生来飽きっぽい上に、やる気の有る無しの差が激しい私ですが、8月中旬は手品熱が平熱以下に落ちており、Search and Buy -見品必買-をせずに済みました。て言うか普通はそうあるべき。先輩から「エウレカセブン」(50話くらいあるんですが)を全部見るように言われているし、9月1日は…「エヴァンゲリオン」を見るために劇場に足を運んでしまいそうだ…。
さて。
2年前の某手品番組で、英国のマジシャン、ニコラス・アインホーンがやっていたOil & Waterがあり、非常に不思議でした。最近その演技の映像を再び見る機会があったので、ネットでこれに関する情報を探してみると、海外のサイトには「ジョージなんちゃらという人のOWだ」という紹介コメントがあったり、それのレクチャーDVDも売っていたのですが、2chの某スレッドで「あれはダーウィン・オーティスのScams & FantasiesのVol.1に解説されている"Ultimate Oil & Water"だ」という旨の書き込みがありました。ところが、「Magic Review」のレビューを拝見すると、確かに「Scams & FantasiesのOWは非常にクリーンでいい」とは書いてあるのですが「もちろんノーマルデックで出来ます」という衝撃の一言が。
私が見る限り、アインホーンの演技はギャフカードを使わないと出来ない(これを"ギャフカード"というのが適切かは分かりませんが)と思ったのですが、そうするとアインホーンの演技が"Ultimate Oil & Water"＝ノーマル という前提に反します。もう、情報の海に溺れる哀れな青年が一人。
色々考えたのですが、彼の演技は"Ultimate Oil & Water"そのものではなく、元にしているにしても多少の手順の改変があるのでは無いか、という結論に至りました。勿論「Scams〜」を買って、実際にオーティスの"Ultimate Oil & Water"を見てみれば済むのですが、何となくこの二ヶ月に買っているDVDの枚数を思い浮かべると、やはりしばらくは自重すべきと思いまして、久々に演技動画を何度も見てトリックを洗いなおすという(私個人としては非常に嫌いな)手続きを踏んで手順を辿ってみました(マジシャンの動画を何度となく見返して手順を追うって、うまく言えないんですけど、みっともない感じというか、粋じゃない感じがしませんかね。いや、じゃあDVDや本を買って解説見るのが粋かって言うとそんなことは無いんですけどｗ)。
なお、TVでアインホーンがやっていたOWの演技は以下の手順：
第一段：赤黒3枚ずつ、それぞれ交互にFDで卓上に重ねていく。揃えて表に返すと赤黒分離している。
第二段：第一段の繰り返し。ただし置く直前にほぼ毎回、前段よりしっかりとカードのフェイスを確認させる。が、やはり揃えて表に返すと赤黒分離している。
第三段：表向きに赤黒交互に重ねていき揃える。完全に揃えた後で指を鳴らすとサインされたカードがトップに…じゃなくて、赤と黒に分離している。なおこのディスプレイは人差し指一本で行われる。
一見すると第三段が現象として一番強いのですが、逆に現象が完璧すぎるといいますか。あの現象を指一本で起こせるとなると、幸いにして私は数えるほどしか解法を思い浮かべられず、そこから構成を辿り、何とか彼の手順を再現するに至りました(あくまで"現象の再現"であり、この考え方が正しいかは藪の中ですが…)。
ただ彼のカードの扱いは恐ろしく自然で、少なくとも生で見せられたら、10回程度見てもトリックの詳細な部分までは看破できなかったであろうことは申し添えておきます。動画でもハンドリングが綺麗で、中々肝心な部分が分かりませんでした。このあたり故に、「いや、確かにレギュラーっぽいし、それからすると"Ultimate Oil & Water"かもしれない」、と思い続けてしまったわけで。…いや、もし"Ultimate Oil & Water"がこれと同様の現象をレギュラーでやるんだとしたら、ちょっと驚愕なんですけど…。
きちんとチェックしていくと、演技の最中何点かイロジカルな部分があるのですが、これは生で見せられたら確実に分からないレベルです。逆に言えばこれがフェイスが全部同一のカードで、バックの色の赤・黒で行われた日には、動画でも手順を追えなかったのではないかという気すらしました。…やってみようかな。
なんかここまで分析頑張ったのは、ベベルの某手順以来かもしれませんｗ
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ヨーキム・ソルバーグのレクチャーの開催日を素で一日間違えてまして参加できませんでした。くやしいっ…っ！
