教授の戯言

手品のお話とかね。

3連休備忘録

<11/21>
▼土曜日に高校の後輩君に会う。「受験生なのに手品してていいのかな」と思ったのですが、自分は確かその時分、週に13本アニメを録画して、+αリアルタイムで見たり、MADテープ(MDでしたけど)作成に余念が無かった気がするので、まあいいや、と思い直す。その結果、慶応義"塾"とか男"塾"とはちょっと違う"塾"に入ったりするんですけどそれはまた別のお話。

「たっぷりとクロースアップ 2009秋」にて、二川さんがやられていたカード当てがどう考えても不思議だったので、陰腹を切る…ふりをするくらいの、相当な覚悟をもって居酒屋で聞いてみたところ、なぜか実演をされ、もう一度普通に打ちのめされた後、「で、これはですね…」と、さらっと伝授して頂けました。ありがとうございました。

ということでこの日のためにそれを色々練習してきたのです。満を持して後輩君に実験。教えて頂いたルーティーンのギャグをひとつ削った形にしたのですが、うまくできまして安心。…もしこれが可哀想な先輩を慮って、ミエミエだったのを褒めてくれたとしたら…手首を切る!…もちろん彼のな!
続いて、久しぶりにMML見てやってみようと思った「オープンプレディクション」をしてみたのですが、これはかなりうまくいったと思います。…もし可哀想な先輩を慮って、分かりきっていたのを褒めてくれてたとしたら、その演技力で紅天女の役を北島マヤと競ってほしい。彼女は強敵だぞ。
調子に乗って、前日に見たBannonの4Aトリック3段をやってめろめろになって脳内土下座(Bannonに)。やはり自家薬籠中でないものをやるのは今後やめます。でもコストパフォーマンスの良さと、スライハンド以外の部分での追いようの無さ、これはちょいとお勧めしたいDVD。実演するかどうかは別ですけどね。

▼あれから1週間しか経過していないのに、後輩君が「F-orbital Move」っぽいムーブをやってきて絶望的な気分になる。あと以前戯れにお教えしたカードを弾く技法がサマになってきていて暗澹たる気持ちになる。そのうちパームする瞬間の腕をつかんで、例の名台詞的な「甲は、観客 乙より貸与されたデックへ追加せんとする目的で、スペードのエースのデュプリケートカード、もしくはそれに準ずる物体 丙をパームしたわね!」を言い放ち、トラウマを与えてみたいと思います。自分で声に出して読んでみたんですが語呂悪!

▼「先週とひさんに見せて頂いた「elastica」を再現してみようぜ!(訳者註:「 〜 主にキミが!」)」と、自宅から持参した大量の輪ゴムをロイホのテーブルに広げる。あーだこーだ言い合っていたが二人とも徐々に口数が少なくなる。
最終的には輪ゴムをいじっているうちに"デックを右手でビドルグリップに持って、一瞬の間に手の甲にセレクテッドカードが出てくるあれ"が楽しくなってきてしまった"集中力の無い方"が、キャッキャしながら手の甲にカードをしぱしぱ出現させつつ、"まじめに再現を試みていた方"へ「お、なんかそう、そんな感じっぽい変化だったよね!すげえ!」とかいう、まっことぐだぐだな感じになりました。なんかもう私これ(手の甲にカード)覚えただけで満足です。そもそも彼の手順がとひさんの手順として正しいのかどうか、私には判断できません。あ、そういえば"13と30のACAAN"のタイトルは伺いましたっけ…?

