教授の戯言

手品のお話とかね。

僕の夏休み顛末

ナディに会いにメキシコに行く
・チチェンイッツァとセノーテにいければいいやと思っている
・昨今胃の調子が悪く、慢性的な地味不快感と、茶碗一杯以上食べると何となく吐き気がする状態(これがきつい)

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▼10/04(木)
デルタ航空、各座席にゲームだとか映画のモニタがついていて、想像以上にハイレベルなことにちょっと驚いた。クソ安いくせにw 機内でリリカルなのはを6話まで見た。成田−アトランタ間の12時間ちょいの間に風邪をひく。アトランタの空港で既に若干意識が朦朧としていたが何とか耐えた。会社の先輩に頼まれていた雑誌は発見、帰りに買おう。しかしアメリカの入国審査、凄く厳しい。びっくり。

カンクン着。荷物を待っていたら日本人女性に声をかけられる。24歳というその女性は、就職前の記念旅行らしい。名前を聞いたときにハルヒ役の声優の名字と一緒だったのだが、残念ながら名前は綾ではなかった。"ひらの あ"まで一緒だったのに。惜しい。少しだけ行動を共にする。英語が物凄く通じにくい国(私の英語力そのものもたいしたこと無いんですが)上に、体調がかなり悪い時だったので、かなりほっとした。ちなみに彼女はカサ吉田という、日本人がオーナーをしているリーズナブルな価格のホテルに行くとのコト。

ホテル着。既にふらふら。知人が予約してくれているとはいいつつも、若干想像はしていたのだが、案の定「予約されてないよ」的な対応。これは想像の範囲内。現金だと56ドル、カードだと65ドルというので現金でシングルを一部屋。行ってみてびっくり、つくりは簡素ながらLDKスタイルでした。一人でリビングなんかつかわねえw とりあえずシャワー浴びて薬を飲む。薬はホテル横の薬局で、ジェスチャーで購入。

この日、伯父の同級生で、メキシコ在住30年、旅行関連事業をやってらっしゃる方に会う予定があり、そのまま眠れなかったのは辛かった。初めてお会いしたその方Sさんは肌は浅黒く、メキシコ人です、といっても分からない感じ。一応不安だったので先ほどの風邪薬を見せて正しいかどうか聞く。一応処方としてはあっているが、副作用とかが心配だけどね、とか言われる。

近くの喫茶店で色々お話。これがまた有用ではあるのですが、体調が体調である上に、Sさんはヘビースモーカーなのでかなりクラクラに。

0時近くになって別れて宿に戻る。もはや思考が働かずベッドに沈む。海外に行く際に体調不良を抱えていたり、到着後でも体調を崩したりしたことが実は無かったのです。まあいい経験かな…(無事帰れれば)。

カンクンにはウイダーインゼリー的なものが無い
■メキシコの交通事情は強いもの優先。タイより道路幅が広いので、渡るのがちょっと命がけ


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▼10/05(金)
起きたら9時半。体全体が重いが昨日ほどではない。なのは7話を見たあとでネットカフェを探しに外へ。1時間1ドル(10ペソ)でした。昨晩の薬局でもそうなのですが、メキシコの値段表示記号は何故か$なのですな。しかも大体1ドル=10ペソなので600円程度のものが$55と言う表示。物を買おうとするたびにかなりびくびくする。入ったネットカフェが日本語入力をサポートしていなかった(実は日本語をサポートしているところそのものが少ないのを夜に知った)。ローマ字で自宅やらその他に、一応の到着報告を必死に打ち込む。

地図を見つつ、前日Sさんに教わった場所を確認。翌日のツアーに行く前の待ち合わせ場所のため重要な行動。

ひとまず確認が出来たのでスーパーへ。物価の確認をするのに、海外来るといつもする行動。この国は缶詰が安い。生鮮食品というか、野菜の扱いが凄く適当。メロンがかびてるw メキシコの人は小柄でずんぐりした体型の方が多く、スーパーでも私程度で背が高い部類で、ちょっと体験したことの無い感覚。胃の都合上物が食えないが、効果的に栄養摂取となると水分と糖分がやはり重要。チョコレートやフルーツジュースなど、バランスはともかく、必須動力源を中心に確保する。趣味のサバイバル知識をこんな風に使うとは思わなかった。どうでもいいが「買いすぎなんじゃないか」というくらい、みんな大量に買うのですね。私が見た人がたまたま、かも知れませんが。

