教授の戯言

手品のお話とかね。

サタデーマジックナイト 第二夜

掲題イベントに参加。2010年6月19日(土)@駒込。失礼ながら、想像していたよりはるかに面白かったです。いつもは演技内容などメモっているのですが、誰もメモ帳等出しておられなかったので、何だか気後れして出せませんでした。私の108の得意技の1つ「完全(おぼろげ)記憶」の威力をお見せする時が来たようです、ていうか間違ってても誰も分からない気がしますが。
演者の方々も仰っておられましたが、普通ワールドカップとか見てますよね、今日w 本日は割と非手品系の方が多いのかなと思っていたのですが、入って早々相沢先生はいるわ大久保さんやら日向さん、この前の時間から毎週やってらっしゃるであろう駒込会のメンバーなど、なんか見渡す限り毎度の面子も多い。

                                      • -

1.ゆうきさん 前説→CCK 

久しぶりにColor Changing Knifeを生で拝見。MMLの時より鮮やかでした。というか今日気付いたのですが、ゆうきさんは正直MMLの時より断然面白い気がします。勿論ホームグラウンドだし、ある程度分かってる人が多めにいるからと言うのもあるのでしょうけど。



2.木本さん 観客のシャッフルしたパケットから4A、演者の側から4K→適当に選んだ5枚のカードを半分に破り、観客の意思の元操作を加えていくが全て破片がマッチする

練習させがてら一仕事が済むあたり上手いなあと思う。私はちょっと怖くて出来ないかなーと(これで私の想定する手法とまるで違っていたら要土下座ですよね私)。
破片の内容を合わせていくのはちょっと細かな操作を覚えていないのですがESPカード的な解決法なんだろうか。ESPカードは忌避しているのでよく存じ上げないのですよね、てへ。何かがまとまって一致すると現象としてとても拍手&驚きやすいというのを再確認。



3.庄司さん チャイニーズステッキ→3本ロープ→シカゴオープナー

たっクロのときも思いましたが、庄司さんは観客とのやり取りがある方がはるかに面白いです。これまた生チャイニーズステッキは数年ぶりに拝見しました。映像では3日前にカップスの見ましたけど。ここで度々使われる小学生ネタはずるいと思いました。笑わざるを得ない。
3本ロープの結び目の最後の処理についてはとても勉強になった。あの動きと言うかストーリーは確かに他にやっている人を見た事が無い。いや、勿体ぶって書いているように見えるかもしれませんが、有体に申し上げれば「その脱力系ギャグ、私もやりたい」という話だけなんですけどw
シカゴオープナーも久々に見たなあ。あの観客の「ストップ」をまるで無視するのもずるいと思った。私も演技はすっとぼけキャラなんですけれど、あそこまで堂々とはやれません。



4.大原さん 3コインズバニッシュ&プロダクション→銀貨がそれぞれ色の違うチャイニーズコインになってまた銀貨に→カードボックスを交えたトランスポ→ヒンズーコレクターズ 

私の中の「大原ランキング」の4番手、大原さんであります。(1位:大原社主(「美味しんぼ」) 2位:大原さやか嬢・声優 3位:資格の学校)) 「大原のおすすめの人だー!もすぷるのか?もすぷるのか?」と脳内でよつば的に盛り上がってみるが当然誰にも気付かれない。誰も知らない知られちゃいけない(理由:危ない人だと思われてしまうから)。
コインマンはやっぱキモいんだなと思いました。リテンションとても綺麗。コインガイズは何でみんなあんなにリテンション上手いんだろう。私が極端に下手なだけなのかな。ただ単にチャイニーズコインに変わるに飽き足らないあたりがマニアを感じました。
カードボックスを介したトランスポが、座席の都合上よく見えなかったのです。惜しい。サイド通路に立って拝見すれば良かったと後悔。
「ヒンズーコレクターズ」は「大原のおすすめ」を拝読してみて、「ふむふむほーう」と思っていたのですが、正直その後ろに載っていた「パラダイムシフト」に心奪われていたので読み込みが浅かった。が故に初見みたいな驚きw うん、「ヒンズーコレクターズ」不思議だ。でも、今度お会いしたら「パラダイムシフト」の方について伺いたい。私、かなりデックを傾けないと微妙な感じに見えちゃうんですよね。従前あの理屈と同様の効果を達成するのに、"左手のファンの3箇所に挿していくフェイズで、実際は全部ボトムに集まるように仕向ける" …えーと技法の名前忘れましたけどそういうのを使っているのですが、ご本人のこのコントロールは是非とも拝見したいです。あとは折角いいお声されているのだから、語尾の発声を絞らなければ良いのにと思ったりもしました。私もやりがちですけど。



− 休 憩 −



5.ゆうきさん 4Aの表裏の入れ替わりと選んだA当て→選んだカードを携帯電話先の"友人"が当てる→混ぜたデックから、3箇所に置いた7枚ずつのカードについて、6段階くらいの予言