▼高校の先生が合流。二川さんの例のやつをやってみる。選ばせ方に自分の工夫(蛇足な気もする)を加えた形で演じてみました。「…お、不思議」とは言って頂けたものの、私の知っている黒人男性(L&Lのデイヴ)の反応とは程遠かったので、あまり不思議に見せられなかったのかなあ…。「オープンプレディクション」も然り。アメリカのストリートマジックの客並に「Fu(ピー)K!!!」「Oh, my gash!!!!」とか驚いてくれても私は嬉しいですが周りの一般客の目線が痛いので、今度は演技をご覧になる前に最初から封筒を出しておいて頂き、演技後にこんな感じで…  
先生「その封筒、開けてごらん」 私「え…」 先生「紙が1枚入っているね」 私「はい」 先生「読んでごらん」 私「…えーと。"65点。カードのチェンジはディセプティヴだった。予言にもう少し演出を" ……え?…エー!?」という形でお願いします(無茶振り)。観客が、演者の演技に対する点数や感想、ダメだしを予言しておくとか、これはなんか新しくないですか!意匠登録しよう(脳内で)。

▼オイルアンドウォーターの話もしたり。というかもうあんなのはマニア向けの現象です。でも…好きなの。実はちょいと思いついた現象があるので、手順を作ってみます。3段なのですが、私は少なくとも見たことが無いタイプの現象です。
あ、その昔「xxx(本名)デック」という、"使い道はよく分からないけど、見たこと無いから作ってみようかな"と思ったやつはいまだに解法が浮かびません。しくしく。OWの方はこれよりかはたぶん実現しやすい…はず。風呂場における脳内シミュレーションの状況では出来そうな気がしています。できたら「ザ・マジック」に投稿します(Vol.65535か65536あたりでご覧に入れられるかも)。

▼きたるべき上口さんのジョン・ハーマン地獄に備え、「ブラザー・ジョン・ハーマン カードマジック」を読み始めたのですが、現象の文章だけでもわくわくする面白さ。演技を見てないので軽々に判断できないのですが、これは中々に巧妙揃いではないでしょうか。というかこんなに多彩なトリック考えるとか、同じ人間とは思えない。
カップス(というかマックス・メイビン)もそうなんですが、やってみたいパケットトリックに限って、特殊なディヴァイデットカードを使うのですが、そういうのは普通のアソートメントには入っていないのが困り物。なのでそういった各種のカードを作るため、全部のフェイスはスキャニングしておこうと冬空に誓った。


<11/22>
▼「電脳コイル」観終。地味な部分が実は物凄い作りこまれていて感激。久々に、人間が走ったり物を投げたりする、アニメーションの動きに引き込まれた。かなりのツワモノアニメーターの皆様のお仕事と見た。泣かされたポイントは犬と家族愛。イサコは小6であれって、将来どんな大人になるんだろうかと、二次元の話ながら心配になってしまった。「触れるものだけを信じなさい」というイサコからヤサコへの台詞シーンはちょっと震えた。「攻殻機動隊」とはまったく違うアプローチですが、正直攻殻よりも電脳世界に対して怖さを覚えました。冷静に考えれば攻殻のほうが余程怖いのですが、なんだろう、空気とか感覚とか、そういった得体の知れない感じの怖さがあるのです、これ。また見直してみよう。正直なところ、ちょっと設定を消化し切れなかった感があるので。傑作とはいえないかもしれないけれど、本当に佳作です。斉藤さんの音楽もまた良し。本編見てからのサントラもまた味わい深いです。



▼実家の屋根裏を掃除。昔の文房具とか、カセットやら書類やら、正体不明の冊子とか、ばしばし捨ててやりましたよ!あと高校時代、友人と「同人誌を売る某イベントに出てみようか」とかいう話で盛り上がり、その時に練習した"もしかすると描いてる我々高校生というのは、こういうのを見てはいけない年代なのではないかな"という、諸兄諸姉のご想像にお任せする類の、きわめて不適切な絵などが描き散らかされたノートを発見。厳重に封筒に密封した上、回収直前の古新聞へ紛れ込ませてきました。別名デスノート。見られると死ぬ。主に私が。
まだまだ、まんが喫茶のような状況は改善せず…。画集とか含めて、私なんでこんなに買ってるんだろう。というかそんなに小遣いはもらっていた覚えが無いのですが、どこからプロダクションしてきたんだこれ。私は具現化系能力者か。労働力をお金にする変化系能力者ではあった気もする。今もですけど。