教授の戯言

手品のお話とかね。

ゆうきとも MML Vol.4

【収録内容】

 ◆新・変化するカード
  ・マハトマコントロール
  ・ミルクビュルドシャフル
  ・シークレットアディション
  ・ラインナップムーブ(変形版)

 ◆見えないカード
  ・メイントリック
  ・アップジョグからのブレークの取り方

 ◆ハンカチに飛び込むコイン
  ・マジシャンズチョイス
  ・フレンチドロップの極意

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その4です。

◆新・変化するカード
今まで聞いたことが無かった、マハトマコントロール(シンプリファイド・パス)って何だろうと思いつつ見てみました。オーバーハンドシャッフル的なトップコントロールで、思い出してみると何度か他のレクチャービデオで見たことがあるのですが、自分では使った事は無い技法した。鏡の前で何度かやってみると確かに混ぜているように見えます。おお不思議。ターンオーバーパスと同様、なぜ先程まで裏向きだったデックを表にするのか、という点はきちんと考えないといけないと思いますけれども(カードを切るとき、人は普通裏向きで切りますので)。

で。この手品はサカートリックなのですが、結部に使うゆうきさんのラインナップムーブがナカナカ面白い。寡聞にして初めて知りました。ナイスチェンジでございます(からくりどーる風)。

 

◆見えないカード
インビジブルデックというか”Anynumber Anywhere”的な。お客さんの言った適当なカード(見えないトランプの束から一枚選んでもらった、という話です)が、お客さんの言った枚数目から出てくるというトリックです。サークル時代に一番最初に習ったエニエニがこの原理だった気がします。本作はややトリッキーな演出という印象を受けました(じゃあ王道ってどんなだ、といわれると困るのですが)。

この原理のエニエニは、使う技法は基本的にトップコントロールのみです。欲を言えばフォールスシャッフルなど出来るとより説得力が増す、変に技巧に走らない非常にいいトリックだと思います。というよりフォールスシャッフルやフォールスカットが出来ないと、原理のみを使ってやることになるのですが「それはいくらなんでもちょっと直接的すぎるかな」と思うので、私は上記のような方法をとっています。とはいえ演出力が貧弱ゥ!貧弱ゥ!なのであまりやっておりませんが(やって年3回w)。自分の中で整理が出来ていないというか、これを「ちょwwwまじでww不思議すぎwwっうぇうぇw」とか思って頂けるような構成を組めたらなと思っております。今のところ、マジシャンが配るが失敗し、そのあとお客さんに配ってもらうとぴったり出てくる、"お客さんスゲエ!"的な演出を考えていますが、安直ですかね・・・。



◆ハンカチに飛び込むコイン
ついに出ました、フレンチドロップ。またの名をスペルバウンドポジション。SBPとか略すとなんとなく超絶技法っぽい。保持したコインを指一本で回して裏表をかっこよく見せる、という点ではFDはイイなあと思いますが、そういう方法以外、あえて言えばただのバニッシュのために使うFDはあまり好きではないので、私自身は左手の親指食指中指でコインの下方をちょっとつまんでディスプレイ、という方法をよく使っています。バニッシュ時も同様です。これは自分で工夫したものではないよなあと思いつつ記憶をたどると、二川さんに習ったような習わなかったような。でも二川さんもFDはよく使われるんですが。趣味の問題レベルでしょうか。

飲み屋にてサークルのOBの方から、ワンコインルーティーンに続いて見せて頂いた事があります。その解説を聞いて思ったのは、ワンコインルーティーンから繋げていることのうまさといいますか。詳しく書くと面白くないので書きませんけれども、非常にいい流れだったと今にして思います(当時はただただ不思議でした)。
「立って良し座って良し」「ハンカチとコインいう日常小道具を使い」「お客さんの側で不思議な事が起こる」という各種"いいトリック"の要素を備えた素敵な作品だと思います。多少やりづらいですが、100円と10円でも出来ないことはないですし、別にハーフダラーとペニー出してもそんなに問題はないと思いますので、演出方法も含めてマスターしたいと思います。

なお。

「ハンカチを持たせる時、女の子の手、やわらかかったなー」「オマエは退学じゃー!」TBSラジオ 伊集院光 深夜のバカ力内コーナー 「渡辺校長の平成ハレンチ学園」より)