フロリアン・ズィヴァリン(Florian Severin)著, 岡田浩之訳『ダリアン・ヴォルフの奇妙な冒険<Seltsame Abenteuer des Darian Wolf>』です。ドイツ語の原書『13 Steps to Vandalism』は、本国ドイツでは出版するや売り切れ、プレミアが付くことに。その増補改訂版である英語版が『What Lies Inside』。邦訳版は英訳版を底本とし、四六判500ページ超え(!)の約3.5cm厚(!!)簡易函入。パーラー以上でも映えるメンタル・マジックのショー・ピースが、だいたい各章1つずつ解説されています。長いものは60ページ以上あったりもしますが、だいたいはそこまでではありません。
もう買えます。説明はあとで書きます。
greenware.thebase.in
|
第二章 浴槽の花婿
第三章 『もしもし?』
第四章 夕暮れにベルが鳴る
第五章 きみの頭の中のハエ
第六章 エフェクト・オーバーキル
第七章 サイコ
第八章 富籤辺獄
第九章 シュルームプレダイ
第十章 昨晩のショーの前にアンタが何をしてたか知ってるぜ
第十一章 時間旅行者の妻
第十二章 コンフリクト解消
第十三章 まっしろな嘘が鳴り止まない
第十四章 モノのサイズは大事
第十五章 フェンウィック式臨死実験
第十六章 アバダ・ケダブラ
421 Ⅱ
賽は投げられた
---------------------
暗示を主題としたトリック。演者が持つはレモンとナイフ。それを元にした暗示の話をするが、気がつくとナイフはナイフでなく、レモンはレモンでなくなっている。
1人ずつ、50名程度の女性の写真が提示され、観客が自由に選び、かつ考えを変えることもできるが、それが予言されている。
自分のショーを改善するために、忌憚のない意見をいただくための無料のショー開催及びそのアンケートの作り方。
第四章 夕暮れにベルが鳴る
観客席にメモ帳を投げ、何人かに複数桁からなる数字を書いてもらう。別の観客に、その中から1つの数列を選んでもらい、電話帳の該当ページを開いてもらう。目を閉じて適当な箇所を指差してもらうと、そこにあった名前と、あらかじめ観客席の方に持っておいてもらっていた封筒の中の大きな紙に書かれた名前が一致している。
第五章 きみの頭の中のハエ
観客が3冊の本の中から適当に1冊を選び、さらにその中の適当なページの最初の単語を憶える。演者は「メンタリストの頭の中で何が起きているかを説明する」と言って、ジッパーを取り出して自分の額に貼り付け、舞台に上がってもらった観客にジッパーを開けさせ脳内のものを取り出すように言う。そこから取り出した紙片には確かにその言葉が書かれている。
第六章 エフェクト・オーバーキル
「読心術」のパフォーマンスと「予言」の両立のさせ方について。
第七章 サイコ
例の有名映画の殺人を題材に、観客が自由に決めたホテルの客室番号が、最初から衆人環視で置いてあったホテル・キーに記されている。
第八章 富籤辺獄
異なった番号の書かれたピンポン玉が50個ほど入ったバケツがあり、演者はステージ上の観客に引かせたいと思う番号のボールを見事にとらせるが、あまり感銘を受けてもらえない。今度は別の観客にもステージに上ってもらい、彼女にも演者と同じように、彼に向かって特定の番号を引かせたいと強く念じてもらう。結果、彼が引いた玉の番号は、彼女が思っていた数字であることが分かる。
第九章 シュルームプレダイ
ショーの前週、マジシャンと電話で話した観客のひとりは、その中で1人の有名人を考えておくように言われる。ショーの当日、舞台にあげられた彼の思念を、別の観客が読み取り、それが誰なのかを見事言い当てる。
第十章 昨晩のショーの前にアンタが何をしてたか知ってるぜ
プレ=ショー・ワークと、それに伴う諸々。ステージに上げた観客も含め、不思議を供するにはどのような注意点が必要か等。
第十一章 時間旅行者の妻
演者は自分は未来から来たので、このショーで起こることを含め何でも分かっている、という。観客の女性に電話番号をメモに書いてもらい、そのままバッグへとしまっておいてもらう。未来というか今夜の素敵なディナーの場で、キミにビールのコースターの裏に名前と電話番号を書いてもらったんだと言う。そのコースターに書かれた名前は、果たせるかな、先ほどバッグにしまったメモと同じ、その女性の名と電話番号であることが分かる。
第十二章 コンフリクト解消
マジックにおけるコンフリクトの内容と扱いについて。
第十三章 まっしろな嘘が鳴り止まない
演者は前時代的なラジカセを持って登場。観客にお願いして空のテープのラベルに好きな曲名を書いてもらう。それを見ないようにしてラジカセにセットし再生。しばらく聴いた後、その曲名を当てる。
続いて別の観客にステージに上ってもらい、あらゆる楽曲が収録されているという『Mix』と書かれたテープをセット、それを聴いてもらう(観客たちにはとくに何も聴こえない)。彼女のうしろで観客席に向けて曲名の書かれたボードを掲げてから、彼女に何の曲が聴こえているかを尋ねると、そのボードに書かれたまさにその曲であることが明らかになる。
第十四章 モノのサイズは大事
Pack small - plays big にまつわる話。
第十五章 フェンウィック式臨死実験
イギリスの神経精神科医であるピーター・フェンウィックの実験になぞらえ、演者は外科医同伴のもとで臨死体験を再現することで、通常では見ることのできない手術台の上の無影灯の上に貼ってあるもの(数字と絵)の情報を得る。
第十六章 アバダ・ケダブラ
無慈悲にも自分に駐禁キップを切った憎き婦警の、存在自体を消滅させる。
星幽狼<アストラル・ヴォルフ>
観客の何人かに持ち物をそれぞれ封筒に入れてもらい、さらにその中から1通の封筒を選んでもらう。そこに入っているものをステージに上ってもらった観客が当てる。
421 Ⅱ
観客が4枚の4を手で覆う。メンタリストはジョーカーを自分の手で覆い、おまじないをひとつ。するとカードが入れ替わっていて、メンタリストは4枚の4を持っており、観客の手の下には1枚のカードしかない。
賽は投げられた
ステージ上に心身共に健康な成人を6人並べ、首から番号札を掛けさせる。会場の中から一番若く、もっとも無垢に見える子供(できれば白いドレスで、ウェーブのかかった金髪ロングの女の子)を指名する。彼女に何度かサイコロを振らせ、そのたびに出た目の番号の人は客席に戻っていく。最後に残った番号の客がステージ上で死ぬ。
もう買えます。説明はあとで書きます。
greenware.thebase.in
|