教授の戯言

手品のお話とかね。

ゆうきとも MML Vol.3

掲題のVol.3について。

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「手軽に演じる本格派マジック!」

【収録内容】
 ・万能!トリプルカット・コントロール
 ・2枚のジョーカーで捕まえるカード
 ・ハンカチから抜け出るカード
 ・テンカウントの極意!
 ・入れ替わりマジックでの注意事項

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・万能!トリプルカット・コントロール
「カードマジックやるならクラシックパスは必須だよね」などと、とかく世間には異様に手品ハードルの高い人がいますが、プロは結局ダブルカットやこの辺りに行き着きそうな気がする技法、それがトリプルカットコントロールです。難点はテーブルがないと出来ない(やりづらい)ところですが、まあスタンドアップでやり続けないといけないシチュエーションもそんなに無さそうですし、これをマスターして、下パケットを更にフォールスシャッフルできれば説得力はかなり増すと思います。ビル・マローン並の滑らかさでやれば、これだけで美しいフラリッシュになるのではないでしょうか。そんなもん出来れば苦労しないのですが(笑)。


・簡単なカラーチェンジ
Vol.2にあったようなコントロールを使ったもので、関係ないカードがお客さんのカードに変化するもの。ただ、ことカラーチェンジに限ってのみ、私は挑戦的な見せ方の方が好きなのでそこまでぐっとはこなかったです。まあ挑戦的な見せ方のチェンジができるかというと出来ないのですが(笑)。これやる時ばかりは手の小ささが憎い。



・2枚のジョーカーで捕まえるカード
「探偵カード」かと思っていたらちょっと違いました。「探偵カード」は2枚のJで挟んだデックを振った瞬間、一瞬にしてJがお客さんのカードを挟んで捕まえてくる、視覚的に非常に鮮やかなマジックです。ただ、これはどちらかというと静かに捕まえてくる形で、視覚的な良さはそんなに無いと思うのですが、地味に不思議です。あ、ちなみに私が言う"地味に不思議"は100%褒め言葉ですので、お含みおきください。


・ハンカチから抜け出るカード
トミワンのレクチャービデオにもありましたが、カードを落とすまで振るか、途中で引き出すか以外、特に差は無かったように思います。ゆうきさんは引き出す演技で、トミワンは落としていた気がしますが、どちらがいいかは好みだと思います。ぽてッと裏向きに落ちて、めくったらお客さんのカードというのでも、途中で引き抜いてびしっと示してもそれはそれで。
なお、以前から知ってはいる割にやった事が無いのですが、レパートリーに入れられればいいかなと思いました。テーブル越しに見せるには非常に効果の高いマジック・・・と思います(やったことないのでお客さんの反応はよく分かりません)。なお、私個人としては"面白い"とは思っているのですが、そんなに"不思議"とは思った事が無いのはなぜだろう・・・。


・テンカウントの極意!
分かる人には分かると思うのですが、結局このマジックはカウント7もしくは8辺りに議論が集中します。以前参加させて頂いたマジックスウィッチでも話題になっておりました。昔どこかで、「本来は長いコインルーティーンの中の一部分」という発祥説を聞いた事があるのですが、たしかにこれだけだと直截的すぎるきらいはありますよね・・・。大学のサークルに入ったときにRivastさんだかマツオカさんに見せて頂いたのが懐かしく思い出されます。
ちなみにテンカウントそのものより、そこに入るまでのナプキンクイズの方が私は好きだったりします(笑)。ウケ狙いだが、それは別に手品の不思議さでなくとも良い、というのが持論ですので。


・入れ替わりマジックでの注意事項
現象そのものよりも、入れ替わり系のマジックをする場合の口上の注意点がメインなのですがためになります。そこからすると私は逆にお客さんを混乱させていた気がします。赤だの黒だの白だのプリキュアだの、ぐたぐた言いつつ(後半嘘)。