教授の戯言

手品のお話とかね。

ぼくのなつやすみ2011-1

12/5(月)、7時起床、すぐに荷造り等をするが、荷台に全部乗せてみると意外に重くて安定が気になり始める。何も背負いたくなくて荷台を買ったのに、結局中型リュックサックと併用することにした当日朝。9時まで仕事のメール処理してから出かける。メールの打ち逃げ。基本的には246号を使って御殿場方向から沼津へ抜け、そこから浜松を目指すコース。地図上では250km程度だった。あとで発覚するが、グーグル先生は想像以上に"自転車不可"な道路を指定したり、20mの崖で隔てられた場所を"行け"とかいう指示を出したりするので、これ通りにはいけないのです。



都内の自宅をスタートして246号をひたすら進む。開始30分で、寒いし排気ガス一杯だし、なんか気持ち悪い上にお腹も痛くなってくるしで、「1日でリタイアか、これ」とか思い始める。10時9分、梶が谷の陸橋を渡っていた所、水樹奈々の"ETERNAL BLAZE"が聞こえてきて「いよいよ私もおかしくなったか」と思ったが、バリバリの、なのは痛車から漏れ聞こえていたカーオーディオだった。「昨日、ドーム行ったんですか?」と心の中で問いかけつつ写真を撮ってから進む。


12時半頃、空腹に耐えかねて伊勢原のマクドナルドへ。グラコロバーガーを食べて、"小麦粉バカ一代みたいな食い物"とか書いたら、そっこーでとひさんが例の画像(※)を貼ってくれて笑う。





※例の画像





その後3時間ほど走り続けて気づき始めるのだが、Google Mapは高低差が考慮されていないのである。自転車は長い坂を登るようにはできていないのである。そしてこのへんは地味に延々上り坂なのである。しくしく。15時半頃、松田駅付近で羊羹と濃縮果汁ジュースを買ってドーピング。



そこから北上すること10km程度であろうか、狭いトンネルでトラックとかがバンバン通りすぎていく辺り。最初は"体力が限界だから"か、はたまた"上り坂だからか"と思ったが、どうにも進みが悪い。で、後輪を見たらパンクしていた。オウシット。トンネル内には作業スペースが無いので取り敢えず外まで出て、そこでパンク修理を始める。疲れがピークに来た時のパンクは精神的にきつかった。ピングドラム風に言うとこう。



防風ジャケットを羽織って、ものは試しとボンベ(シュコシュコやらなくても、CO2でタイヤチューブを膨らませられるミニボンベがあるのです)を使ってみたり色々やってみて、結局30分以下くらいで全部済ませられた。事前に練習しておいて良かった。練習大事。ボンベは楽ちんであったが、なんか入りが悪いなと思ってバルブいじってたらうっかり空気を抜いてしまい、結局別に持っていた空気入れで普通に入れた。もっとコンパクトなものも持っていたのだけど、あまりに入りが悪いよなあと思って、今回に備えて別のちょっと大きい携帯空気入れを買っておいたのですがこれが大正解。8気圧、それもそんなに疲れず入れられた。これは素晴らしい。
多分このへんである。一生忘れない。嫌な意味で。



その後、足も痛いし心も折れてるしでもうそろそろ宿を…と思って検索するが、この辺、びっくりするほど宿がない。夏ならそれもOKなのだけど、さすがに12月、山間で野宿はまずい。死ぬ。しかもこの辺、道がグネグネ上り坂。最悪である。



このへんのセブンイレブンでまた羊羹と水を買ったが、正直「そんなのどうでもいいから誰か泊めてください…」という感じでかなり凹んできた。最悪なことにここからも延々と宿が無くて上り。そしてこのあたりで右膝外側が尋常じゃなく痛くなってくる。御殿場まで25kmとか絶対無理だと思ったのでこのあたりで何とか泊まりたかったのだけれど…。日が落ちてきて風が冷たくなってきた。



なんかもうやけくそで"magia"を歌いながら自転車漕いで、トトロが出てきそうな闇の中のバス停(当然無人)で、「何でこういうときに限って法華インも東横インもないんだよくそが!」とか「なんで俺が平野綾と結婚できねーんだよ!」的な平野耕太先生ばりにキレていたら(ゴメン、ホントはいい歳して泣きそうだった)ルートイン御殿場様の文字が!しかもあと皇居一周分の距離に!(約5km) 神はいた!ルートイングループという名の!最早無心で自転車漕いでようやく到着。「部屋に自転車置いてもいいですよ」とかいう素敵ぶり。まさか自転車で来る阿呆もいないから駐輪場がない、というだけかも知らんけど。まあともかく宿にはたどり着いた。本日の走行距離103km!右膝の痛み、歩くのに支障があるレベル!…痛いよう…。



安心のヒラコー先生



痛む脚を引きずりつつ、近くにあったグラッチェガーデンズにて、ステーキを食べる。いや、なんか「刃牙」で肉体の傷を癒すためにもにゅもにゅステーキを食べるオリバを思い出したからだけど。グラスワインも頼んでみたけど疲労の極限でアルコールはまずいと思い直し、ふた口ほど飲んで終わりとす。しかしWORKING!以降、ファミレスに行く回数が増えた気がする。あんな店はないとは思いつつ、心のどこかで期待はしているw



のりりん」の「ロードバイクはアップダウンのある坂道最強」は絶対嘘だと思った。登り坂を登るようにはできてないよやっぱ、コレ。こんな肉体的な苦痛、昔やった山岳縦走(通常二日か三日かけるコースを一日でやるやつ)以来。


開始1日目にして、これ5日間も続けるのは無理だなということを悟る。