宿に帰ったあとでリリカルなのはコンプ。A'sに突入。この宿の近所、夜中まで音楽が鳴り響いててうるさい。まあイヤホンしてるからどうでもいいけど。

■Sさんは学生運動家だったことがある
■Sさんは留置場に入ったことがある
■Sさんは催涙弾を食らったことがある
■様々な学生運動時代の裏話


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▼10/06(土)
チチェンイッツァに行く。Sさんと私と日本から来たご家族3人以外、バスの中は全員メキシコないしはアメリカン。日本人のお嬢さんが結構背が高く、私もあと10センチほしかったなあと思ったりする。

まずセノーテに。ご存じない方のために説明すると、地下に水がたまったり湧き出したりしたあと、上を覆っていた石灰岩の部分が崩落して、ぽっかりと深い水場になっているようなところ。一応水着も持っていったが寒そうだし、滞在時間も短いため、遺跡に行く前に体調が急降下しそうな予感がしたのでやめておいた。外人は高台から飛び込んだりしてはしゃいでいた。えらい均整のとれたカラダの人もいるが、樽みたいな人も多かった。私は2・30分写真を撮ったり辺りを眺めたりして過ごす。1時間ほどでバスに戻り再出発。どうでもいいがガイドの英語ジョークが若干理解できない。スパニッシュは知識がゼロなのでしょうがないとして、英語ですらこれかとリスニング力の無さを痛感。

食事をするが、やはりバイキングも一皿程度しか腹に入らず。Sさんに心配されるがこればかりはどうしようもない。メキシカンダンスがステージ上で行われていたが、頭上の盆にボトルを3本載せたまま踊ったりしていて、ジャグリング好きの血が騒いだ。なお踊っていた女の子の一人が、会社の部署の後輩に似ていた。いや、可愛いんですけどね。



チチェンイッツァは広かった。クソ暑かったと思ったらスコールに降られてずぶ濡れになったり、かなり忙しい天候。2・3時間かけて色々な遺跡を見る。途中結構くらくらしかけたが何とか全部回れた。石造りの素晴らしい遺跡で、体調万全なら一日中いても飽きないと思う。ただ去年より、主だった遺跡が登頂禁止になっているのでそこが頂けない。遺跡はやはり外から中から駆け回ってみて触らないことには。

反響構造がかなり顕著で面白く、ハガレンみたいに掌を打ち合わせると一瞬遅れて「ビシュン」という反響が返ってくる。なんでも向こうの考えでは、神様は人間の心の中まで見るほど暇じゃないので、こうやって注意を向けさせないと願いを聞いてもらえないとか。確か日本の神社もそんな考え方があった気がする。



球技場跡はかなりしっかり残っていて、ここもまた先述の反響が素晴らしい。炎天下で地獄のような暑さでしたがw しかしあんな小さなわっかにボールを入れることが出来るものなのだろうか。

そういえばマヤ人はいけにえで有名。征服者のスペイン人はどくろにも驚いたが、宮殿内に立ち込めるその死臭にもかなり閉口したらしい。まあそうだろうなあ、人間、バラすとえらい臭うらしいし・・・。他にもどくろを棒に突き通した物がずらーっと並べてあった一角があった。今やその面影は、台座のガイコツ彫刻くらいにしか見られませんが。近くに貢物を集めた場所があり、「オマエラ、ちゃんと貢物持ってこないと、後ろのどくろの仲間入りだぞ」という示威意識があったという説もあるんだそうで。

こちらの遺跡内にあるセノーテは、もう水源が詰まっているとかで緑一色。行きがけの透き通り方のを見た後だと一層汚く見える。年頃の美少女を多数沈めたという伝説付のセノーテですが、昔行われた潜水調査で赤ちゃんかお年寄りが多かったということが分かっていて、Sさんは解説しながら「そういうロマンのカケラもないことをする奴は本当にセンスがない」と憤慨。私も同意。悲劇の美少女がいてこそだろ、もう。

