教授の戯言

手品のお話とかね。

「Incomplete Works」予告

話をしよう。あれは今から36万…、いや、1万4千時間前だったか、まあいい。私にとってはつい昨日の出来事だが、君たちにとっては多分、どうでもいい出来事だ。彼には72通りの手品があるから、何と言えばいいのか…。最初に会ったときは確か、"Elastica"。そう、あいつは最初からいきなり手品だった。 …まあ、…いいやつだったよ。 という、京橋あたりでこざわ☆長門俺の嫁☆まさゆき(自称)先生に初めてお会いした時を振り返ってみました(概ね事実)。

みなさん、大変な状況ですが、息災でいらっしゃいますでしょうか。私は咳喘息がなかなか治らず、ゲッホゲホやっております。さて。

ネット界のカリスママジックマニア、トヒデルアルデヒド氏こと、こざわ☆長門俺の嫁☆まさゆきさん(以下面倒なのでこざわさん)の作品集「Incomplete Works」が出ます。えーと、正確な日時は伺っておりませんが、近日中に出るそうです。「まあまだ作品網羅するほど完成してないしねー」ということでの「Incomplete」だそうですが、「Complete Works」は引退ないし死後にならないと出ないような気がします。
色々な媒体でマニアが作品を発表するのはいい事だなあと思っていたところで、そこそこ親しい方がこういうのを出されるというのは嬉しいことです。以前お試し版ということでご本人のブログからダウンロード出来るようになっていたのですが、今回はその完全版ですね(ちなみにお試しダウンロード版も、中身をちょいと変えたやつが今でもダウンロード可能です)。当初電子出版での展開をお考えだったようですが、部数限定で紙ものでの出版となるようです(現物が捌けたら電子媒体で販売したりするのかな?)。完成版原稿を拝見したら150pとかあって、「あはははは、ばーかばーか!」って言ってやりましたよ。季刊「こざわまさゆき」にすれば2年くらい引き伸ばせたのに、と思いましたが、こういうのはまとめたほうが物としての価値はありそうな気はしますね。こざわさんは…、まあありていに言えば変態なんですけれど、手品については普通にまじめなので読んでみればいいと思うよ! 
「定価8,001円にしましょうよ!特に意味もなく!」とかけしかけたけど乗ってくれなくて残念。だからって駄洒落で金額決めるのもどうかと。絶望先生のCDかw 5,380円予価。理由はこ(5)・ざ(3)・わ(8)、だからだよ?ギャグを解説する新しい試み(台無し)。版元が二川滋夫先生の「マジックハウス」のはずなので、出来上がって販売開始したらここにもリンクを貼らせていただきますね。

<Contents>
■Part I POSTMODERN COIN MAGIC
1. ¥150 TRICK/ 2. Notorious Three Coins Trick/ 3. C-A-S-T/ 4. Billbound/ 5. Coins aGlass/ 6. Transparent Wild Coins/ 7. Coin Cut Box/ 8. A Left-Handed Coin/ 9. Coin-cidence
■Part II MATRICES
10. Octrix/ 11. Matrix Bad Way/ 12. USD Matrix 
■Part III MORE THAN ELEVEN PLAYING-CARDS
13. elastica/ 14. Hello World/ 15. Tiltless Ambition/ 16. iWave/ 17. Erdnase Not Required/ 18. EZACAAN
■Part IV THE TRICKS THAT CANNOT BE PERFORMED
19. Pseudorandom Card System/ 20. The Loaded Dice Cup/ 21. The Quintet of the Rings



こうやってラインナップ拝見すると、やはりコイン好きそうだなってのと、正統派マニアだな、ってのがよく分かりますね。もっとこう、エルムズレイカウントとジョーダンカウントと、マルチプルリフトの順列組み合わせだけで構成された、パズルな感じがするやつとか作ろうよ!w 

なお、私がちょっと好きなのは 2. Notorious Three Coins Trick →現象云々以前に、やってるこざわさんの"演技なのか素なのか"の曖昧さが面白い。 12. USD Matrix →現象的にとても好き。個人的にはこの作品集の中で一押し。一箇所気に入らないのだけど、私には直す気力とスキルが無い。 13. elastica →現象は綺麗なのだけど、以前見せて頂いた時にbeeさんが「で、さっき僕が選んだカードは違うんだけど、それは結局どこに消えたんですか」「いや、覚えやすいようなやつに変えて…」「いや、覚えやすいのはさておき、僕の選んだカードはどこですか?」というやりとりが面白すぎて、手品のシナリオの理屈付けって難しいなあと思った次第。 20. The Loaded Dice Cup →序盤のダイススタックっぽい流れからのオチが楽しい。物の大きさだけに正直ロードが一番分かりやすい気がするので(失礼)、個人的には前半部だけで小品手品として完結させても十分素敵な気もします。あのオチはオチで代えがたいものでもあるのだけれど。


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とひぶろぐ(続) 本を書く:絶賛印刷中のようです。
新版のDLパスワード的に「魔法中年 こざわ☆マギカ」であり、何だか別の意味で絶望感たっぷりな気がしてならない。

ご本人より:【手品クラスタ各位】ということで、近々に、手品の本を出しますが、深刻な被害に遭われた被災区域の手品師は、決してこの本は買わないでください。落ち着いた頃合いに差し上げます。お金はこういう無駄遣いに使うのではなく、もう少し大事なことに使ってください。でも、首都圏の手品師の人たちは、一冊と言わず、二冊三冊と買い占めてくれてもいいです。トイレットペーパーと違い、誰からも怒られません。
とのことで。
ご本人は夢の印税生活に一歩近づいたわけですが、「たくさん売れたら売上の一部、被災地に寄付もしようかな」とか殊勝なことも仰っておられました。もう既に寄付行為をされてらっしゃるのに大したお方よ。ちなみに二川先生が軽く引くくらい(←著者も知らない驚愕の新事実)、5本リングの手順に無駄に愛と情熱が込められているので、「五輪皆伝に、俺はなる!」的な方も必読。私のようなリング初心者?…触れてはならぬ!触れてはならぬのじゃ!うちには4本しかありませんし。

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ながもん「…これ、読んで欲しい。」
キョン「ん…?…ええッ!?て、手品の本!?な…長門に何が…」

(※実際の冊子は「ハイペリオン」ほどは厚くないはずです。あと本書を貸してくれる対有機生命(略)インなんとかなどは付属しません)


和「唯、あんたもたまにはこういう役立つ本を読みなさい」
唯「えー、なんだかこれ、まにあっくっぽいよー?」

(※実際の冊子は女子高の教室で取り出される類の内容ではありません。あと本書を薦めてくれるメガネの生徒会長女子高生などは付属しません)
私のPhotoshopはこういう馬鹿なことにしか使われないのはイカンような気もする。