカタンが!アンタの習った労働経済学では、"労働者は負の付加価値を生み出す"と言っていたのか!」
T「……おかしくないですかね、これ」
き「おかしいわあああああ!」

                                            • -

印刷物体なのに、何故か3冊のうち2冊が電子媒体な原本ズよりも安くて組みも綺麗になってる、原本のミスも色々修正されたジョン・ガスタフェローのレクチャーノート合本『Three of a Kind』は直販とか、あとしばらくしたらマジックショップとかでも扱うかもです。いつものことながら大した数は刷ってませんので売切御免。練られた素敵な手品がたくさんです。カードメインですがストロー、iPhone使う手品までいいの揃ってますよ!

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ 

みんな大好き……かは知らないですが、私は大好き、世界でも人気のアメリカのマジシャン、ジョン・ガスタフェローの名著であるハードカバー本『ONE DEGREE』、2010年のBest Book of the Yearを獲得し、版を重ねるなど、極めて高い評価の例の本。それがこの度日本語完訳本として発売の運びとなりました。訳したのは毎度お馴染みのTくん(寺生まれではない)です。彼、Mなんでしょうか。(後ほど彼より「どっちかというとね!」との回答を得ましたが心底どうでもいい)

                                          • -

き「さて、訳者くん、早速だがまた聞きたいことがあるのですよ」
T「ここどこですか、何であたし連れてこられたんですか、何で、かか鍵をしめるんですか?(迫真の物真似2回目)」
き「(無視)これ、あれの完訳なのよね?」
T「さすがきょうじゅさん、『ONE DEGREE』をご存知とは」
き「買ってはいた!(読んだとは言ってない) で、原著は幾らだったカシラ?」
T「50ドルですよハハッ健忘症ですかそのトシで。かあいそーに」
き「(コブシを握りしめ)オーケー、じゃあ掛け算は出来るかしら?レートは120円/ドルでいいわ」
T「これでも経済学部卒ですよ!任せてください。……6,000円くらいですね」
き「この本、売値は?」
T「3,400円です!……あ、あれ?」
き「あれじゃねえよ!なんでおのれはこういうよく分からんことをするんじゃああ!」
T「……って!こ、これは私じゃないです!東○堂さんに言ってください!」
き「あ、でも原著は光沢系の紙に2色刷りで結構綺麗なつくりだったよね。カバー下の表紙もデボス加工でイイ出来だったわ。でも組みはともかく、写真が小さかったのよね、原著。……まあ今回は墨刷りだからってことで勘弁してやるわ」

                                          • -

何故か原本よりも安くなってて、ページ数も増えてて、若干のミスも修正されて、写真もちょっと大きめになったジョン・ガスタフェローの割と世界的ベストセラー『ONE DEGREE』は、書店とか密林とか、あとしばらくしたらマジックショップとかでも扱って頂けるかもです。いい手品とTIPSが揃ってますよ。





どっちも5末から6月中には出ると思います。
『ONE DEGREE』はいまだに出版元のVanishing Incの中でもベストセリングアイテムとのことで人気の程が伺えます。ゲラを読ませてもらった感想としては月並な感想で恐縮ですが、実に良い本です。ハートリングの『CARD FICTIONS』(いま電子版用の修正作業中だそうです)のような、トリック&エッセイという構成で、あれより不思議度は少々低い気がしますけど実用度はピカイチです。不思議は勿論のこと、観客とのやりとりに重きを置いている感じで、後日の提灯記事の際に詳しく書きますが、「ああ、確かに"手品の"演技論というより、広告業界でのプレゼンター(注:ガスタフェローの本職は広告マン)としての経験からの知見だな」というのが伺える、そんな感じの。多分そのへんの特徴もあって人気あるのだろうという気がいたします。


『Three of a Kind』は上記通り、ガスタフェローの『ONE DEGREE』以降のレクチャーノート3冊を合本にしたもので、こちらは演技論どうこうよりもトリックの解説に主軸を置いています。かなり多岐に亘るトリックがあり、私が所属しているカード主体のサークル(この「教授の戯言」ではなく)でも多くを紹介させて頂きました。かなりご好評頂きましたね。内容のクオリティについてはもう折り紙付きなのでぜひお読み頂ければ幸いです。その前に、ちゃんと想定期日通りに刷り上がるといいですけどね。内容の記事でも書いておこうっと……。さておき、上でも書きましたが値付けが間違っている気がしてならない。彼は商売する気あるのでしょうか?