なおこの遺跡は全般的に世界遺産の割に意識がかなりゆるい。何がゆるいかって、遺跡の中で地元民が商売しすぎ。当局が追っ払っては誰もいなくなり、またしばらくすると元通りといういたちごっこ状態らしい。これは建築遺産としてはかなり致命的だと思った。後述するが、メキシコは発展しない気風を備えている。別に発展しなくてもいいのだが、転がっているビジネスチャンスを、みすみす逃している気がして勿体無く感じた。

チャック・モールという、まあ膝立て腹筋する姿勢みたいになった人のお腹の部分に、「人間の心臓を載せ、神への捧げ物とした石像」がある遺跡があるのだが、その前で写真を撮ってもらう。本当は像と同じポーズをして「ビリーズ・ブートキャンプ!」「Count it!」「その姿勢でストップだ!」とかやろうと思ったのだが、若干恥ずかしさが勝ったのでやめておいた(石像がビリー役)。今にして思えばやっとけば良かった。

帰りのバスでかなり頭痛がしてきた。ツアーバスを降りたあと、がんがんする頭と吐き気を抱えつつ、ウォルマートなど、現地のお店をチェックした後で宿に戻る。なんというか頭痛いし、お腹は空いてるが気持ち悪いしで最悪な状態。非常に疲れていたので、「まあ明日は昼頃にネットカフェにいけばいいか」と思い、21時には崩れるように就寝。


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▼10/07(日)
寝たのが早いせいで朝5時に起きてしまった。ひとまず「なのはA's」を見始める。…。昼前見終わる。あれ、ここは東京?w 見終わるとあの大好きなMAD「A's combat ZERO」の元ネタが全て分かり、その出来の良さにあらためて感心。

外を見ると突発性であろうが沸き起こる群雲。風がびゅうびゅう吹き始めた。ので、ヨーグルトとm&mチョコとリッツのクラッカーと胃薬を飲んで少し寝る。別にこっちに来てからでもないのだがこの胃の具合はなんとかならないものか…。決してずっと空腹感すら無いわけでもないのだが、リッツ6枚程度でもうこれ以上食べられないかな、という感じになってしまう。節食ダイエットは体に良くないのになあ…。

夕刻、ネットカフェとスーパーに。ネットカフェは相変わらず日本語の入力が無い。スーパーにおいて、海外ではよくあるという「決済前に飲み食い」を普通に目撃する。いや、別にその国の風習だろうけど、日本的感覚に慣れているとイマイチ解せない。一口食べて、やっぱいいやとか思って戻す奴とかいそう。いや、実際に封の開いたボトルが売り場のケース内に置いてあったりしたし。いいのか…。明日以降、水場に行くことも多いのでサンダルをゲット。StrikerSを見始める。9歳だった主人公がいつの間にか19歳になっていてびびる。


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▼10/08(月)
セノーテダイビング。朝7時前に宿を出る。昨晩内腿に赤い発疹を確認していたのだが、朝にはばっちり広がっていた。最初虫刺されだと思っていたのですが、広がり方から見てどう見ても蕁麻疹です、本当にありがとうございました。ああ、栄養補給と思って食べたチーズがいけなかったのかなあ。私のサバイバル知識、中途半端〜w

ミニバスに数人乗るが、みんなご夫婦。一人なのは私だけ。ウウ。セノーテに行くのは私と50歳くらいのご夫婦だった。あとは皆途中のプラヤ・デル・カルメンで降りてコスメル島というところでダイビングをするんだとか。なおこの夏に日本のテレビ番組で放送されるまでは、月に数回程度しかセノーテツアーを開催していなかったらしい。とすると、セノーテに潜ったことのある日本人は、もしかしたらまだ1万人もいないのかもしれないと思うとちょっとワクワクした。

