教授の戯言

手品のお話とかね。

久々の手品会

初めてJCMAのマジックサークルに参加してみました in 池袋。なんかみんなすっごく若い。その辺でレイズライズやってる超人も目撃。あれは伝説上の技かと思っていました。眼福。なおアマーのレクチャーで知り合ったカナダ人英語教師・Nさんとも再会できて喜ばしい限り。昨日の会ではオークションと藤山新太郎さんのレクチャーが行われました。



オークション:
「1000円!いない?じゃあ500円でどうかな?」などと、ほとんど逆オークション状態(別名:叩き売り)でしたが、色々ステキな物が出品されていました。私もDVD化の予定の無いビデオなどをお安くゲットできて嬉しかったです。そのビデオは昨年アメリカのショップに注文した時に在庫切れで、「再入荷の予定の目処も立たないです」と聞いていたもので。実にラッキーでした。

総じて"ヤフオクであの価格で取引できたらいいのになあ"と思うくらい安かったです。あと2つ3つ買っても良かったかと思いましたが、競りの才能が無いので止めておきました。"ついアツくなってしまい、気がついたら大金をぶっこんでた"という類のオークション失敗経験は全く無いのですが、そもそもこの手の"駆け引き"が楽しめない性格なのです。本当に欲しい物で、出してもいい枠内なら問答無用で落札にかかりますが、少しずつ上げたり下げたりの駆け引きは非常に苦手。



レクチャー:
私の藤山氏情報といえば「奇術界の偉い人」「お弟子さんに物投げちゃうくらい厳しいご気性の方」「"奇術論連載を雑誌(ザ・マジック?)にもたれている」「伝統手妻、特に"胡蝶の舞"の大家」という程度。この限られた情報から乱暴に像を結ぶと"手品版 海原雄山"的な位置づけになり、一人で無意味に怯えていたのですが、単に"手品にうるさい人"、ではなく、"芸事に真摯な方"だなあというのが初めてお会いした印象。


「馬鹿どもにターベルコースを与えるな!」「このパケットを作ったのは誰だあ!」「四つ玉は、やはりミカメのΦ50mmに限るわ!うわっはっはっは!」的イメージだったのですが(いや本当に)。いやはや、申し訳ありませんでした。

あの2時間程度の中での印象は、奇術家というより昔ながらの意味で言う"芸人"という感じです。ステージ(演技)論などは、学生時代に親しかった"ステージ論に一家言ある先輩"とかなり似通ったお考えをお持ちのようで、往時を懐かしく思い出しました。もちろんプロとアマチュアという差はあるのですが。



さて。



昔からよくやっておられたという、ロープ一本で行うルーティーンを4段に分けてレクチャー。久々にロープに触りましたが面白い。一本だと現象そのものは限られるんですが、「ロープマジックにおける基本動作は殆ど入っている」と仰っておられたので、まじめに練習してみます。買うだけ買ってみたロープマジックもきちんとマスターしないとなあ(こういうのばっか)。ちなみに帰宅したあとでちゃんとメモを起こしました。今週中にはWebカメラで一通りセルフ解説を撮っておこうかなと思う次第(ロープの位置とか絵に描くのが面倒だから、というモノグサぶり)。



続いてはなんと四つ玉。ご本人も仰っていたくらいですが、"藤山新太郎"&"四つ玉"というのは殆ど聞いたことのない取り合わせで正直びっくり。あの場で水芸が始まるよりもある意味新鮮。海原雄山で例えれば、士郎の作った冷やし中華をばっさり落第に、その後で出してきた、食材の産地を揃えた冷やし中華みたいというか。「あの海原雄山が、冷やし中華ですって!?」的な(凄く分かりづらい例え)。

ルーティーン全部を諸手を挙げて絶賛したいとは思いませんでしたが、シェルの開き方や裏表の検めなどは非常にナチュラルで素晴らしかったです。左手の二つを示して右手にとって、左からまた一つでてくる、の流れは完全に幻惑されました。





終了後、Nさんと二件飲み屋をはしご。初めて生でトミワンのワイルドカードを見ることができて感激。ハーマンカウント以外に技法らしい技法は無いのにあの現象とサトルティ、トミワンの偉大さを物語ります。Nさんの物真似も似ていて、それがミスディレになっているという噂もw



別のAny card, at Any numberのマジックを見せてもらった時に「ここでスクイーズカウントを使うのさ」と、聞きなれない技法が出てきたのでどんな類の技法かを聞くと彼のオリジナルテクとのこと。それは知ってるはずが無いだろうとw 近々来るアーロン・フィッシャーの本もよく読まれているらしく、フィッシャー技法バリバリのマジックを色々見せて頂きました。こいつは来月が楽しみだぜ。フロイト先生も爆笑だぜ。Nさんマニアだぜ。来月東京にいらした時にも会えるといいなあ。



しかしよもや自分が「カタコトの英語使いながら、今まで知らなかった方と飲み屋で手品見せ合ったりしている」なんて状況は、しばらく前には想像がつかなかったことです。万事に拘りも無いため、別に題材は手品じゃなくても良かったとは思うのですが、これを通じて色々な方と知り合うことが出来ているというのはとても幸せなことだなあとしみじみ感じております。ええ、分かっているんです、こんなコト言うのは"仕事がnowデスマーチ真っ最中"であることの反動ってことはねーーーーー!

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ところでどこで予約すればいいんでしょうかね、某ニド太さんのレクチャーノートは。公式ページのみの限定予約特典とかないのかなw