教授の戯言

手品のお話とかね。

T.U.R.N.

Jason Palterの"T.U.R.N."です。ダイヤルロック式の鍵開け現象。演者は観客を1人ステージに上げ、このダイヤルロックの機構を説明したあと、ある4桁のキーとなる数字を見えないところでセットします。観客に2・3入れて引っ張らせますが当然錠は開きません。ステージに上げた観客に、客席のランダムな4人を選ばせて、それぞれに好きな数字を言ってもらうようにします。その数字をセットすると錠前が開いて超凄い。


バイシクルデックくらいの容積におさ…まらないような気もするけど、2デックくらい重ねれば大丈夫な感じの大きさのダイヤルロックです。この錠、下記のように分解出来まして、赤いポッチのところを一列にし、そこに好きな番号を正面にしたパーツ(黒いやつ)4つをはめていくとその通りの番号になるよ(=その番号で開く)、というもので、これがあることで、都度都度「ある番号をいまからセットするよ」というのが堂々と出来るのです。基本はステージやパーラーでしょうが、極めて巧妙な仕掛けのため、クロースアップでやっても発覚する可能性は低いでしょう。


上記で言ったようなことが誇張なく本当に実演出来ますし、舞台に上がってもらってから観客にずっとこの鍵を持って操作してもらうことすら可能です。実に良い道具だと思います。円安の昨今、送料込みで230ドルくらいもするのが難点ですが、お値段云々を差っ引いてみたら、実にいい、失敗しない、お客さんにも触らせても平気(ちょっと触らせる程度の短時間でこの機構に気付く非手品人はまずいないと思います)、個人的には文句のないアイテムでした。



実は一度、Small MagicianのBeeさんおひとりを相手に演じたことがあって(手品っ子によくある、「新しい手品グッズ買ったから騙させろ」というやつです)、ちょっとしたアクシデントで最初に試してもらっているときに開いてしまったのですが(オイオイ)それは起こらないようにすることは簡単に出来ます。いや、何故それをやっておかなかったのかというコメントはあるでしょうけど、こうやって人は学ぶのです。……非手品人相手にやってる時じゃなくて本当に良かった……!(手品人にバレても何とも思わない)

885780