教授の戯言

手品のお話とかね。

ゆうきとも マンスリーマジックレッスン Vol.1


「カードマジックの基礎を固める」
【収録内容】
 ・カードマジックの基礎の基礎
 ・DBカードの効果的な利用法
 ・天海ターンノーバーが不思議を演出
 ・スロップシャッフルの極意
 ・カードロケーション
 ・選ばれたエース
 ・初心者にもできるシンパセティックコインズ


「ゆうきとものマンスリーマジックレッスン」(以下MML)に手を出してみました。「オマエはまがりなりにも6年以上手品やっててまだ基礎レベルかよ」というコメントもおありでしょう。お説ごもっともなのですが、私はモノを沢山買う割に全然マスターをしていないという、いわゆる"お金で手品を買う"タイプの生活をしておりまして「これではイカン、手品さんにあやまれ!(誰)」みたいな状態だったのを改善しようと思い立った次第です。個人的なポリシーで、もうカードはいいやというのがあるのですが今回は枉げることにいたしました。イヤ、なんだかんだ言ってカードマジックは好きなんですけども。


このMMLは毎月5日ごろに出るDVDと冊子のセットです。各種名作にゆうきさんのテイストを加えた形のレクチャーで、解説が非常に詳しいです。「なぜここでこの動きが必要か、逆になにをしてはいけないか」などがかなり細かく解説されています。よくよく見れば技法の解説も詳細なのですが、それよりも演出時の諸注意の方が相当行き届いた感じなので、逆に「技法解説が寂しいな」とか思ったりしてしまうほどです。
あと、どうも業務系のプレスじゃなくて市販ドライブで製作しているらしく、うちの気難しい東芝HDDレコーダーさんは度々再生止めちゃってたのが悔しいですね。PCで焼いたものが止まるのはレコーダーのせいでもあるのではないかと思うのですがどうなんでしょうか。業務系プレスディスクだと止まったことはないんですが、やはりPC用バーナーだと信号は少し弱かったりするのかしら。まあ止まったらすぐに停止→再生で普通に再生できるのでいいんですが。で、内容。

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・カードマジックの基礎の基礎
カードの選び方とか持ち方・配り方など。なおゆうきさんはカードの大きさに関してはポーカーサイズオススメ派でした。ポーカーサイズじゃないといけないと言うことではなく、結局のところ"手の大きさにあった使いやすいものを"というところで。それを聞きながら「数学的・視覚バランス的美しさからいうとブリッジサイズ」とか思いましたけど。ちなみにヨーロッパでもブリッジサイズが普通とかどこかで聞いた覚えがありますが。ポーカーサイズはアメリカとカジノくらいとか。まあ結論はやはり"自分に合ったもの"ですね。
ただ一点、カメラワークがちょっと悪いのが残念。BEEデックに一枚表向きに入れるとサイドからくっきり浮き出ちゃって困るね、というシーンで、画面ではまるでその光景が見えませんでした。ちょっとくらいアップにしてください。

・DBカードの効果的な利用法
タイトルどおり効果的でした。「いきなりギミックカードですか」とか思っておりましたが、簡単な自作方法やそれのメリットなども解説されてました。

・天海ターンノーバーが不思議を演出
一揃いの裏向きデックを真ん中あたりから表合わせになるようにカット、オマジナイで全部元に戻る、というモノなのですが素で引っかかってしまいました。あの技法大学1年生の時に習った気がするのに。あー、視覚ってふしぎだなあ。理屈でわかっていても目はそうは認識しないところがまたふしぎでGOODです。オープニングに良さそう。

・スロップシャッフルの極意
DBを使った時の「表裏混ざってるよ」説得力の増し方は、佐藤総さんの「トランプと悪知恵」にあった「山火事トライアンフ」のあの感覚に似ている気がします。ぱっと見1枚じゃなくて3・4枚は裏向きになってると視覚的説得力がカナリ違います。

・カードロケーション
DBカードに更にある工夫をしてのロケーションです。演者はカードの表も見ないで、フェイスを見ているお客さんの顔色であてる、というのは面白いですね。

・選ばれたエース
4枚のAのうち、お客さんに一枚引いてもらって、戻してもらってシャッフル。引いてもらったAのスート(マーク)をあてるものです。大学1年の頃からよくやってます。原理は簡単なんですが、失敗した時にかなりドキドキする手品ですね。勘でやっても確率1/4というのもまた微妙なラインでいいです(笑)。2回3回とやるとふしぎなんですが。

・初心者にもできるシンパセティックコインズ
誰かのDVDだか実演で見た気がします。卓上に敷いたハンカチの下に入れたコインが、ハンカチを貫通してハンカチ上のカードの下に現れるというものです。「即席マジック事典」で読んだのかな…?名作というかいい小品手品という感じでしょうか。タイトルからすると上級者バージョンとかあるんですかね、やはり。

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手品とはまったく関係ないのですが、ゆうきさんは岩手のご出身なのに、何ゆえ時々怪しい関西弁になるのだろうか・・・。関西でのお仕事されてたのかな。あと以前「WISE WORKS」シリーズでマジェイアさんに突っ込まれていた「お客」呼ばわりが「お客様」になっていて、「やっぱりきちんと改善するんだなあ」と、変な感慨にひたれました。
全然手品に関係ないですね。以上です。