教授の戯言

手品のお話とかね。

STEEL&SILVER Vol.2


今日はいよいよアルフォンソに会える、と思うとドキドキして寝付けませんでした。コドモかw 仕事を早々に切り上げる気満々です。

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人づてで掲題・Paul GertnerのDVD「STEEL AND SILVER vol.2」を見る機会がありました。「マジェイアさんのページに、指輪が砂時計に入っちゃう手品の記事があったけどこれかなー」というてきとーなイメージで見始めたのですが、中身に関しては素晴らしかったです。気をつけてはいるのですが、最近の私はややひねくれたた手品の見方をしがちで、あまりDVDを見てびっくりする事が無かったのですが、素で声をあげて驚いてしまいました。最近見たDVDの中では個人的にはトップクラスかもしれません(ちなみにマジェイアさんのページにあったのはガートナーではなくカップスのRing on Glassという、カクテルグラスの脚の部分に通るタイプでした)。なおフレンチドロップの滝沢敦さんの「お勧め商品」の中にも紹介されています(http://www.frenchdrop.com/menu/osusume_taki.shtml)。私も上記の滝沢さんのコメントのように、何かがいつの間にか、という現象が大好きなので、(最近更新の滞っている)「フレンチドロップの店員さんが、商売抜きにトリックをお勧めするコーナー」は、是非とも定期的に更新して頂きたいものです。以下ガートナーのS&S詳細。

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Ring on Hourglass
That's Ridiculous
Cups and Steel Balls

コンペティションアクト。FISMとLas Vegas Desert Seminarで賞を取ったものらしいです。Ring on Hourglassに関しては上記の滝沢さんのページをお読みいただくとして、やはり砂時計の真ん中のくびれに、取り出せない状態でのリングの出現はかなり驚きです。物理的にありえないタイプの現象なので、逆に方法が類推されやすいですが、これを実現させたことに敬意を表したいと思います。カップスのRing on Glassを見た時もそうですが、こんなの生で見たらめちゃくちゃ嬉しいと思うんですよね。語り草にしますよ。
なおこれに至るまでにコインアセンブリとカップアンドボールをしています。どちらも一ひねりきいたもので、コインアセンブリは終わったかなと思った時に、追加であるものがでて、更に追加で・・・というマルチプルエンディング(?)がありびっくりでした。続くカップアンドボールはいつものニットコルク球ではなく鉄球。要れるとカツンカツン音がするのを利用しての演技で新鮮でした。やはりこれもマルチプルエンディングで、出ないよな?「エー」もう出ないよな?「エエエエ!?」と、次々にでてくる嬉しいサービスでした。

Reversed Assembly
タイトル通り、コインのリバースアセンブリです。ごく普通のコインアセンブリっぽく進むのですが、最後にはまた一枚ずつ元の位置に戻っていくと。卓上のカバーカードを取りつつの"アノ"動きがとても滑らかで綺麗でした。この技法は今までたびたびDVDで見てはいたのですが、こういったルーティーンなら練習してみてもいいかなと思います。あれ、誰だったかな、この技法が凄く綺麗だったと言う印象の人がいたはずなんですが。ううう。
王道中の王道のコインアセンブリは練習しましたが、私としてはやはりその後にリバースを行ってこそ映えると思うんですよね、この現象は。・・・練習したことないですけどw 
後述のSnap/Bounceは一枚ずつ集めて一枚ずつ戻すという流れなのですが、これはコインを移動させつつロードも行うため、ステップが少なくてすむイメージ。ただ、ガートナーは"アノ"動きが好きらしく多用するので、このムーブが目立ってしまうと冗長かもしれません。マクドナルドの100$ 4Aces Trickで消失に毎回エルムズレイを使う感じ、といえば少しはイメージが共有できますでしょうか。折角やるのに丁度いいコインとギミックがあるので、気分転換に練習しようかな、旅行先で。

Blackjack Surprise
演者はカードゲーム・ブラックジャックについて説明しつつ次々とCall(要はカードの追加)をしていきますが、バースト気味に。しかし卓上に置かれた4枚を返すと・・・。「いいえ、私はポーカーをしていたんですよ」というキメ台詞で終わるのですが、ポーカーだとなんかあと一枚無いとダメじゃね?とか思ってしまいましたw 要はカードのチェンジ現象です。

Snap/Bounce
一見して王道のコインアセンブリなのですが、一箇所に集まった後、同じような手つきで一枚ずつ元の位置に戻ります。ラストの処理がすこーし難しかったですが、最後には4枚のカードとコインしかお客さんの目には映りませんし、ギミックの活用法の勉強になりました。

Spellbound Roll/Reverse
ノーギミックで行うスペルバウンド。手の動きがメカニカルでいいです。難点はずっと左手で同じような現象が起きる事でしょうか。消極的ではありますが、左手に一枚示している時に右手がカラなのを示せるのはいいと思います。でもまあ、繰り返すのは2回が限度かというのが正直なところです。

The Card in the Candy Box
アンビシャスカード。最後は小箱の中から折りたたまれたサインドカードが出てくる。よく出来たルーティーンですが、これに関してはトミー・ワンダーのそれに軍配が上がります。ちょっと安っぽい小箱なのもありますが、ラストのチェンジに関して、トミワンの完成度(説得力)が高すぎるので、比べるのがちょっとかわいそうなんですけど。

おまけに、テレビ番組に招待された時の演技がついていました。
・「マークドデックを使います」というギャグタッチで始まるもので、以前テレビでセロもやっていたパーフェクトフェアローを3回やるたびにデックの側面の模様が文字に変わっていくやつです。本人が振り返りつつのコメンタリを聞いてると「パーフェクトフェアローを3回決めなきゃいけないという点が、TVでやるのに不安だったけどまあうまくいったよ」なんて仰ってました。
・コイン。番組司会者の手に一枚ずつコインが移動するコインズアクロス。ガートナーはリテンションパスがとても綺麗。
・ダイス。上記でやったカップアンドボールのようなものですが、ラスト怒涛のように巨大ダイスが登場するのは圧巻。子供の頭くらいの大きさはあるやつが二つ出たり。私は大喜びw
・コイン。銀貨を出して司会者に握らせ、銅貨を出して一撫ですると銀貨に。じゃあ司会者の手の中は・・・という、なんですかね、なんていう部類の現象なんだろう。スペルバウンド・・・ではないですしね・・・。これはかなり面白かったです。DFにESを使ってるのかな。ワトキンスのDVDで方法が一部同じようなものがあった気がします。

なんか他にもあった気がしますが概ねこのような内容でした。


ガートナーは添付の写真ではこわもてのオジサンなのですが、演技や解説中の彼は非常に気さくなオジサンと言う感じで好感が持てます。若い頃のテンション低めのダローが、あのテンションのまま年をとったらこんな感じになりそうといった手つきの鮮やかさと顔でした。ていうか若い頃のダローを見たことある人でしたら、あの髪をグレーヘアにしてくれれば概ね似ると思います。でかいメガネといい。・・・メガネといえば「WISE WORKS1」の頃の巨大メガネ装備のゆうきさんは、今見るとちょっと面白いです。昨日届いたMML Vol.14も、演技はかなり楽しんで見ていたのですが、昼間の社内例外処理でくたくただったので、解説見ながら30分ほど落ちておりました。来月、知人の結婚式の二次会で手品を依頼されているのですが、久々に本気で手品をしようと思っているので、カードに関してはトランプの友シリーズなども含め、きちんと見直さないといけません。