セノーテ到着。密林の中にあってそれだけでwktk。水辺なので蚊が多い。潜水前に糖分補給だけしてダイブ。やはり内部は凄く幻想的だった。当然のコトながらライトで照らすのだが、淡水はさすがに透明度が高く、あらゆるモノがスッキリ見える。このダイブのためにデジカメの防水カメラを買ったのです。ああ、良かった…と思ったのも束の間、デジカメは暗いところでの撮影に非常に弱い。ちょっとの揺れにも凄く弱い。結論から言うと微妙な写真が殆どだった。しかし水中から見る外の景色など、非常に素晴らしいのは間違いない。これはダイビングをする人で、メキシコに行く人には是非いってもらいたいと思う。「その際には日本人女性ガイドが完全同行のダイビングショップ「クイーン・エンジェル Queen Angel」を宜しく」と、同社の方が仰ってましたw 英語ツアーの方が安いですが、色々きちんとケアして下さるので、宜しかったらご利用下さい。なお温度差などで透過率が変わっている"サーモナントカレイヤー(忘れた)"とかいうのが凄く顕著で、これのスキマを泳いでいるだけで嬉しくなってくる。

二本目は一本目であがったところから別の方向に向かって潜る。今度は洞窟内にある空間に途中で出て、そこで鍾乳石を見たり非常にバラエティに富んでいて素晴らしい。事件はここで起こった。
その洞窟内の空間から再度エントリしてから、ふと自分の右手首を見るとデジカメが無い。下を見ても複雑な岩の複層構造が見えるばかり。一瞬でかなり絶望的な気分になる。こんな状況なのに糸色先生のあの台詞が浮かんでしまう自分が余計に悲しい。ああ、こんなの見つかるはずが無い(このケースセット、ほっとくと沈むし)。ああ、さようならデジカメと防水ケース計5万円。私のせいで(多分)5分ほど短縮してあがることになってしまい、同行のご夫婦に対しても非常に申し訳ない気持ちに。しょんぼりしつつ着替えていると、ガイド兼先導のロヘリオさんが見覚えのあるカメラをぶら下げて帰還。感激した。
「彼は"潜水中に落としちゃった"っていう、お客様の金の指輪すら見つけてきたことがあるほどの人なんですよ」とかQAのお姉さんが言っていた。ロヘリオさんが先導&ガイドで良かった…。

帰り際にログブックにロヘリオさんのダイブサインをもらい(ひらがなで"ろへりお"ってw)、タコスを食べて帰る。が、カジキマグロタコスとエビタコスの二つで限界。物が美味しく腹いっぱい食えないというのは、旅行の…というか人生の半分くらいを損している気がする。絶好調なら4つや5つは食えそうなのに。帰り道、バスから見る雲はクッキリしていて、空の広さも相俟ってCGみたいだった。30分でプラヤ・デル・カルメンの港場に戻り、そこでコスメルツアーの皆さんを拾って90分ほどかけて帰る。通常5ドル程度らしいが、運転もしてくれていたロヘリオさんに、大目のチップを渡して一日終了。いや、本当にありがたかった。


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▼10/09(火)
体調悪いのは分かっていたのですが、無理やりこの日もアクティビティを入れる。コスメル島ダイブ。また朝7時前の出発でコースもほぼ同じ。昨日までの経験で、バスの中で鼻で呼吸をすると頭痛がすることが分かったので、口での呼吸を心がける。なお蕁麻疹は治っておらず逆に広がっていた。ショック。コスメル島へは先述のプラヤ・デル・カルメンからフェリーに乗って渡る。そこから色々あってとりあえず潜った。

天候は曇りのちスコール。かなり悪い条件。それでも屋外というのもあるが見通しは良く、昨日よりいい写真がたくさん撮れた。その昔ライセンスを取得したタイのダイビングショップの教官が、個人的に中性浮力大好きな人だったせいもあり、その教えのおかげで私は結構安定して移動→停止→撮影が出来た。私も彼のように"水中で逆立ちして目を閉じたまま同一深度を保持"という技が出来るようになりたいですが、まだその域は遠そう。本隊から少し離れたところででっかいロブスターも見つけたり、かなり色々見ることが出来た。昔は本数や深度が潜る楽しみの大きなポイントだったが、カメラを持つと浅いところで綺麗な景色を楽しんだりも出来、これはこれで良いなあと思う。長時間潜っても疲れづらいし。


2本潜ったあとで食事を取り(昨日までよりかは腹に入った気がする)、コスメルのダウンタウンを散策。ひとまず薬局に行って腕などを見せて蕁麻疹の薬をゲット。ガイドの方に見せたら「効能は正しいです。一日3回以上飲まないでね、と書いてありますね」と。もともと頻繁に薬は飲まないですが、そのくらいは教えて欲しかったです、薬局のおばちゃん…。帰りは口呼吸を心がけ、無事に戻る。夜は恒例なのはまつりw


