教授の戯言

手品のお話とかね。

Switch

ただの紙切れを折り畳んでいくうちにお札に変わる、実に手品らしい手品、ビルチェンジ。G's Factoryにこの本が登場した時に「欲しいなあ」とは思っていたのですが、6200円とそれなりの値段がしますし、今回は和訳や補講も付かないみたいなので(この本全部和訳するのはホネですけど)、また海外で買うときについでに買えばいいかなと思って購入を見送っておりました。それがオトナというものです。が。


どうしても欲しいものは、ちょっと我慢したあとはやっぱり買わないといけませんよねw 


海外でも50ドル弱しますし、送料とか考えたら国内で買っても大差ないかということで、別のお買い物含めて買ってしまいました。私の自制心、弱すぎ。内容に関してはビルチェンジの成り立ちや代表的手順、TPを使うもの使わないもの、TPの特殊ロード方そのほか、読破の暁にはビルチェンジバカ一代になってそうな本であります。あーこの洋書独特の紙質のテキトウさがたまりませんw ビルチェンジを体系的に学びたい方ならオススメ、という感じです。それ以外の人には特に必要無いといえば無さそう。大人しくVisi Billとか買って見た方がいいかもだ(戸田奈津子訳)。

書いててふと思ったのですが、昨今の情勢を鑑みるにL&L Publishingの廉価なトリックまとめシリーズで、「ビルチェンジ」って近いうちに出そうな気がしませんかね?「スポンジボール」とか「ロープ」、「指輪と紐」などはともかく、「コインマトリックス」とか「カードワープ」なんていうまとめも出してるわけですし。・・・ちょっと早まっただろうか・・・w 後悔はしても反省はしない。ついでに「スリーフライ」とかも出してもらえないですかね・・・。


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以下は別にどうでもいい、私とビルチェンジの馴れ初め雑文などを。

現象をしっかり見たのは2000年前後、ヒロサカイさんのでしたでしょうか。NHKのFISMかなにかの番組で、その内容とは特に関係なく海外の街角でやられていたやつかと思います。確か折ったお札がほぼ同額の紙幣に変わり、差額分はコインで出てくるという、「為替両替」みたいなコンセプトのちょっと凝ったビルチェンジでした。その滑らかさにテレビの前で「ふっしぎー」状態であったのですが、その後はカードに傾倒し、ビルチェンジなどすっかり忘れておりました。


ある日TPの存在を知りました。・・・いや前々から知ってはいたのですが、「何に使えるんだ、これ」とか思っていたわけですね。で、その流れでビルチェンジをやってみることに。"お札を1/16に折りたたむ""TPを使う"という2点しか知らず、調べる気もまったく無かったため自分で試行錯誤したハンドリングでした。あとで色々知識が付いてきた時に、自分の方法はいわゆるマイク・コズロウスキの100$ビルチェンジと大体同じという事が分かりましてちょっと嬉しくなったものです。私はちょっとした検めを入れているんですが、まあ大した差ではないです。ある意味「オマエの立っている場所は、我々は30年前に既に通過している!」と烈海王に言われた愚地克己的な状態なのですが、まあそれはともかくとして(天才でもないですしね)。


経験ゼロからでも小一時間も練習しているとコツがつかめてきまして、「コイツは中々楽しい手品だ」という結論に至ったのですが、人前でやるのは怖くてまた半年くらい経過します。学園祭で「お客さん2人から千円札を一枚ずつ借りて、折りたたんで開くと2千円札になる」というのをやろうと思いつき、練習はしていたのですが、ダブルビルチェンジはちょっと厚み的に難しく、なんとなくうまくいかずにまたしばらく経過。練習はするが見せないというのが延々と続いたわけです。で、数ヵ月後の後輩の発表会練習を見に行った時、意を決してサークルの同級生I君に見せたところ褒めてもらえたので、以来調子に乗ってやるように。物が変化するという現象は、実に私好みなので、やってる本人も楽しく演じております。


会社に入ってからは「上司にお札を借りて、領収書に変える」という手順を好んでやっております。金額と名前を書き込むためにポケットからペンを取り出すのですが、その動作でTPの処理をするもので、我ながらちょっとお気に入り。
また、デュプリケイトが必要となりますが、MINTIAの空ケースの中に折ったお札を入れておいて、不可能な移動をする、というのも考えています。まだやったことはありませんけど。領収書へのチェンジをやったときに、「いつ」「どうやって」お金を返すのかがいまいちスマートでないので、それの一つの解決策として思いついたのですが。さてどうなることやら。


二年前くらいの飲み会で、二川さんが折り紙のように1/8に折り畳むタイプのビルチェンジを教えて下さったのですが、ハンドリングを忘れてしまいました。この本には載っているでしょうかねえ。緒川集人のとか聞いたような聞かなかったような。他にもHypno BillやInfinity Switch、500$ Changeなど色々手を出してはいますが、やってみたいVisi Billはまだ知らず、という感じです。この本にはVisi Billの考案者であるリチャード・サンダースの手順も幾つかあったのですが、読む限りVisi Billとはちょっと違うもののようです。大き目のアレを使うって事は分かってるので、また自分で工夫してみるのも一興かもしれません。1/16折ならコズロウスキの、1/8折ならVisi Billが一番綺麗かなと思っているのですが・・・(そういえばちょっと疑問だったのですが、コズロウスキのやつとMoney Morphってどう違うんですかね。微妙なハンドリングの差だけなのかしら・・・)。

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そんなこんなでしばらくは色々なビルチェンジが勉強できそうです。しかしハードカバーの350Pは厚いですね。もはや鈍器。