教授の戯言

手品のお話とかね。

野島伸幸クリエイティブレクチャー


第6回だか第7回だか分かりませんが、とにかく行って参りました。野島さんといえばあのこざわさんをして、「あの人、手品で出来てるよね」と評するレベルのテジキチだということは伺っており、その作品などはDVDその他買っているので存じ上げていたのですが、いや、むしろトリックスの頃の手書き原稿でのノートまで持ってはいるのですが(わごみちゃんとか)実際のレクチャーには機を得ず参加出来ておりませんで、今回初参加となりました。


総じて一発で看破というものもなく不思議で、何より微妙な複雑さがあるので「ちょっと練習してみちゃおっかな」と思わせる感じのさじ加減が絶妙でした。また行きたい感じ。
ちなみにレクチャーノートではなくメモが配られますが、掻い摘んでたりハンドリングまでは載っておらず、ロープの部分も解説図がない、など、さすがにそれだけ見て辿れるものでもないので、現場でどこまでメモればいいのかのバランス難しそうな感じ。と、帰ってきてからメモと己のメモを対照して「足りてない情報がいっぱいだ」とか思いました。まあタイニィが出来ればいっか。
演者としてというより、レクチャラーとしてどういうステップアップを図るのかが見ものとか思いました。いや、ちゃんとしたノート刷るのめんどくさいのは重々承知で、かつタウンゼンドカウントしまくりの複雑パケットトリックなんかは口頭で済ませても無理、という感じがしまして。まあみんなマニアだから余裕なのかもしれませんけどw

1月27日クリエイティブレクチャーのお知らせ

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#01 チャレンジレンジX
観客にデックをよく混ぜられでもらい、1枚覚えてもらいます。さらに何度かカットしてもらいます。この間マジシャンはいっさいデックに触りません。最後にデックを受け取り、瞬時に観客のカードを抜き出してみせます。
不可能性に挑戦したカード当てです。いわゆるマニア殺しのトリックです。使うのはレギュラーデックだけ。


ぞんざいな感じでやられると「え?あれ?」みたいな感じの反応が強まりそうな作品。シャッフルの特性を活かした感じだなと思います。ただ、当日の場でもおっしゃってましたが、私のように上から始めず、中から取るタイプのヒンズーシャッフルもどきをやる観客の場合、かなりの確率でめちゃめちゃになるという恐怖。と言うか観客役でなくて良かった。やっちまうところでした。あと家に帰ってみてやってみるのですが、たまにどれなのかの判別が完全につかなくなってしまうことがあり、この辺はなにかこう修正出来ると良いなと思いました。とはいえ、公明正大に混ぜさせる部分をオミットしてしまうことになるので勿体ないような気もする。うぬぬ。



#02 OWM(仮題)
4枚のジョーカーを取り出し、裏表を交互に混ぜますが、次の瞬間には分かれてしまします。これが何度か繰り返された後、表向きのカードを1枚減らして、その行方を追ってもらいますが、それでも当てられません。最後にはジョーカーは全てAに変化してしまいます。
オイル&ウォーター、モンテ、4枚のカラーチェンジという、欲張りな手順です。原案はマックス・メイビンの「タイニー・ウォーター」です。原案ではトリックカードを使うのですが、今回紹介する手順は、レギュラーで行えます。



元々の奇術探求Vol.2に載っている野島さんの「タイニィウォーター」は好きで一時期よく演じていたのですが、最早セットはおろか、手順が怪しくなっていたレベルのところでした。それとは全然違う感じに仕上がっているのですがこちらの方がいい作品だなと。フラッシュトレーションカウントって、エルムズレイと並んで正直マジックやっている人には「ああ、はいはい」って感じられちゃうと思うのですが、これは最後のどんでん返しが利いていて良作パケットトリックだと思います。



#3 3本ロープ・野島の手順(仮題)
おなじみ3本ロープの僕の手順です。高木重朗さんが紹介していた原理を僕なりのハンドリングに変えて、全体の手順を組みました。他ではあまり見ない原理ですので、これを知るだけでも価値はあると思います。



ゲスト演者のグリーンさん初めて見た。「お前らのようなクソムシ共に俺の妙技を拝ませてやるぜ」的なキャラは、どうして黒髪パッツンの美少女か、もしくはハートマン軍曹じゃなかったのかだけが残念でなりません。あとシャツのボトムボタンを閉じてないと、腕を上げる動作のときおなかとぱんつが見えちゃうから気をつけるんだ!(手品とは全く関係がない) あとロープの教え方の難しさを痛感。どっちをどっちに持って、どっちが手前に来てるとかまるで分かりませんw ロープマジックって、なんとなく基礎原理を知った後だと極端な不思議という感じは最早しないのでなんとも言えないのですが、綺麗にまとまった手順だと思いましたね(上から素人目線)。



<休憩>
この時間も教えてて結局全然休憩してない野島さんw



#04 トゥルー・オア・フォールス2
カードを当てるためのチャート表が書かれたシートに従って、観客に覚えたカードについて質問をしていきます。観客には好きな所で嘘をついてもらうのですが、それでも観客のカードは当たってしまうのです。
以前発表したトリックですが、手順を改良し、よりフェアに見せられるようにしました。マジシャンはただ質問をするだけで自動的に当たるので、結構不思議に見えるようです。



こういうの面白い!最初、完全にセルフワーキングなのかと思っていたら、いや、実際セルフワーキングなんですけど、あの絞り込み方というのはよく考えられたものだなと。クリアファイルに挟むか、もしくはパウチッコして使わせて貰いたいと思います、あのシート。1回だけ嘘をついてもいい、というのはバランス的に巧妙。というかそう言って必ず1回嘘をつかせる、というのがいいのですが。これもよく出来てる。いらしていたタナカさんが、これこれこうすれば更に複雑なバージョンができますね、ということを仰っていて、それは理屈としてはそうなのですが、複雑さが増して私のような人間にはマネージしきれないのでこのくらいにしておいてくださいw



#05 プリンティングファンタジー
タウンゼンドカウントを用いたダブルブランクからの変化現象。



あのカウントを使うだけで佐藤喜義さんな感じがする不思議。不思議なんだけど間違い無く私はスムーズにできない感じの。途中からタウンゼンドオペックカウントやら、アンダータウンゼンドオメガオペックカウントだのと出てきて、きょうじゅは考えることをやめた……。





#06 24
観客にカードを1枚表を見て選んでもらい、その数字に従ってさらに2枚のカードが選ばれます。その2枚が予言されています!さらに、選ばれた3枚の数字の合計数も予言されているのです!



キャメロン・フランシスの「18」の野島さんバージョン。デックを作る(というか予言を書く)のがめんどくさいな、と思っていたのですが、野島さんがちまちま作ったというデックを売っていたので、脊髄反射で買って来ました。オトナは時間をカネで買うのだ!「汚い!さすがオトナ汚い!」


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