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▼10/10(水)
メキシコ終日滞在最終日、今までのホテル「Caribe International」から「カサ吉田」に移る。理由は手持ちのペソが少なくなっていたのでw 朝一でチェックインさせてもらい、StrikerSを19話まで見て夕方まで昼寝。なんか凄まじくダメな生活をしている気がする。例えるなら自宅警備員。海を越えてなお、半日昼寝とアニメ鑑賞って。

夜Sさんに会ってタコスを食べつつ長話。Sさんは、実はかなり本気入ったオカルト大好きな方なのですが、私は私でネタ程度には雑誌:ムーも知っているし、MMRも読んでいるので話はきちんとできるのです。マヤの暦の話とか竹内文書の話、オーパーツ古代文明、UFOからレムリア大陸・アトランティス大陸まで大丈夫!(「ふしぎの海のナディア」から入った知識は無駄に多い) 

場所を喫茶店に移してもトークは続き、政治経済の話からお笑い、エルカザドの話まで(本当)。自分の倍以上の年齢の方と、幅広いトークで盛り上がれました。それが私の二つ名"きょうじゅ"の所以!w 「キミ、話題の幅が広いなあ。僕が学生運動の頃に会った、東大とかの奴らもそんな感じだったねえ」と言われるも、その後に「どうでもいいけどキミ、若いのに結構右翼的だよね(笑)」とも言われる。…なぜだw 新たな称号:インテリ右翼。

「Mr.マリックの、コインを煙草が貫通する奴とか、どうなってんだろうねえ」とか仰っていたのがちょっと面白かった。ええ、それは超能力ではなく正真正銘の手品です。
4時間以上喋ったあとで名残惜しくもお開き。このような年齢差も人生背景も違う方と話すのは非常に楽しい。日本やメキシコ政治の裏話など、聞いてしまって良かったのだろうかというものもあったのだがそれはそれ。非常に楽しかった。

なおチチェンイッツァのときも思ったのだが、メキシコは開発"途上"国というより開発"低迷"国なのだそうだ。遺跡の一件だけを見てもそうなのだが、どうにも今が良ければいいという人が殆どで、Sさんの言葉を借りると「昔の人の遺産頼み」「ぼったくることだけ考えてて観光立国として発展させていこうという計画性が無い」「発展は他国の恩恵で、自国の産業自体は殆ど発展していないことに、首都の人間すら気付いていない」とのこと。「都市計画もさ、見れば分かるけど、日本の中学生とどっこいくらいの計画性だからね。まあこの辺の気質は僕が来た30年以上前から変わってなくて、今後も多分変わらないはずだけどさ」と。

私の「遺跡の保護とか、世界遺産としてのケアみたいな部分がああまで疎かだと、30年・50年後に遺跡とかがが観光条件として機能しなくなっちゃうんじゃないですか?」との質問には概ね同意を受けたが「ただそれはやはり先進国的な考え方であって、現地の人間にはそういう考え方は無いんだよね。そこがある意味いいんだけど」と諭される。なんというか非常に勿体無い。

Sさんが、メキシコに関するジョークで「"神々が集まって様々な世界・国を作った。作り終わってから、メキシコ作成の神に他の神からいちゃもんがついた。いわく、「メキシコが恵まれすぎている。素晴らしい自然に景色、天然資源、文明もあるし不公平すぎるだろ」と。そこでメキシコを作った神が一言。「大丈夫。だからこそメキシコ人をここに住まわせた」"」まあメキシコのメキシコたる所以はその辺にあるのかなと思いましたが、先述の通り、もう少し色々な部分に関して整備しなおした方がいいんじゃないのかなあと思ったりしました。まあ人んちの生活に口出すなって話でもあるんですけど。

なお海外旅行の「もう行きたくない海外の国」ランキング、堂々の一位だったりするらしい。何の調査なのかや真偽の程は知りませんけど。「とりあえずぼったくれるときにぼったくっておこうぜ」ちっくな物の考え方なんだとか。大丈夫かメキシコ…。世界最大の債務国でもあるらしいし、行く末が不安。日本と違って自国民への借金ではなく、諸外国への借金というのがまた。