4Aのみのは地味に不思議で悔しい手品w
選んだカードを友人が当てるものは以前も拝見しましたが、今日のは観客の反応も含めて凄く笑いを誘う。たっクロとかだと客層が客層なので、ああいう絡み方とかは出来ないからかもしれないけれど、意外にいんちき手品師っぽいのも似合うなあとか思ってしまいましたw
予言については上述の通りゆうきさんの演技自体が面白かった。予言は多分不思議なんですが、セルフワーキングを組んだ影響か、カード構成を即時カテゴライズする癖がついていたせいか追えなくはありません。でも会場の反応を見るにとても不思議なようでした。演者の負担が少なくて済むのも演技に集中出来て良さそう。しかしあの"カードを展開するまでの間"、あれだけ空くと確かに"どう積んだか"なんて観客は覚えてないでしょうねえ。



6.木本さん リングシング→ウイングドシルバー(でいいのかな?)→チャイナリング

箱根で見たルーティーンがまた見られるとは僥倖。二川さんならコインを見せながら「ワシのコインじゃ」とかまたあの笑顔で仰るのであろうなあ。
「チャイナリング」は自分でもやってみてから見るとまた趣が違うというか、・・・なんであの4本示す時に木本さんって一番上の1本しか持たずに示せるのかしら。やはり私のと"リングが違ーう"w (「ヒストリエ」風) あれか、コレクターワークス製とかか。あるのか知りませんけど。みんな何見て勉強されてるんでしょうか。 

以上。とりとめなく。

                                                  • -

▼今回色々思うところがあったのが庄司さんの演技です。上述の通り、ああいうオトボケ手品は参考になるなあというところ。多分手品の不思議さはともかく、一番観客は笑っていたように思う。最近思うのですが、つまるところああいう場で観客の意識を保たせる、ということに関して言えば、別に手品の、特にピュアスライハンドでがつん、というのは不要な気がしております。勿論普段オトボケなんだけれど、実は変態技法もこなす、というのが私の理想なんですが(変態技法は何一つこなせませんけれど)。

バランスとりたくなる性分なのであえてマイナス面も申し上げれば、今日の庄司さんは今まで見たことの無いような手の震えであり、いつもの安定的なハンドリングになっていなくて、正直本気で危なっかしくて観客としてはちょっと怖かったです。私も緊張と関係なく震える時と全く震えない時があるので、何でなのかよく分からないのですが、…唐突に「CITY HUNTER」の「じゃあどういうときに依頼を受けるのよ?」「・・・心がふるえた時、さ」ってのを思い出したんですがそれはまあどうでもいいですよね。最近私は緊張時(?)には手が"震える"んじゃなくて"痺れる"ようになってきたのですが、これは進化ですか? 私が手品をするのは"クライアントの依頼で心が震えたとき"ですか?山は死にますか?風はどうですか?空もそうですか?おしえてください♪「うるせー!ググレカス!」

▼すぐ帰るつもりが、何だかなし崩しに飲み会に。大学の後輩の方がいらっしゃったり、どいつもこいつも四角い形状のものを持つとパームする奇病に罹っていたりと、ド変態ばかりでした。私だけですよ、まともなの。普通の人はですね、鞄にトランプとか入ってないんですよ。え?私ですか?私は今日トランプ非所持ですもん!イエー、正しい大人像(私調べ)。 「貴様、鞄の中身を全部出してみろ!」「ほーら1ペニー銅貨1枚しか持ってません」という程度にはまともです、私。 「普通の人間はそんなのも持ってない!まだあるだろ!」「え?え?」「何だこのスーパーボールは!」「しまった、3ボールトリックのが…!」「というかそもそもこっちの本は!」「うあ、借りたあそびの冒険「ミラクルトランプマジック」の巻が入ってたー!何で今日に限って…!」「きょうじゅ、guilty!(有罪) 連れて行けっ!」「あああああ・・・」 …今日だけ、今日だけなんだってばよ、おかしいのは。…Trust me(だめフラグ)。


▼テーブルにて、"皇室の方々がにこやかに国民へ手を振られている時、実はカードをバックパームをしているのではないか"という恐ろしい妄想話が始まり、もう私、皇室関係のニュースまともに見られなくなっちゃったじゃないですか。もう。「まるでバックパームしているとは思えない自然な手の形…って、エ!そのまま手下ろすの!?陛下マジですげえ!」とかなっちゃったら如何せん。そこに関する日向さんの即興報道がそれっぽすぎて嫉妬。「沿道の市民からは"全く見えなかった""気配すら感じません" 等の声が聞かれました。なお両陛下は本日ダイヤの7をパームされていらしたとの事です。続いて気象情報…」どうしてくれようw
 
そういえば日向さんのカード1枚出しは指先にちょんと出る形で素敵だった。私はステージカードをやっていた時、敢えて指先ではなく手のひら付近に出すことで不可能性を表現しようとしていましたが、指先に出た方が多分いい。何でかというと、カッコイイからです! カッコイイ>>>不思議 ですよ。