教授の戯言

手品のお話とかね。

齋藤修三郎『Triceratops』

<【Warning!】本項は多分に提灯記事要素を含みます。>

 

齋藤修三郎『Triceratops
【現象】演者は観客に数十の単語が書かれたリストを示し、その中から単語を1つ、心のなかで選んでもらいます。そして、ひらがなが複数書かれたカードを渡し、決めた単語を作ってもらいます。演者はそれを見て、観客の決めた単語を当ててしまいます。

 

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国際特許(?)取得済みの例のアレ

さあ、やって参りました、齋藤修三郎の真骨頂、キモい当てものです。「うおおおお!」「サイトー!」「キモーイ!キモーイ!」

齋藤さんって、その能力を手品に使ってくれてるからいいですけど、よくよく考えるとだいたいのサイトーテジナは、使い方変えたら絶対、悪い占い師とか霊感商法とかですぐ使えそうなものばっかりじゃないですかね。マジ危険。トライセラトップス!ダブルバイセップス!サイドチェスト!

 

まず簡易セット。簡易セットでも80以上の言葉から、どれが選ばれたのかを当てることができます。正直これで充分不思議です(解説書にも、ショーでもない限り、普段はこの簡易セットを演じている旨が書いてあります)。数的に、トランプ1枚当てる1.6倍くらい不思議ですしね。拡張パックに至ってはその3倍、250ワードくらいの中からその1つを当てます。もう意味が分かりませんね。5デック分(しかも全部異なったもの)の中から1枚探すみたいな感じですが、もうなにもそんなの当てなくてもいいじゃないですか。素直に聞こうよ、不思議とかどうでもいいから。ラポールがあればそのくらいは聞いても教えてくれるって。

 

あと現象解説に、「決めた単語をひらがなカードで作ってもらって当てる」ってありますね。第1段は全部のひらがなカードを表向きにしてもらった状態ですから、まあ百歩譲って、頑張ればできるかもしれない気もしますが、第2段はいったんぜんぶ裏向きで、それを1枚ずつ表向きにしてもらっていきながら、最後のカードが表向きにされた直後にもう当てられるんですよ。で、第3段ともなると250ワードくらいから当てるんですよ。もうこんなの不思議の過剰防衛じゃないですか。

 

色々書きたいのですが、これは現象がまずキモい(ほぼ心に思ったものを読み取られている感があります)のもそうなんですが、仕組みが本当に見事なのです。さすが正月早々、超高級イタリアンことサイゼリヤで泣きそうになりながら作った(作者談)だけのことはあります。マジックマーケットでは多分スペース的に実演を見ることは難しかろうとは思うのですが、可能であればリクエストされると良いと思います(齋藤さんを追い込んでいくスタイル)。簡易版でもキモいです。

 

日本人向けに、それなりの時間をもたせつつ、不思議要素で襲いかかりたい方、ぜひ買うのです。買わないとやられる側になってしまうのです。それはとっても恐ろしいことだなって。マジックマーケット2019ではD-7 メチャ凄サイトー にて4000円!「安ゥい!」「安いわね!」 マジケでうっかり迷って買わずに、後日やっぱり欲しくなってショップで買うと、それはもう致し方ないことに消費税というものが8%乗ってきます。10月以降はそれが10%!400円!デックが買えちゃうレベル!これはもう当日会場で買うしかない!(取り置き予約もできるそうですが、詳細を知りませんので、分かったら追記しようかと思います)

ていうかマジでキモい現象ですが、実演にこぎつけるまではそんなに難しくないので(超上流カフェことドトールで、齋藤さんに習った私はその場でちゃんとそこそこできるようになっていました。そこそこは)、”座って見せるのがメイン”、”めっちゃ不思議な作品をお求めの方”、そう、そこのあなた!あなたは買うしかない。というか私なら買います。これは本当に。原理を知ってしびれました。

 

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取り置きOKだそうです。