帰り、人気の無い暗い通りで自動小銃を持った立ち番の警官を見てちょっとドキドキする。この警官が今ふとご乱心めされたら「遺言があったら、どうぞ」「ばきゅーん」だなとか、怖いんだか阿呆なんだかよく分からない想像をしておりました。いや、確実に阿呆だな。何もありませんでしたけど。


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▼10/11(木)
する事も無いので、朝起きて適当にお腹に入れたらチェックアウト、空港へ。とんでもない旅行だったなあと思いつつメキシコを後に。ここで一点不安が。セキュリティ対策などが厳しく、最近先進国では空港泊が許されないという噂。私は17時半にはアトランタに着くのですが、アトランタから成田へは翌朝10時の便なのです。「まあいざとなればイングリッシュヨクワカリマセーンとか言い張って、無理やり空港に泊まってやれ」とか思いつつアトランタ着。結局完全にダメということではないのですが、ぱっと見成田みたいにホテルまで運んでくれるサービスが見つからずうろうろ。いや、なんか直通電話サービス見たいのはあるんですけど、値段が載ってたり載ってなかったり、サービス内容やらがイマイチの見込めず。空港エリアホテルシャトルバスってのがあって、それが周回してんのかなと思いつつも、英会話を忌避せんがために空港泊を念頭に動き回る。



2時間くらいさまよって、結局ホテルをとることに。理由は空港内が寒かったのと…旅行中になのはStrikerSをコンプするために(主に後者)。ドキドキしながらシャトルバスの乗り場に。この日のアトランタ14度とかで、半袖だと寒くて泣きそうでした。そこにあった電話でホテルをとって(海外での行き当たりばったり電話予約は初めての経験でして、えらい緊張しました)、空港から10分ほど走ったところのホテルに到着。

「それぞれのホテルが無料送迎車を用意」していて、「送迎車の溜まり場が空港裏にあり」「そこにある電話を使って予約」「行き帰りをサポートしてくれる」という仕組みなのですね。そのルールを知らなかったので非常にドキドキしました。そして旅行中最後の夜にして、初めてバスタブがあることに感激。元々"旅行といえばバックパック"でしたので、お湯のシャワーが出るだけで「豪華〜」とか思えちゃうんですけど。心身疲労の窮みのところで湯に浸かれる、この幸せ。

身支度を整えた後でStrikerS最終話までコンプ。魔法少女モノというのはただの仮面で、実際は"拳で語り合ってる"のが本作の良さだと思う。なのはさんの問答無用の強さに燃えつつ寝る。


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▼10/12(金)
チェックアウト後、シャトルバス的な車に乗る直前、はあっと息を吐いてみると白い。気温は一体何度だ…。出国ゲートで偶然、成田→アトランタで隣だった女性&その姪っ子に再会。彼女たちはペルーに行っていたとの事。ああ、長かった旅もこれで終わるとなると脱力もひとしお。

機内では「7 SEEDS」「BLACK LAGOON」を読む(積読解消のためとはいえ、コミックスをガーメントに詰めて行ってるのが実に阿呆っぽいw)。7SEEDSは、BASARAの頃から変わらぬ、田村先生のストーリーテラーとしての凄さを再認識。9巻か10巻あたり、腹話術師の茨木真亜久の最期には素で泣いた。この作品、どう完結するか分かりませんが続きが楽しみ。
ブララグは広江さんの絵の躍動感がやはりいつ見てもステキ。物凄い上手いですよね、この人。ガンパレの同人とか一番チカラ入ってたと思いますし。本作は色々面白くはあるんですが、ロックとレヴィの行く末以外、あまり気にならないのはなぜw あとネイティブイングリッシュスピーカーではない人が、こういう作品の多種多様なスラングを書く場合って、どっから元ネタ仕入れてるんだろうというのがふと疑問に思った。


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▼10/13(土)
14時間半のフライト、…長かった。帰りだけは窓際だったので頻繁に外を見ていた。北海道のあのくびれの部分とか高度10000メートルからだとちゃんと見えるんですね。とにもかくにも疲れた。フライト時間もありますが、体調を崩しての旅行は良くない。体重量ってないので実際は不明ですが、この旅行で2・3キロ痩せたはず。…痩せてて。