教授の戯言

手品のお話とかね。

#01 [斎藤恒芳] 蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT OST


発売が決まったと言う記事を見た直後にはamazonで予約しておりました。待つこと2ヶ月、長かった・・・。本サントラのソースは「蒼穹のファフナー」と言うアニメーション作品(2004年)の、しかも放送終了数ヵ月後の一時間スペシャル(2005年末)と言う1話完結のプログラムでしたが、なぜかサントラは出るものだと信じて疑っておりませんでした(普通出ないです)。まあ偏った意見を言わせていただければ、こんな素晴らしいもの、CD出さない方がどうかしてる。DVD初回限定でサントラがつく、と言う方式でしたら間違いなくDVD買ってますね(いまDVDを買うかは迷い中)。

このブログをご覧の方は、「こいつは手品グッズしか金の使い道ないのか」と言う印象をお持ちかと思うのですが、実際は手品にお金をつぎ込む以前は、サントラにジャブジャブとお金を投じている人間でした。映画やアニメの作品を見たことが無くても、ゲームをやったことが無くても、サントラだけは作曲家買いです。手品と違って"買ってオシマイ"と言うことがあまり無く、色んな場所で何度も聴き、殆どのサントラの旋律を覚えるまでにいたると言う点では、私は手品より音楽の方が"好き"という素養があるのかもしれません。サントラの視聴&保有枚数は多分日本でも指折りレベルじゃないかと自分では思っているのですが・・・(そもそもそんな特殊趣味の人間があまりいないと言う説が濃厚)。

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本アルバムの作曲は斉藤恒芳さん。クライズラー&カンパニーでキーボードをやってらした、非常に有名な方です。この方の「作品」を初めて聴いたのは、1998年にやっていた深夜アニメ「時空転抄ナスカ」でした。ピアノ系の曲の旋律の美しさに惚れまして、以来追っかけております。余談ですが、その作品は深夜アニメ(多分低予算)にも関わらず音楽関連が異様に充実しており、ヴァイオリンには葉加瀬太郎ケーナには田中健、ボーカルにエキセントリックオペラと言う、当時から「ちょ、なんでまた?」な豪華さでした。勿論出たサントラは2枚とも持っております。聞いた話によると、斉藤さんは一度聞いた曲はその場ですぐ再現して弾けるらしいです。私も一応、絶対音感と言うスキルは持っているのですが、主旋律をアルペシオで流すのが限度です。それも一度だけ聴いた奴でなどはムリムリ。やはりその辺は音楽修行の差なんでしょうねえ・・・。尊敬です。


既に2枚出ている作品本編のサントラはワルシャワフィルハーモニーの演奏によるものです。壮麗極まりない、それでいて透明感のある素晴らしい作品集で、音楽だけ聴いていても"作品世界の空気を吸える"感じと言いますか。うまく言えないのですが、たまんない出来です。TSUTAYA行ったら借りて下さい。気に入ったら買って下さい。曲単体で良し、劇伴にしても非常に良し。

で、一方の本アルバムは先のアルバムのようにフルオケを使っているわけではないので、さすがに音の厚みとしてやや劣るのは否めないのですが、劇伴としての曲は引けを取らないと思います。何よりこれを使ったあの年末スペシャル、本編より泣けましたし
放送の翌朝に起きて、録画したものを「まあ総集編ぽいやつなんだろうな」と言う思いで見始め、まさか40分後には自分でもびっくりするくらいに泣いちゃうとは思わないじゃないですか。あの感覚には自分でもかなりビビリまして、視聴直後に気持ちの整理がつかず、ベッドで布団に包まって泣きながら寝ると言う、恋するオトメ情動の一風景のような(実際は20代半ばのへっぽこヤロウですけど)状況でした。「自己犠牲」とか「犬絡み」系の感動話に弱い人は泣きますよ、間違いなく。


えーとなんでしたっけ、サントラ万歳って話ですか。ファフナーSP泣けるから見れ。キャラは同じ平井さんデザインなのに種死はえれえ違いだ。あとサントラ是非聴きやがってください。ただ単体でオケを聴きたいなら本編の、しいて挙げるなら2枚目のアルバム「NOW HERE」を。いや一枚目の「NO WHERE」も凄いですけど。あまりお聴きにならないでしょうけど、サントラはいいですよ皆さん。以上です。