教授の戯言

手品のお話とかね。

Yuji村上レクチャー

9/19、Yuji村上さんのレクチャーに参加。下書きしたまま忘れておりました。何度か生で拝見したことはありますが、やはり特殊テクニックにワクワクしてしまう。

01. 「Color Coordinator」 02. 「Come Another」 03. 「利き音」 ex. 「GION DECK(cut ver.)」 / 「MEOTO予言」実演 04. 「Rubbers」(?) 05. 「President & Queen」 06. 「Newニンジャコイン Ver.4」 07. 「Not Appli」(?) 08. 「メーテルリンクカードトリック」 09. 「Knock Knock Kings」 10. 「Try-Out」

大体は先年出たレクチャーノート「Starting Members」より。あと幾つかは以前の「掌 パーム」にもあるものとのこと。以下雑感。

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「Color Coordinator」は地味に不思議だが配る直前に見たいなあという、演者の都合を無視した願望。
サトルティのきいたKとQの交換からのAの出現「Come Another」が好き。使う技法も無茶ではなく、頑張ればやれるかも、と思えるくらい。
「利き音」はレクチャーノートに書くとき、手品好き相手には面白みが無いかもしれないなと思われたとのことでしたが、とても実用的だと思う。パスだのトップチェンジだのは使うのですが、割と大きなミスディレクションもあるし、私のようなすっとぼけた演技の人に向いている気がする。カードを示す時は、今回のレクチャー会場のような形態でなく、バーのようなお客様に近い場所だとより効果が大きくなるのでしょうね。「こんな感じの?」と下からひょいっと。
「GION DECK(cut ver.)」実演はヒンズーシャッフルではなくカットしてもらう方式を取っていたが、あれは指示が難しそう。「よく見えるように」というフレーズは「そう指示するのかー」と思ったが、ハジっこをこう摘んで、というようにしないと意図したのと違う感じで取られてしまいそう。GIONデックの理屈は分かるのですが、KYOTOデックはどうなのかが知りたい。とはいえ、タネに直結しそうなので聞くに聞けないのが。個人的に大好きな 「MEOTO予言」実演、やはり不思議でした。いいトリックですよねえ、あれ。サロンレベルでも分かりやすいですし。

−休憩−

「Rubbers」輪ゴムマジック。「掌 パーム」のVol.5に解説があるそうです。CMHCベースで進むが、第二段では驚きの展開に。あの1本で井桁を作るの誰に習ったんだか思い出せない…。しかし残る1本の処理は完全に意想外でした。
「President & Queen」銀貨と銅貨で行うOW現象。同じく「掌 パーム」Vol.12&13の2号に分けて掲載。これは透明なコインボックス…というかムースの蓋だそうですが、そんな小道具を使いつつ、ギミック云々ではなく物体の特性をうまく活用しており、解説を聞いても不思議に見えます。色々な創意工夫があるのだなあと素直に感心。
「Newニンジャコイン Ver.4」「掌 パーム」Vol.10に掲載。ハンギングコイン系なのですが2箇所本当にどこにいったのか分からなくなっていた部分が、自分の好きな技法で処理されていて、己の目の節穴振りに驚く。
「Not Appli」(?) iPhoneのアプリに対抗して、普通の携帯電話でできるように工夫したカード当て+αだそうで、手品マニアとかだとなるほどーで終わってしまいそうですが、非手品人にはとても受けそうなトリック。一般受けに重点を置いた本を今度出される予定とのことで楽しみ。
メーテルリンクカードトリック」カードアンダーザグラス。バーでやられている時に、グラスにカードくっつけられているのに気づかず(グラスが汗をかいてるせいでカードがはりついている状態)に気づかず、じーっと演者の手元を見続ける観客の話は爆笑でした。
「Knock Knock Kings」 カードを数え取っているだけなのに、一枚ずつKがひっくり返っていくアレです。続いて皆さんお待ちかね、「Try-Out」。やはり問題はみんな大好き、「Secret Turnover Elmsley Count」と「Tryout Shuffle」でしょうw 前者は操作としてやれないことはなさそうですが相当難しい。何が難しいって角度がきわどい。方向によっては変態技法による変態ムーブが見える(※)。「Asher Twist」は直上からがベストアングルでしたが、「KKK」は正面がベストですね。演者右は無理があるし、左はカードのフェイスが見えづらそう。
※なお帰宅後、原案のグッドウィンを見ましたが、(映像という固定視点であるせいもあるが)グッドウィンマジックは全部地味だが全部キモくて参考にならないですw 11月にマジックキャッスル行ったらお会いできるかな?
「Try-out」は村上さんのテクニシャンぷりの真骨頂な気がする。技法の理屈は分かる。しかし私のこの手の小ささであの変態技法が成立するのだろうかというのはちょっと疑問。マニアの集まりで出来たら話題になるレベルの技法ですね。何度か…いや、数十回は部屋でぶちまけました。握力が足りないのだろうか。手が大きく指が長いと、そんなに力を込めなくてもきっちりホールドしたり、より強い圧をかけられたりして便利でいいなあ。なお関西ではTry-Out Shuffleできる人もちらほらいらっしゃるらしく、やはり怖いところだなと思ったりしましたw