教授の戯言

手品のお話とかね。

元通り


□ 紀良京佑「トライアンフα」

紀良さんのショップでお買い物。知人は「JUST」を、私は「トライアンフα」を。「JUST」は7割がたは想像通りでしたが、いくつか差異があって面白かったです。が、それはまた後日。本日はとりあえずトライアンフαについてを。


▼セットの内容はギミックカード3枚と解説書。現象としては2段、ごちゃ混ぜデックが元通り→バックの色変わり です。本作では観客のカードを当てたりはしない、ややライトなトライアンフ現象とデックカラーチェンジを合わせたものです。

これを書いていて思ったのですが、上記の"ごちゃ混ぜが元通り"現象がいわゆる「トライアンフ現象」であり、"観客のカードを当てる"というのはおまけみたいなものなのでしょうか。この理解でいいんですよね?なんか最近物の来歴を知らないことに少々怯えておりまして。



良い点は、
 ・演者の負担が少ない
 ・アイポッピングな現象のダブルパンチ
 ・さらりとした理屈でギミックを取り除ける
 ・そのあとは普通に別のマジックが可能
 ・(若干どきどきですが)ギミックが残ったままの手渡しも、出来なくはなさそう


対して気になった点は、
 ・トライアンフ現象の説得力が原案より弱い
 ・価格



▼その昔サークルの先輩から習った、高木さんのカラーチェンジングトライアンフは、ギミックをあまり使わなかった思い出があるのですが、証拠隠滅能力にかけては本作の方に軍配が上がりそうです。



▼あと気になるのは価格ですかね。手品関係の金銭感覚が麻痺しっぱなしなんですけど、これはやっぱ少し高い気もしなくもない。こういう"使えるトリック"に1800円程度、別に大金だとは思いませんけれども、なんとなく今までの(彼の)DVDとの価格比を考えると、ちょっと割高かも。
さらに言えば知人の買った「JUST」は単品で4000円なんですが、UGMで紀良さんのDVDって(会員価格だと確か)3000円台で買えた気もする。…やはりこれについては価格設定が間違っているような気がしなくもないのですが、どうなのか。だからといって今後シバザクラコインシデンスとかを「じゃあレクチャーノート単品で3000円にします!」になってもガッカリなんですが。

買った本人が演じてみてレパートリーにできたり、良かったと思えればそれでいい気もしてきました。

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▼今週届くであろうMMLより、同時発売(?)の「奇術探求」が楽しみでございます。OWはACANと並んで、私の好きなカードマジックテーマなのです。一般の方が見た時、OWってほんっとうに地味ですよね。あの地味な不思議に注力するというのが堪りません。本ノートもゆうきさんがセレクト&工夫されたものとなれば、期待も高まろうというものですよ。…絶対面白くないとは思うんですがLIVEしないかなあ、"同じ観客"の前で"全編にわたってOW"。後半になるにつれて「あの、もしかしてまた…」「ええ、混ざったやつが戻ります」的やりとり。こいつは面白そう(個人的に)! 

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▼唐突なんですけど、みかめくらふとのHPを見ていた時に、ミッシングボールの演技動画がとても面白かったのでご紹介。「おじさん…夢、みてた…」というフレーズが何故だか私のツボにどんハマりでしたw 何だろう、これ。すっとぼけた感じの言い方で楽しいハズなのに、どこか切ないようなこの不思議な感覚。あの幸せだった数十年の日々が全て幻だったような、それをこう、公園のベンチではっと気づき、不意に頬を伝う涙。通りかかった子供に「おじさんどうしたのー?」「どうして泣いてるのー?」とか尋ねられ「おじさん、夢、みてた…」とか返しているような気がするんだよ!とか膨らむ妄想。すいません、一人で盛り上がってましたw